木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」がテーマです。
担当は、大塚統子・大野愛子とお送りしています。
今週は、わたくし大門昌代の担当となります。
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「私なんて・・・」
私の後に「なんて」という言葉をよくつけてしまう人がいますが、「なんて」がつくとその後には大抵の場合、「ダメなのよね」「優しくないのよね」「片付けができないのよね」という感じで、自分を否定する言葉が出てきてしまいます。
これって、「私」を否定しているわけですから、自己否定していることになる。
自己否定することが多いということは、恋愛においても自己否定が原因で問題が起こることが多くなる。
「こんなダメな私は、もっと彼に尽くさなくては」
「こんな優しくない私は、いつか嫌われてしまうので、彼を監視しなくては」
「片付けができない私は、結婚できないに違いないから、彼がそのことに気付く前にさっさと結婚できるように追い込んでしまおう!」
彼に尽くしすぎると、自分を犠牲にしているので、我慢に我慢を重ねることになるし、彼を監視していると、重いと言われてしまう。
結婚を早急に迫ると、相手は負担に感じてしまうことがあります。
そうやって、恋愛に問題を抱えてしまう。
また、私の後に「おかげで・・・」という言葉がよく出てくる場合も、問題が出てきてしまいます。
「私のおかげで」の後に続く言葉は、大抵の場合、「成功したのよ」「生活できているのよ」「失敗しなくて済んだのよ」という感じで、自分の成果を主張することで相手を否定することになってしまいます。
「私のおかげで成功したのよ」だとするならば、私がいなければ成功などしなかったということですので、相手にはその力はないと言っているようになってしまう。
「私のおかげで生活できているのよ」とするならば、私がいなければ、あなたは生活できないということになるので、相手に生活能力なしと言っているようになる。
「私のおかげで失敗しなくて済んだのよ」とするならば、私がいなければ確実にその人は失敗していただろうということになり、相手に対して能力が足りないと言っているようになる。
「私のおかげで」と言っている人が、現実的にとても努力し、頑張ったことが事実であったとしても、言葉としては、相手を否定する意味を持ってしまうのです。
否定された人は、例えその人が言うように、「おかげで」成功したり、生活できていたり、失敗しなかったとしても、そのことは認めるけれど、否定してくる人に対して、好意を抱きにくい。
感謝はするし、恩も感じるけれど、「否定してくれるあなたが好き」とはならないんですよね。
だから、「私のおかげで」という言葉が多く出てしまうと、恋愛がうまくいかなくなってしまうのです。
ちなみに、「あなたなんて」と、「あなた」の後に「なんて」が付くと、相手を否定する言葉が出てきます。
「あなたのおかげで」と、「あなた」の後に「おかげで」が付くと、相手を肯定したり、感謝する言葉が出てきます。
では、相手を肯定するなら「おかげで」を連発すれば恋愛がうまくいくのか?というと、一概にはそうとは言えない。
「あなたのおかげで私は楽しい」「あなたのおかげで私は幸せ」言われると嬉しいと感じますが、これって「あなたがいないと私は楽しめない」「あなたがいないと私は幸せになれない」という意味にもなりますので、依存的になり過ぎてしまうことがあるのです。
ですので、「あなたのおかげで」と相手に伝えつつ、自分も相手を楽しませてあげるとか、自分も相手を幸せを感じさせてあげるとか、自分から与える姿勢を忘れないようにしないと、恋愛が相手次第になってしまいます。
「なんて」は、良くないのだな。
「おかげで」は、私を主語にすると良くなくて、相手を主語にするときは注意が必要なのだなとわかった。
では、どうすれば?
「私なんて、ダメなのよね」→「私ね、ダメなところがあるのよね」
「私なんて、優しくないのよね」→「私ね、優しくないところがあるのよね」
「私なんて、片付けができないのよね」⇨「私ね、片付けが苦手なのよね」
まずは、「なんて」を「ね」に変える。
そしてその後に続く言葉を、「そんなところもある」や「苦手」という言葉にすることで、否定の度合いを緩めるとだいぶニュアンスが違ってきますよね。
「おかげで」は、使うときは、主語を相手にする。
感謝を伝えつつ、自分からも相手に与える姿勢を持つようにすると、よいのかもしれませんね。
「私なんて」を連発してしまうのは、自己否定が強すぎるからで、「私のおかげで」を連発してしまうのは、相手よりも優位でいたいという競争心が強く出てしまっていたり、「認めてほしい」という承認欲求が強いことが多いものです。
どんなことでもそうですが、偏りすぎると問題が出てきてしまいますので、自己否定が強すぎる時は、たまには自分を認めてみるとか、承認欲求が強すぎる時は、たまには相手を認めてみるとか、バランスをとってみることから始めてみるといいかもしれませんね。
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