こんばんは
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
「好きな人ができると、嫌われたくがないために、ついその人に迎合してしまう‥‥」。とくに恋愛初期は、そうなる人が少なくないことでしょう。
彼の趣味に合わせたり、彼が好きなことを一緒に好きになってみたり‥‥、たしかにおつきあいが始まる前や恋愛初期の時期なら、それはそれで楽しいし、効果はあります。
が、しかし、そこからワンステップ進み、二人の関係をレベルアップしたいと思うのなら、一方的に彼に合わせているだけではなかなかうまくいきません。
そこから先は、二人の“違い”が大事な要素になるのです。
とくに、あなたの好きなその彼が、社会的に成功している人、トップ・セールスマン、自立的なタイプの人だとしたら、それがいっそう重要といえます。
私は恋愛心理学の教科書として、ちょっと古い映画ですが、『プリティ・ウーマン』を観ることをよくおすすめしています。
ネタバレになりますが、ストーリーの最後のほうで、リチャード・ギア演じる大金持ちの男ルイスは、ジュリア・ロバーツ演じるコールガールのビビアンにこう言います。
「いっしょにニューヨークに行こう。きみのためにペントハウスを用意するし、思い通りの暮らしをプレゼントするよ」
ほとんどの女性が、この申し出をよろこんで受けますよね。ところが、ビビアンは「No!」と拒絶するのです。
「どうすれば、Yesと言ってくれるんだい?」
そういうルイスに彼女はこう答えます。
「もう、お金で買われる人生はいやなの。結婚を考えて、きちんとおつきあいしてくれるならいいわ」
ここで、ルイスは悩みます。彼は離婚したところで、「もう、結婚はいいかな‥‥」と思っていた自立の男だったのです。
彼は一度はビビアンとの別れを決めます。なぜなら、彼女と結婚を考えたおつきあいをするということは、「一人で生きる」という自分のパターンを変えねばならないからです。
その彼も、最後には自分のパターンをすべて捨てて、ビビアンを迎えにいくというハッピーエンドの映画であるわけですが、私の知る成功した男性たちにも、ルイスと似たような物語をもつ人は少なくないような気がします。
その中の一人、彼は商社マンで、きわめて優秀なセールスマンでした。
30歳を過ぎてまもなく、彼は商社を退職して自分の会社を立ち上げます。そして、経営者として大きな成功を収め、35歳のとき、ある女性と結婚しました。
その2年ほど前から、彼はモテにモテました。経営が軌道に乗り、金遣いも荒くなっていましたが、いくら使ってもゆとりがあるほど事業は順調で、そんなお金持ちの彼と親しくなろうとする女性は少なくなかったのです。
ところが、彼が結婚を決めた相手は、そんな女性たちとは真逆のタイプの人でした。
「そんなに無駄づかいしちゃダメ! あなたは毎晩、こんなごはんばかり食べているの? 私が作ったとしたら、この10分の1のお値段で同じぐらいおいしいものが食べられるわよ」
これまでに出会った女性たちからは、見上げられ、まるであがめ奉るように扱われていたのですが、この彼女は彼に説教したり、文句を言ったりしてばかりいるのです。
「お酒を飲んで、毎晩、遅くに帰るのはよくない。夜は10時ぐらいに寝るのが健康にはいいのよ」
そう言われても、2時、3時に寝るのが当たり前だった彼には、10時に寝るなんて、それはまったく考えられないライフスタイルでした。
ところが、彼女の言う通りにしてみると、とても爽やかな目覚めがやってきたのです。
夜更かしも深酒もしていないからにほかならないのですが、「こんなにいい気分で目覚めたのは、何年ぶりだろう?」と彼は感動しました。そして、これと似たようなことが、彼女といるといくつも起こるのです。
で、彼は考えたのです。
「彼女といると、これまでには考えつかなかったような自分になれる。そして、それはどうやら、自分にとって必要なことであるみたいだ‥‥」
まったく違う生き方・考え方を受け入れるためには、愛が必要です。
そして、まったく違うものを受け入れると、そこには一つの変革が起こります。
その変革は、より大きな愛情や、より深いものごとの見方をプレゼントしてくれるようです。そんな体験を私たちは必要としているようなのです。


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