毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーとの関係をより良いものにするため、「男性心理」「女性心理」を紐解きながら、さまざまなご提案を、夫婦でさせていただいています。
今回は、池尾千里が担当です。どうぞよろしくお願いします。
恋愛関係におけるパートナーシップというのは、親子関係、友人関係、師弟関係、といろんな人間関係がある中で、最も、いろんな要素を含んだ間柄といえます。
結婚している場合、その関係性が長期にわたって続くのと、物理的にも心理的にも、いつも非常に近いところにいるというのもその一因になるでしょう。
目の前にずっといるわけですから、もっともチャンスが多いということになりますよね。
心の中にある未消化な感情
私たちは、心の中にたくさんのデータを蓄積しています。その量は、膨大なものですが、一つ残らず過去のものです。楽しいものもあれば、苦しくて辛いものもあります。苦しくて辛いものは、何かしら未消化となっているもので、消化するタイミングを見計らっています。
なぜなら、苦しみや痛みを伴う過去の感情は、その時に消化されるべきものだったのですが、何かの理由で、抑圧されています。ぐっと力をかけて、押さえ込まれているのです。
例えばこんなケース。
子どもの頃、パパもママも、仕事が忙しくて、私をちっともかまってくれなかった。
いつもひとりぼっちで、とっても寂しかった。
そんな幼少期だったとしたら、きっと寂しくて泣きたい気持ちを、ぐっと我慢して過ごしたかもしれません。
もしかしたら、わんわん泣いたけれど、誰も側にいてくれなかったかもしれません。
ほんとは、パパやママの前で泣きたかった。
私のことをわかって欲しかった。
抱きしめてほしかった。
たくさんの叶わなかった思いがあったに違いありません。
これが、未消化なものとして、心の中に溜まっていくのです。
成長するにつれ、素直に泣いたりする代わりに、反抗という形で、攻撃したりすることもあるでしょう。または、逆に、すっかり諦めてしまうということもあるかもしれません。
でも、心の中に起こっていることは同じです。
過去の辛い経験として、未消化のまま、誰にも理解されず、受け入れられず、蓄積されていて、いつまでもなくなることはありません。色褪せることもなく、いつまでもそこにあります。
未消化な感情が引き起こすもの
もし、あの時、泣いている小さな私に、パパやママが気がついてくれていたなら、私は救われたに違いありません。パパやママでなくても、誰か私のことをわかって、抱きしめてくれたら、今ある感情はずっと軽くなっていることでしょう。
心の奥底に蓄積された悲しいデータは、消化を待っているようなのです。
奥底にあるうちは、まるで消えてしまったかのように感じるかもしれません。でも、何かのきっかけで、表面に上がってきて、意識できるようになります。
夫がいつも仕事で遅い。休みの日も寝てばかりいて、私はいつもひとりぼっちだ。
寂しいけど、仕事を頑張っている夫に何も言えない。
成長し、パートナーに出会い、結婚した。
今感じている、この寂しい感情は、たしかに現在のものですが、過去の寂しかった感情も一緒に感じることになります。消化を待っていた似た感情が引っ張りあげられるといった感じです。
ですから、とても苦しく感じるはずです。
目の前の原因で感じる分量より、過去の分が加わるので、ずっと大きな感情が沸き起こるからです。
長い間、押込められたものが、一気に溢れ出そうとするかもしれません。
依存的なニーズを満たそうとしてしまう
この時、目の前にいるのは夫です。
でも、私は、夫の向こう側に、パパやママを見ています。
夫は、透明で透けたようになっているようなものです。
パパやママに対する、子どもの頃の幼いとても依存的なニーズが、実際には夫に向けられてしまいます。
夫が、驚いてしまったり、うまく受け止められなくなってしまうこともあるかもしれません。
パートナーに対して、親子関係を持ち込んでしまうケースは、実はよくあります。
でも、パパやママに対するニーズを夫で満たそうとしても、無理なのです。やがて、もっともっとと奪うような形になり、夫もうんざりしてしまうでしょう。
他にも、友人関係というジャンルのデータから「裏切られた」というカードが出てくることもあるでしょう。
その深い痛みが、パートナーを信頼することを止めさせようとするかもしれません。
小さな嘘が、身を切られるようなひどい痛みに感じるかもしれません。
気づきを持ち、パートナーを見ること
こういった感情が表面に上がってきて、再びひどい感情を感じることになるのは、悪いニュースではありません。
長い間抱えたままだった痛みを、すっかり消化するために意識に上がってきたのだからです。
パートナーを使って、消化をすることになることは、意識的でなくても起こってしまうものかもしれません。
でも、ここに必ず気づきを持つことが大切です。
夫の帰りが遅いこと
彼が嘘をついたこと
パパやママでなく、夫のこと
友人ではなく、彼のこと
そのことだけをちゃんと見ていたのではないらしいという気づきです。
パートナーを通して、私は別のものを見ていたのです。
こういったことは、無意識に起こることが多いので、気がつくのはなかなか難しいかもしれません。
でも、とても大きなネガティブな感情が湧き上がる時、それは、過去の未消化なデータが押し上げていて、目の前の問題を表面に被って、飛び出そうとしている。わかって欲しくて、解放して欲しくてやってきているのです。
パートナーにぶつけてしまったことや、パートナーが受け止めきれなかったことで、自分や相手を責めたり、再び傷ついたりするのではなく、気づくことです。
そして、目の前のパートナーのことをちゃんと見てあげることに、意識を向けていきましょう。
パートナーの顔を、目を、きちんと見つめてみるのも、パートナーを透明人間にしてしまわないために、役立つと思いますよ。
池尾千里
池尾昌紀・千里、ふたりのカウンセラーによる『カップルカウンセリング』ご好評いただいております。
おひとりでお越しいただくことはもちろん、お客さまのパートナーとご一緒にカウンセリングを受けていただくこともできます。
男性カウンセラーと女性カウンセラー、双方からのバランスの良いカウンセリングがご提供できます。
ご希望の方は、ご予約の際に「池尾家・カップルカウンセリング」とお申し出くださいませ。
池尾家カップルカウンセリングは、名古屋市の鶴舞にておこなっております。
カップルカウンセリングの料金
1時間 ¥14,500-(税込)
2時間 ¥27,000-(税込)
次週、1月15日(月)は、池尾昌紀が担当します。
どうぞお楽しみになさってくださいね。
*********************
1月のご予約受付中です。
池尾千里の初回無料電話、
面談カウンセリングも是非ご利用くださいませ。
1時間 ¥10,800-(税込)
2時間 ¥21,600-(税込)
カウンセリングのご予約・お問い合わせはこちらまで。
TEL:06-6190-5131
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日代休)
受付時間:12:00~20:30
カウンセリングサービスからのお知らせ&ご案内はこちら→★
*********************
名古屋カウンセリングルームはこちら→☆