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「この人しかいない」という執着からの卒業を考える

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浅野

カウンセリングサービス心理カウンセラー浅野寿和です。

いつもご覧いただきありがとうございます。

では今日のコラムです、よろしければどうぞ。



今日は「もうこの人しかいない」「この人じゃないとダメ」「この人がいなくなったら私どうにかなっちゃう」と感じるような恋をしている方からのご相談の事例について。


「もうこの人しかいない」と思えるようなパートナーとの出会いって、素敵なものですよね。

しかし、この人しかいないと思っていたからこそ、二人の関係に距離が生まれると、ついパートナーやその関係性に執着してしまう場合もあるのかもしれません。

まさに別の意味で「もうこの人しかいない」と思うイメージですね。

つまり、「もうこの人しかいない」という言葉は、ちゃんと向き合って愛するという意味にもなれば、「この人」を失いたくなくてしがみつくという意味にもなるもの、と僕は思っています。

今回のコラムは後者の意味でのお話です。



二人の関係に距離ができて、なんだか関係が終わりそうになっていて、「この人じゃないとダメ」と思うなら、たしかにそれは執着といえる状態でしょう。

ただ、先に書いたように「もうこの人しかいない」という言葉は、使い方によっては意味が変わってくるわけですよね。

つまり、恋愛の中で「この人じゃないとダメ」と感じやすい人は、とても情熱的でパートナーを思う気持ちが強いタイプが多いように僕は思っています。

いわば相手のために本気になれるタイプの方が少なくないと僕は感じています。それは紛れもなく「価値」であり「強み」でしょう。

まぁ僕たちは、その意識のどこかで大切な人のために本気になれる自分でありたいと感じている部分があるのかもしれませんけどね。


が、物事は常に逆の意味がありまして、どこか「自分を大切にせず、相手一色に染まってしまう」そんな傾向もあるのかなと僕は感じています。

つまり、パートナーを強く思う方ほど、相手の影響を多く受けますし、いつしか「自分らしさ」を見失ってしまいやすいといえばそうかもしれません。

なので、まるで自分の一部ぐらいになっているパートナーを失いそうになると、強い執着心が出てきてしまっても不思議ではないと思うんですね。


また、人は執着をしている時、失うことばかりに意識が向いていて、「関係がどうしてここまで続いたのか」には意識が向かないものです。

これ、一つの執着のデメリットといえまして、人は何かしらに執着しているときに、何かしらの価値を感じているわけではないのですね。

むしろ、なにかがない・失う、という部分に意識を向けているものなんです。

だから、更に失う不安が強まるし「この人がいなくなったらどうしよう」と不安が強まり、更に執着してしまうものかもしれません。

そのとき、どこか「自分らしさ」や「自分の良さ」は見失っているのかもしれません。



だから、もし「この人しかいない」という執着が出てきているなら、もう少し自分を見つめてみよう、というサインとも考えられるんですね。

パートナーのことだけじゃなくて、自分のことをもう少し見つめてみようよ、と。

実際に、「私にはこの人しかいないのに」という強い不安を訴えてくださる方の多くは、心の片隅で「彼が全てではない」と思われていることがすごく多いんですね。

冷静に考えてみると、彼が世界のすべてだなんて、そんなはずはないだろう、と思えるものでしょうから。

でも、「私が決めた人を愛しつづけたい」といった気持ちが、「彼が全てではない」という気持ちを打ち消していたり。

「もうこれ以上の人は出てこないのでは?」という不安が湧き上がってくると、彼が全てになってしまうんですよね。

それは自分らしさを見失い執着心が強めているからであって。

何かにしがみついているときほど、自分を信頼しているかというと意外とそうではないかもしれませんしね。


また、比較的パートナーの影響を強く受けるタイプの方ほど、この不安がすごく出てきやすいかもしれません。

いい意味で、自分を殺せちゃうといいますか、自分を抑えることができるタイプの人なんですけどね。

だから、パートナーと向き合っているときも「もうこの人しかいない」と思えるほど、自分を抑えているわけです。

このとき自分を尊重しているか、というとそうではないのですが、それが癖になっているわけです。

こうなると、パートナーが離れていくことに対して「今まで何をしてきたんだろう」と途方に暮れた感覚を覚えやすいわけです。


そんなときは、彼と出会う前と出会ったあとの自分の違いに気づくことはとても大切なことです。

そもそもの自分らしさとはどんなものだったか、に気づこうとすることで、執着心ばかりに意識を向けなくなりますから、少し気持ちも軽くなります。


また、自分なりにパートナーを愛してきたことを否定的に見ないことも大切ですね。

確かに二人の関係に距離ができたのなら、それなりの事情があるのでしょう。そこを問題と見ることもできますが、僕が実際に伺ってきたケースでいうならば、全てが問題だったとは思えないことが多いです。

もちろん一方的に愛を奪う関係や、一方的に被害者になる関係なら、それなりの問題があると言えますが、自分なりに心を尽くしてきたのなら、その自分の想いは認めてあげてほしいと思うのです。


妙な言い方になりますが、「もうこの人しかいない」存在とは、パートナーでもありながら、あなた自身でもあるはずなのです。

あなた自身も、誰かにとっての「変わりのない、この人しかいない」存在のはずです。

だから、自分のことを認める、受け入れるということを通じて、自分を取り戻すことはいい恋愛、いい関係性に繋がりますよ。


多くの方から「好きな人に『私しかいない・私じゃないとダメ』と思って欲しい」というお声を伺いますが、もし本当にそう思ってほしければ、自分が自分のことを大切な存在だ、と実感できる自分になることが先です。

その自分のままで愛すれば、きっといい関係になれますし、相手の愛情や行動も自然に喜べます。

少し想像していただきたいのですが、もし自分と一緒にいることで不安を強めるパートナーがいるとしたら、さて、あなたは相手のためになっている、相手の喜びになれていると素直に感じられるでしょうか。

よく相手に執着をすると関係性が悪くなりやすいといいますが、その理由は相手の気持ちを考えれば自ずと出てきますよね。

だから、今までのあなたを見つめ直し、自分自身をちっぽけに扱わない意識を持つことはいい関係になるために大切なんですね。

すると、「もうこの人しかいない」という(執着的な)気持ちは「こんなにも大切に思えるあなたに出会えてよかった」と変化していくものですよ。

こうなると、自分自身の気持ちもスッキリし、自由を感じられ、ときにはその関係性の再生に取り組めるものだと僕は思います。


今日は以上です、最後までご覧いただきましてありがとうございました。

 

 

【この記事を書いた人】


心理カウンセラー 浅野寿和(あさのひさお)

カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪・福岡地区担当」

 

「恋愛」「結婚」「ご夫婦の問題」などを男性・女性の心理面からバランス良く分析し解決に導く人気カウンセラー。明快な分析と的確なヒーリングセッションは目からウロコと評され、なりたい自分になれると人気。屈託のない人柄・語り口から「話すと元気になる・安心できる」と好評をいただく。20代〜40代のみなさんにリピーターが多い、年間約400件の個人面談を行う、ちょっとだけ予約が取りにくいカウンセラー。

 


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