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こんにちは
カウンセリングサービスの村本明嬉子です。
今日は旧暦のお正月です
なんとなーく、春っぽい感じがしてきませんか?
旧暦では、毎月、新月が月初めなんです。
今日は、旧暦1月1日の新月
新月は、無意識とつながりやすい時期でもあります。
「新月のアファメーション」や「新月のお願いごと」は、無意識まで「こうなりたい!」を届けやすく、自分の無意識を味方につけて、引き寄せ力をUPしやすい時期だとも言えます。
カウンセリングの中で、「理想のパートナーを書き出してみてください」「未来の自分をイメージしたコラージュを作ってみて下さい」など、その方の状態に合わせて、未来をイメージ化する宿題を提案することがあります。
最近は、もうすぐ新月だし、しかも旧暦お正月ということで、その辺りにトライしてみてはいかがでしょう?と、ご提案したりもしていました。
ピンと来たら、皆様もおためしあれ^^
さて、今日もカップルカウンセリングの現場からのお話です。
***
あるカップルをご紹介しましょう。
(ご了承を得て掲載しています)
お二人はお付き合い2年、結婚もうすぐ5年の、30代前半のご夫婦です。
子供を望んでいますが、セックスレスのお悩みで、お二人でいらっしゃいました。
まずは、いろんな話を、お二人から交互にお聞きしていきます。
お話をお聞きしていくと、奥様は「彼は私が愛されていると感じられるような愛し方を、全くしてくれない。かゆいところに全然手が届いていない!」といった怒りを感じているご様子。
対してご主人は、「自分の何が悪いのかがわからない。でも、とにかく、自分の不手際で、いつも妻を怒らせてしまう。」と感じていらっしゃるご様子。
そこで、私はこんなレクチャーをしてみます。
私「今から私とご主人で、 2人の行き違いをシミレーションしてみたいと思います。ご主人、お手伝い願えますか?」
ご主人「わかりました。」
私「では、ご主人と私は恋人同士の設定です。私の言葉に恋人として反応してみて下さい。」
ご主人「やってみます。」
私「(私なりの彼女モードで)私のことなんて、どうせ好きじゃないんでしょ?」
ご主人「そんなことないよ。好きだよ」
私「うそ。絶対私のこと好きじゃないと思う」
ご主人「(さっきより少し強い調子)そんなことないって!好きだよ」
私「やっぱりうそ!私のことなんて、好きじゃない!」
ご主人「(もっと強い調子で)そんなことないって!好きに決まってるだろう」
私「ご主人、ありがとうございました。お二人のすれ違い要約するとこんな感じでしょうか?」「
お二人「そうです。。。」
私「これは、否定的肯定法といって、ネガティブな言葉を語りかけて、その言葉を否定してもらうことで欲しい言葉をもらうという手法なんです。
要は、「私のこと愛してくれてるのかな?」って不安になったり、『好きだよ』って言ってもらいたいと思ったとき、奥さんはそういう風にはお願いできないので、『私のことなんて好きじゃないんでしょ?』っていうふうにネガティブな言葉を投げかけて、『そんなことないよ。好きだよ。』と否定してもらうことで「好き」「愛してる」といった言葉を確かめたいんですよね。」
「つまり、この会話を繰り返すことに意味があるってことなんです。」
お二人「なるほど。。。」
このレクチャー、カップルカウンセリングの中では結構な確率で出てきます。
(意外に、どの男性も臨場感溢れるやり取りをしてくださって、毎回楽しんでいます
どうでもいい話ですが。。。)
このレクチャー、毎回、女性もそうですが、特に男性が、「そうだったのか。」って納得した後に、みるみる力が抜けていく様子が見えます。
女性の側は、いろんな感情がやってくると、無意識的にこの質問をしている状態なので、何度も何度も、同じ会話をして彼を困らせる自分に手をやいていたりします。
男性の側は、何度も同じことを聞かれて、彼女は怒っているし、「自分は上手に彼女を愛せていない。自分は彼女を満足させることができない。」と、この会話を繰り返すたびに、無価値感に襲われてしまうんですね。
そして、彼女も、自分のその行動が、彼を苦しめてることがわかるので、どうにもとめられない自分を、さらに責めてしまっていたりもします。
どちらも苦しいループなんですよね
セックスの場で、男性を傷つけないようにと気を使って、「こういう風にしてほしい」とかお願いするのに躊躇していることってありませんか?
男性はセックスの場では、特に繊細なんじゃないかな?っていうのは、多くの女性が感じているところでしょう。
(実際に、とても繊細です。)
セックスというのは、男性にとっても女性にとっても、「男である」「女である」ことを確認する場です。
男性は、自分の「男性であること」に自信がなくなってしまうと、セックスに望めなくなってしまうんですね。
それは、「したくても物理的にできなくなってしまう」だったり、「したい気持ちにならない」だったり、といった症状になって現れます。
このお二人の場合は、「自分は上手に彼女を愛せていない。自分は彼女を満足させることができない。」という無価値感が、彼からセックスしたいな、という気持ちを奪ってしまっていたと、分析されます。
レクチャーは続きます。
私「奥様は『愛されてると感じたいな』っていう言う気持ちから、この会話を始めるわけですが、残念ながら、この会話では『愛されてる感』満たされていきません。『愛してくれてないんだよね?』って言うネガティブな気持ちをどれだけ否定されても、『愛されてる実感』は心にたまっていかないんです。」
「ですから、真っすぐなコミュニケーションをしていくことが、お二人にとっては大切ですよね^^」
「この否定的肯定法をする方は、たいてい、幼少期からいっぱい我慢しているんです。」
こうやって、なぜこの会話になってしまうのか、というお話に入っていきます。
この時点で、奥様は心の傷が反応し始めていて、身を固くしているご様子。
一方、ご主人の側は、「どうすればいいんだ?」「自分にできることがあるんだ!」と、とても前のめりに話を聞いてくれています。
実際、ほとんどのカップルが、こんな感じなんです。
この時点で、女性の側はいっぱいいっぱいなんですが、男性の側は、今まで「自分は彼女に何もできない」っていう無価値感から、「何かできることがある」というところへ向かうので、とても前向きなエネルギーになります。
そんな男性の様子を見ていると、「彼女に何をしてあげられるんだろう?」って、たくさん悩んで来たんだろうなぁって思うんです。
その悩みの大きさが愛の大きさなんですよね。
だから、いつも「この様子をビデオにとって、後で彼女に見せてあげたい!」って思っています。
私「奥様は、小さい頃から『こうしてほしい』とか、『こうしたい』など、あまり言えなかったんじゃないですか?たくさん我慢をしたり、いい子をしていませんでしたか?」
奥様「そうです。私は長女で、いつも我慢して弟や妹に譲ってきました。両親にも、この子はしっかりしているから大丈夫と言われてきました。」
ここで、奥様は、自分の幼少期の話をしてくれました。
両親に愛されていたけれども、我慢していい子していたことは辛かった事。
時には、涙ぐみながら話してくれています。
そこには、兄弟のために、両親のために、我慢することが愛することだと、いっぱいいっぱい我慢して来た、けなげで可愛らしい女の子がいました。
そんな小さい頃の体験や、心の深い部分での話を聞くのは、ご主人にとって初めてなのでしょう。
ご主人は、本当に真剣に話を聞いていました。
笑い話ですることはあっても、心の深いところでお互いの幼少期や心の会話をする機会って、夫婦でもそうそうありませんよね。
私「でも、奥様は『かわいらしい甘えたさん』な一面もあるようですよ。『甘えたさん』な自分が出て来たときに、『甘えたい』『こんなふうに愛して』って言えないから、否定的肯定法になってしまうのかも知れませんね。」
奥様「そうですね。」
私「ご主人。というわけなんです(笑)」
「これは、長い間のパターンですし、なかなか変えて行くのは難しかったりします。まずは、気づくことも難しいんですね。ですので、ご主人が『あ、否定的肯定法が始まったな。』と思ったら、『何が不安なの?』『何か寂しい気持ちなの?』と、声をかけてあげてください。そして、『好きだよ。』『愛してるよ。』と、ご主人から、ポジティブコミュニケーションを語りかけてあげてみてくださいね。」
そうお願いしました。
ご主人に、奥様の話を聞いてどう感じましたか?と質問をすると、
「なんとなく聞いてはいたけれど、そんな感じだったんだって、妻の新しい一面を見た気がします。頑張ってきたんだと思ったし、可愛いなって感じます。」
そう、教えてくれました。
奥様は、嬉しいような、恥ずかしいような、居心地の悪いような、そんなご様子でした。
触れてもらいたくても誰にも触れてもらえなかった、我慢の向こうにいる女の子に触れてもらうことができて、なんだかほっとしているような、力が抜けているような感じです。
一方、ご主人も自信を取り戻しつつあり、二人のパワーバランスが、本来の形に戻りつつあるようでした。
(セックスレスのご相談では、二人のパワーバランスが崩れていることが多いんです)
最後に、奥様がずっと我慢して隠して来た「本当は甘えたさん」な彼女を、旦那さんに愛してもらうというエクササイズとセラピーにお二人でトライしてもらって、お二人を見送りました。
帰り際のお二人の、晴れ晴れとした笑顔が印象的でした。
***
この否定的肯定法のシミュレーションのくだり、けっこうな確率でしてるなぁ。。。って気づいた時、これ、知っているだけで、たくさんの方のヒントになるんじゃないかな?と思ったんです。
かくいう私も、かつては「否定的肯定法しかしていなかったかも。。。?」という、否定的肯定法の達人でした。
今思うと、本当に我慢がいっぱいで、頑張らなくちゃいけない!って思っていたんですよね。
でも、大切なのは、これを「しない」ことではなくて、そんな自分がいるんだってことを、パートナーとの間でオープンにしていくということ。
一人で解決しようとせずに、二人の問題にしていくこと。
助けようと相手が差し伸べる手を、握って行くということ、なんですよね。
この、「助けたい気持ち」
カップルカウンセリングをしていると、ひしひしと感じます。
心理学にはこんな格言があります。
「あなたの弱さは、相手の強さ。」
このクライアントさんは、小さい頃から「甘えたい自分」を弱さだと見なし、我慢して押し込めてきました。
でも実は、この「甘えたい自分」をご主人に差し出すことが、ご主人の強さとなり、二人のパワーバランスを取り戻すカギだったんですね。
でも、自分の弱さって、自分から見ると、自己嫌悪であり、無価値感になりますので、見せるのはとっても怖い!
これ、見せたら嫌われるかもって、感じてしまいますからね^^
でも、恐怖というリスクを冒した分、大きな実りが返って来るのも、また事実。
もし、「やってみたいけど、どうコミュニケーションしたらいいのかわからない」と思う方は、よかったらこの記事ごと、パートナーに見せてみてください^^
大きな実りを手にできますように。
心から応援しています
村本明嬉子
隔週金曜日担当村本明嬉子が、みなさんのご相談にお答えします
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私のことなんて好きじゃないんでしょ!? 〜セックスレスのカップルカウンセリングの現場から〜
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