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自立しているのに幸せがない?相互依存の難しいところ

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カウンセリングサービス清水三季央(しみずみきお)です。もうすぐ12月。都内では先日積雪もあり、すっかり冬です。今年やりたかったことはできましたでしょうか?残り1カ月、心の大掃除と来年への準備にとりくみたいですね。さて、今回は自立しているのだけれど幸せが得られないという問題について、前回までのコラムの続編をお伝えしたいと思います。


◆相互依存することが難しいところ

 

前回までのコラムで、心の成長の目標として、人と人とが協力し合って目標を実現していく生き方、相互依存を提案させて頂きました。

 

上手に相互依存ができていれば、いわゆる幸せが実現できるということです。言い換えれば、幸せではなく何かしら問題があるとしたら、上手に相互依存できていないとも言えるんですね。

 

では、どのようなところで、相互依存しにくくなるのでしょう?


人全般的に、人生で悩みやすい時期というものがあるのですが、それは、依存→自立→相互依存と成長するプロセスの中で、自立の最後、デッドゾーンと呼ばれるものが挙げられます。

 

 

◆自立の最後、デッドゾーンとは?

 

自立の時期というのは、大まかに言うと、大人になってからの時期が当てはまりますが、厳密に言うと、人生の多くの場面で登場します。その中で、具体的にわかりやすいものとして、仕事のジャンルで、社会人になって数年し、ある程度、仕事を任される頃が挙げられます。

先輩や上司の指示や指導を受けずに、自分なりの判断をしなくてはならないため、人によっては不安だったり、心細さを感じる場合もあるかもしれません。また人によっては、先輩や上司を気にせず自分なりに仕事ができるので、自由と自信を得て、仕事へのやりがいも感じやすいかもしれません。


自立をスタートして、しばらくの間は、順調に自立すれば、頑張れば頑張るほど結果が出て、心も元気なので、幸せを実現しやすくなります。ですから自立こそが幸せを手に入れる秘訣だと感じやすくなります。

 

ところが、これが長く続いていくとどうなるでしょうか?

 

自立しているのに幸せが感じられなくなってしまうことがあるんです。これまで頑張り続けて、自立によって成長してきた分だけ、自立の限界に近づくからです。これ以上、自立的に取り組んでも、疲れや、寂しさ、孤独感、不安、怖れを感じて、自立を続ける意欲もなくなってきます。

 

具体的には、仕事のジャンルならば職場でベテランとなり、成果を出すのが当たり前で、成果を出しても評価は変わらず、成果が出なければ、評価が下がったり、また自分よりもベテランが少ないため、心理的な力づけを得ることも少なくなってくるような時期です。

 

ある程度、自立を極めてきたら、相互依存して、誰かと協力する生き方を取り入れると、状況がよりよくなるため、自立の最後の時期という意味合いがあります。うまく相互依存できず、自立し続けていると、極端な場合、生きていても心は死んだような感じを感じることもあることから、デッドゾーンと呼ばれています。

 

他のジャンルでは、人生では、子供の頃から自立的な方は、学生の頃にすでに極端な自立になり、ずっと長い間デッドゾーンを生きてこられているという場合もあります。

また男女関係ならば良い彼女、良い妻、良い彼氏、良い夫であろうとして頑張り続けて、疲れてしまい、上手に相手を頼れず、イライラして喧嘩が増え、、関係も悪化し、心がボロボロになり、別れを考えるような時期が挙げられます。

 

 

◆自立(デッドゾーン)から相互依存へ


極端に自立に偏ってしまい、さらにはデッドゾーンに陥ってしまった時、どうしたら良いかというと、誰かと協力する、協力してもらう、助けてもらうということを通して、より成熟した大人として相互依存に移行すると理想的です。自立に偏っている時には、自立のスタートの頃に得た、自立こそが幸せを実現する秘訣なんだという誤解がずっと残っていることが多いため、相互依存という理想形を知るだけでも役立つでしょう。

 

自立やデッドゾーンを抜け出して相互依存するために難しい点は、自立が長く続いているので、依存のやり方を忘れてしまったり、心が不慣れになってしまい、依存することが惨めに感じるなど抵抗感を感じて、依存しにくくなるところにあります。

 

なぜなら、依存時代に傷ついた経験をしているからです。具体的には、仕事なら新人でまだ依存的な頃に上司や先輩に厳しく否定ばかりされていたり、男女関係なら相手に純粋に心を許したのに、簡単に見捨てられてしまったりというものです。

 

また、依存時代に傷ついた分だけ、自立時代では、依存的な自分や、依存的な他人を嫌ってしまう場合もあります。具体的には、仕事なら依存的な新人さんを嫌って厳しく否定ばかりしてしまったり、男女関係ならば純粋で心を許しやすい方を嫌って軽く見てしまったりなどです。

 

このため、自立から相互依存へ移行するためのカギは、自分の中にある依存をもう一度受け入れなおしていくことにあります。こうした経緯があるため、過去のコラムでもお伝えしているように、自分で自分を愛して、依存を体験させて自愛を育んだり、周囲の身近な人やカウンセリングを頼ってみるという方法をよくご提案させて頂いているんですね。

 

自分がダメになるような気がしたり、今更そんな真似はできないと感じたり、間違った考えのように感じたり、多くの抵抗感を感じる場合もあるかもしれませんが、デッドゾーンでは依存を受け入れる勇気が求められます。まずはこれを目標としてみて下さいね。

 


◆終わりに

最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。今回も前回までの続きで相互依存について、特に相互依存へ至る場面で難しい点についてお伝えしました。心の理解をより深めるヒントにして下さい。


 


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