こんにちは。
カウンセリングサービスの吉村ひろえです。
沼田みえ子カウンセラー、中村陽子カウンセラーと共に『大人の恋愛術』を担当させていただきます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
「もう、別れよう」
「この先、君とはやっていけない」
突然、彼から別れを切り出された。
『私と彼は、上手くいっている』
そんなことを、わざわざ思うこともないくらい、安穏とした気持ちで暮らしていた。
私は別れたくはないけど、彼の態度は冷たく心が離れてしまった以上は、別れた方がいいのだろうか。
*
こういうとき、とてもショックを受けると思います。
自分では、彼との関係に特に問題を感じず、平穏に過ごしていたのに、彼は別れを考えていたなんて。
青天の霹靂、といってもいいくらいの衝撃かもしれません。
けれど、意外とこういうケースは少なくないのです。
ふたりの間には問題など無い、と思っていたけれど実は、相手の愛情は冷めていた。どうすれば?
というご相談は、割とよくいただくのですね。
浮気の発覚に
「まさか、ウチの夫(妻)が⁈」
という場合もそうなのですが、お互いがお互いに
なんの感情も持ち合わせていなければ
「ハイ、サヨナラ」
で済みますよね。
けれど、相手の愛情が冷めていたのだ、と知って
自分の愛情を再確認する、ということも珍しくありません。
相手は別れを望み、私は別れたくない、というときは本当にとても辛いですよね。
心が引き裂かれるように感じるかもしれませんし、半ば諦めたような、人生が終わったかのように感じる人もいるかもしれません。
相手の愛情が冷めたとき、なにか出来ることはないのでしょうか。
◆愛情が冷めるのは、欲求不満から
では先ず、なぜ相手の愛情が冷めてしまうのか、考えてみましょう。
愛情が冷めてしまう理由は、個々のケースによって違ってきますが、心理的になんらかの ”満たされない気持ち” 不満があると考えられます。
不満になる要因は、たとえば
・職場とは反対方向の駅まで毎日、妻を送らされる
・自分で何も決めない
(献立・着る服・髪型・休日の過ごし方など)
・自分が買い物(食材や日用品)をして帰るのが、当たり前になっている
・後ろ向きな発言ばかりされて、励ますのがメンドクサイ
など、夫が妻に
「自分ばかりが与えている」「奉仕している」
と感じていて
「僕は、なにも貰ってない!」
「僕が貰うものの方が少ない!」
と不満に感じているのですね。
最初のころは、妻の送り迎えも楽しいし
あれこれ聞いてくることを
「頼ってくれて可愛いなぁ~」
と感じていても
それが2年、3年、と経ってくると
「それくらい、自分でなんとかしてくれよ。
僕だって疲れているんだよ」
とウンザリに変わってきたりします。
この、夫のウンザリ感に気づかずに、夫の欲しいものを与えずにいると、夫は不満感を募らせます。
誰しも、愛されている感覚が欲しいので、その感覚が得れないと、欲求不満になって
「僕が愛するほどに、この人は僕を愛していないのだろう」
と認識して、やがて愛情が冷めていっても不思議ではないですよね。
また、妻が
・上から目線
・文句ばかりいってくる
・命令口調
・なんでもかんでも仕切ってくる
など、上記とは反対のタイプですが、夫に不満を抱かれるということもあります。
夫は結構、私の言うことをなんでもきいてくれるので、それで良いのだと思っていたら
「実は、凄く我慢してくれていたのだ」
と、別れを切り出されて初めて気づいた、ということも。
こういう場合 ”自立の依存” といって、わかりにくいですが、やはり依存してしまっているのです。
上から目線は、しっかりさんともいえますし、文句ばかりいえるのはある意味、色んなことに気づけるからですし
人に命令したり仕切れるのは、全体を見渡し人を引っ張ってゆく力があるとうことなので、リーダーシップがあるともいえます。
ですので一見、自立的に見えます。
が、そこに相手への配慮や与える気持ち、謙虚さが欠けていると
「ほら、私って凄いでしょ?」
ということを誇示をしたいだけ、自分のやり方に従わせたいだけ、になってしまうのですね。
心理学では、これを ”力の証明” といいます。
力の証明のその裏には
「私を認めてよーーー」
という強い欲求が隠れていたりします。
誰かからの承認や服従に依って初めて、自分を認めることが出来るので、その ”誰か” が必要となります。
真に自立している人は、自分で自分を認められているので
他者からの承認を、必要以上に求めなくて済むのです。
また、精神的に自立している人は、人を自分の言いなりに動かそうとするのではなく、互いを尊重しながらふたりの幸せを模索してゆくことにフォーカスするので、相手が不満を抱きにくいのですね。
◆言葉ではなく心を届ける
相手の心が、離れてしまった。
別れを切り出された。
それは悲しいけれど、相手のなにかしらの
”満たされない気持ち” が募り、耐えきれなくなったということです。
別れの理由を聞いても、話してくれないこともあるでしょうし、話してくれても納得のいかないこともあるかもしれません。
話し合おうとして、相手が応じてくれないこともあるだろうし、話し合ったとしても
「私だって、言いたいことはたくさんあるわ」
「私だって、我慢してたことは沢山あるよ」
と、言い争いになってしまうことも。
そんなことが繰り返されると、お互い心身ともに疲れ切ってしまいます。
けれど、会話すらなくなり、家の中が気まずくギスギスした雰囲気になろうとも
「私はやっぱり、この人とやってゆきたい」
「別れよりも、この人とまた、やり直したい」
と思うときは、話し合うより、言葉より、なにか彼のために
”心を込めて” 与えてみる、贈ってみることをおススメします。
送る、ではなく、贈る、です。
これまでの感謝や、あなたが彼を想う気持ちを贈るのです。
そして、そこに言葉は要りません。
たとえば
彼の好きな料理を、”心を込めて” 作る。
彼のシャツを丁寧に ”心を込めて” アイロンがけする。
朝、心を込めてコーヒーを淹れる。
そして、彼が座っているテーブルにそっとカップを置く。
これら全てを黙って、してみるんです。
「今日は、あなたの好きな青椒肉絲よ~」
「この季節のアイロンがけって、超暑いんだよね」
などの言葉は一切発せず、お口チャックです。
さらに、相手からなんの反応が無くても、傷つく必要はありません。
「私がしたいから、しているだけ」 という心持ちで、取り組んでみる。
なので、相手がたとえ料理に箸をつけなくても、コーヒーに口をつけなくても、彼の選択を尊重します。
実際には、悲しくなるし傷つくなぁ、と思うかもしれません。
それでも「私がしたいから、しているだけ」というスタンスは崩さずに続けます。
心を込めて、玄関の掃き掃除をする。
(香りを焚くのもおススメです~)
心を込めて、部屋の掃除をする。
(どうしたら居心地よくなるかを、考えながら)
日々の生活をキチンとこなしてゆくと、地に足が着いてきます。
悲しさや寂しさを感じながらも、そこから逃げずに小さなことを丁寧に続けていると、それをしている自分に肯定感が湧いてくるのです。
彼に見返りを求めるでもなく、自分のしていることを押し付けるでもなく、ただ、したいからしている自分のことを
「私って、偉いじゃん」
「我ながら、可愛いところがあるな」
と自分のことを認めやすくなるのですね。
すると、それをそばで見ている夫は、あなたが発するものが
「変わったなぁ」と感じます。
復活を狙うときは、相手に「変わったな」と感じてもらうことが必須です。
「また、あの生活が続くのか」ではなく
「こういう心地良い生活なら、もう一度やり直してみてもいいかも」と感じてもらうことが重要なのですね。
なので、媚びへつらうとか我慢するとか屈服する、という悪感情は手放して「私がしたいから、しているだけ」というスタンスは、とても大事なのです。
そして多くは、自分で自分のご機嫌が取れるようになった頃に、夫が黙ってコーヒーを飲んでくれたりします笑
そのときに 「あぁ、心が触れ合った」 って感じると思います。
「切れて離れていた心が、また繋がったぁー」って安堵する感じ。
デッドゾーンといいますが、ふたりの関係性が死んだような、もう復活することは無理だろう、と感じる時期が、パートナーシップには必ずといっていいほど、訪れます。
それでも、絶対にふたりの関係を維持しなければならない
というわけではなく、別々の道を選ぶことがお互いのため、
ということもあります。
ですが
「まだ、この人と一緒にいたい」
「やり残したことがある」
と感じるときは、目の前のことから ”心を込めて” 取り組んでみてくださいね。
あなたの心が彼のハートに届きますように。
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少々おっかないタイトルですが、よかったらご覧になってみてください
お役に立てれば幸いです