こんばんは
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
先日、ある男性から奥さまに関するご相談を受けました。
奥さまは美容へのこだわりが強い人で、化粧品を買い漁ったり、美容院やエステにしょっちゅう行ったり。
‥‥というところまではご主人もなんとか許容できるのですが、整形手術を何度も受け、いまだ飽き足らないということで、そこはさすがになんとかしたいとおっしゃるわけです。
「そんなにきれいにならなくても、もう、ぼくというダンナさんがいるんだから‥‥。そもそも整形までしてきれいになる必要はないと思いませんか?」
昔と違い、最近はお化粧感覚でできるプチ整形というのがあるようで、美しくなりたいという女性の夢も叶えやすくなっているようですね。
しかし、ご主人にしてみれば、奥さまの美容に対するエスカレートぶりは異常にすら見えるわけです。
さらに、「そこまでしてきれいになりたいということは、ひょっとして、いろいろな男にモテたいとでも思っているのか?」という不信感さえ芽生えてきています。
そこで、私はご主人にこんなお話をしました。
「美しくありたいというのは、けっして悪いことではないですよね。ただ、その行動動機がネガティブなものであったとしたら‥‥」
自己嫌悪やコンプレックスを隠す目的ではじめたとするならば、それは美しくなることではなく、自分のダメだと思う部分を隠す行為ということができます。
そして、そんなネガティブな動機ではじまった場合は、いつまでも満足できず、永遠につづくことになりがちです。
奥さまもそうなのだとしたら、やはり自分を承認できない、受け入れることができないという状況にあり、自分のいやなところばかりがあれこれと目についていると思われます。
そして、それは内面的なことの場合も外面的なことの場合も同じです。
内面に自身がない人は、外見にこだわる傾向が強くあるようです。外見の美しさ、素晴らしさで、自信のない内面を補完しようと考えるわけですね。
この場合、自分を「美しくない」という目で見ているわけですが、その見方を変えないかぎり、どんなに素晴らしい自分になったとしても、その素晴らしさは偽物であり、金メッキでごまかしているかのように感じられてしまうのです。
「奥さまは一生懸命、自分のことを好きになろうとしているのですよ。でも、その行動動機がコンプレックスなので、横で見ているご主人としては、奥さまがどんなにきれいになったとしても、文句を言いたい気持ちになってしまうのです」
自分の美しさが偽物で、金メッキのようだと思っている奥さまは、そんな自分のことはご主人も承認しないだろうと感じています。
感情は共鳴しますから、そばにいるご主人も同じように感じ、「そんなに金をかけなくてもいいだろう」とか「もう十分じゃないか」とか「いったい、いつまでつづけるんだ?」などと文句を言いたい気分になってしまうのです。
すると、奥さまは自分が否定されたと思いますよね。
「ぐうの音も出ないわ。こうなったら、文句も言えないぐらいの美人になって見返してやる!」などと思い、どんどんエスカレートしていってしまうリスクがあるわけです。
こんなふうに説明したところ、ご主人にも納得できる要素が多々あったようでした。
「たしかに、文句を言うばかりで、彼女の美しさを認めたり、ほめたりすることは少なかったように思います。それも彼女がエスカレートする原因になっているかもしれませんよね。
彼女が自分を好きになる努力をしている裏側には、私が十分に愛情表現をしてこなかったことがあったのかもしれませんよね」
そう言うと、ご主人は帰っていかれました。
その後、ご相談には来られてはいません。「便りがないのはいいしるし」という私どもの業界の鉄則に照らしてみれば、ご主人の奥さまを承認する作戦はうまくいったのかもしれません。

\ 水曜21時はニコニコ生放送!/
ニコニコチャンネル【恋愛心理学アカデミー】 では、
毎週水曜21時から70分間の生放送を実施中!
次回の放送は、
..:。:.*.:*゜..:。:.*.:*゜..:。:.*.:*゜..:。:.*.:*
毎回テーマの異なる多彩なオンライン講座を開催しております
