
こんにちは
どうぞよろしくお願いします。
●家族の三角関係がもたらす嫉妬の罠
●家族の三角関係がもたらす嫉妬の罠
前回までは魅力と嫉妬の関係について書いてきましたが、今日はまた別の角度から考えてみたいと思います。
そもそもなぜ嫉妬をしてしまうのか、そのルーツについてを見ていきましょう。
■三角関係と嫉妬と特別意識
私たちがハマっている嫉妬の罠は、すべて三角関係がもたらしていると言っても過言ではありません。
一番分かりやすい例としては、パートナーに二股をかけられた場合など、本来お付き合いしているパートナー以外の異性との三角関係があげられます。
それ以外にも、仕事や、趣味や、実家の家族、友人、インターネットなどが三角関係を構成する要素になることもありますね。
私------------パートナー
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浮気相手や仕事・趣味など
この三角関係の基本はどこにあるかというと、「私たちと両親との関係」にあると考えられます。
たとえば、私たちが子ども時代に感じる一番シンプルで、一番強い欲求といえば
・お父さんに最も愛されたい
・お母さんに最も愛されたい
・そして両親に最も愛されたい
という3つになります。
この中の「最も」という部分は「誰よりも」ということですよね。更に言えば「自分が一番に」ということです。
この「自分が一番に」というものが「特別意識」という嫉妬の感情の元を生み出しているんです。
たとえば、子供があなた一人の家族であれば、親子関係の基本は以下のような形になります。
父親 ---------- 母親
│
│
│
子供
│
│
│
子供
子供は父親からも母親からも一番に愛されたいわけです。
もし、あなたが女の子で「お父さんを独占したい」と思っていたら、母親の存在はとても邪魔になるでしょう。
「お母さんがいなければ、お父さんから愛されるのは私ひとりになるのに!」
と思ってしまうことは、子供時代の私たちにとって珍しくはないんですね。
そしてこの感情は、大きくなって恋愛をした時のパートナーとの関係に置き換わります。
「あ~あ、彼の仕事が忙しくなかったら、もっと一緒にいられるのにな」
「彼女は実家のお母さん(または弟)のことばかり心配して・・・」
という感覚と同じなんです。
あなたとパートナーの間に何かが入ってきて邪魔に感じると、そこに嫉妬が生まれるんですね。
親との間だけではなく、兄弟間でもこういった嫉妬の感情は出てきます。
たとえば、あなたに弟か妹がいて4人家族がいたとしましょう。
子供時代に
「両親は弟ばかり可愛がって甘やかしている!」
「私には厳しかったのに、弟は後から生まれただけで得をしているんじゃないか!」
「私は100点とってやっと褒められたのに、妹は可愛いというだけで愛されててオカシイ!」
という嫉妬を感じたこと、お兄ちゃんやお姉ちゃんの立場だった人にはそう珍しい思い出ではないかもしれませんね。
父親(母親) ------ 弟(妹)
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│
│
あなた
│
│
│
あなた
もし上の例のように感じていたとしたら、あなたが嫉妬を感じた異性の親や弟や妹とは、同じような人間にはなりたくないと思うでしょうから、ほとんどの場合、その人たちとは反対の性格になっていこうとします。
■嫉妬のもたらす対立
例1)
たとえば、ただいるだけで「かわいい、かわいい」といって愛されてきた、弟や妹に嫉妬を感じていたとしたら。
「可愛がられる」という側面を否定しますから、なんでも自分で解決していって自立的になりすぎたり、甘えることが極度に苦手になったりします。
ちょうど今の時期は、こういう感覚をもってきた女性は腹が立つことが増えるかもしれません。
なぜかというと、この時期、会社には新人研修を終えて職場に配属される新人の女子社員が入ってくるからです。
「あのー、コピーのとり方が分からないんですけどー」
とか
「パワーポイントってどうやって使うんですかあ?」
という感じで甘えている女子社員がいたら、見ているだけでフツフツと怒りがわいてくるかもしれません。
追い討ちをかけるように、そこへ
男性社員「かんたんだよ。こうしたらいいんだよ。」
新人女子「○○さんて何でもできるんですねー。スゴイです^^」
なんて場面にでも出くわした日には、鼻の下を伸ばしている男性社員たちを見ながら
「男ってホントにバカね!」なんて思ったりするかもしれません(失礼な想像ですが^^;)。
※このあたりは、前回の記事もあわせて読んでみてください。
■『魅力的なわたし』になりたい。その気持ちは諦めないで大丈夫
これは、過去に嫌っていた弟や妹の要素を新入社員に投影してしまうので、まった同じような感覚、嫉妬や反発を覚えるからです。
例2)
他にも、女性としての色気を漂わせている母親を嫌っていたとしたら、あなたは大人になってからも「大人の女」や「セクシーさ」を感じさせないように、サバサバした男前な部分を前面に出したり、中性的にふるまう女性として生きているかもしれません。
例3)
あるいは、とても厳格で世間体を気にしていて、誰もが認める社会的な地位を持っている父親に対して反発してきたとしたら、あなたは真逆の自由奔放な、常識にとらわれない生き方(アウトローになる可能性もあります)で男性としての魅力を得ているかもしれません。
ここでのポイントは、嫉妬の感情は「対立」を生む、ということです。
すると、あなたが嫉妬を感じている人の良いところを真似できなくなるんです。
その結果、自分の魅力を広げるチャンスを失って、損をするのは自分自身ということになってしまうのです。
■恋愛でもたらされる問題とは?
この罠によって、恋愛の中でおそらく一番多く出てくるであろう問題があります。
それは「あなたが嫌っている要素をパートナーが欲しくなる」ということです。
2番目の例で考えると、あなたのパートナーが
「彼女もう少し色っぽくなったらいいのになあ。ちょっと髪型とかネイルとかファッションを変えてみたら、すごくセクシーになると思うんだけど。」
と思っていても、あなたは母親のようにはなりたくないので、大人の女の要素を感じさせるものにもっと抵抗感を感じてしまうでしょう。
また、そんなことを求める彼自身に腹が立ってしまうかもしれません。
3番目の例で考えると、型にハマらない自由人のあなたに憧れて、そんなあなたを好きになってくれた彼女と付き合ったとします。
でも結婚を考えだした時に、彼女は「仕事とかお金とか、もう少し、安定して欲しいな」と思うことがあるでしょう。
すると、「安定」や「社会的な地位」与えられないあなたは、結婚を躊躇したり、コンプレックスを感じてしまうでしょう。
話題が出てもはぐらかしたり、逆切れしてみたり、ケンカが多くなって険悪な雰囲気になってしまうかもしれません。
こんなふうに、嫉妬は家族関係の中で感じた三角関係がルーツであって、そこで感じた痛みが癒されていないと、その構造を恋愛関係に持ち込んでしまうのです。
ある意味、家族関係でできた負債ををパートナーに払わせているようなものです。
そんなことは、できるならしたくありませんよね。
もし、あなたが家族関係に葛藤を感じていることに自覚があるのなら、もっともっと素晴らしい恋愛関係や職場環境・人間関係を持てるように、癒していくことを選択してくださいね。
家族と和解すること・心の距離が離れていた家族ともう一度つながってみること・本当は愛されていたことを受け入れること・昔家族から欲しかったものを今度は自分から家族に与えてみること。
家族と良い関係を持つためのヒントはたくさんあります。そしてあなたが向き合いチャレンジした分だけ、あなたの恋愛の恩恵となってもたらされるでしょう。
家族と良い関係を持つためのヒントはたくさんあります。そしてあなたが向き合いチャレンジした分だけ、あなたの恋愛の恩恵となってもたらされるでしょう。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。
次回の登場は6月20日です!お楽しみに^^
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