
木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」がテーマです。
担当は、大塚統子・大野愛子とお送りしています。
今週は、わたくし大門昌代の担当となります。
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前回、パートナーをガラスケースに入れてしまって、観賞用のような扱いをしてしまう男性のお話しを書きました。
今日は、パートナーに触れられたくない女性側のお話しです。
男性と同じように、自分自身がヘドロまみれで、とんでもなく臭い、そんな風に自分を扱っている女性もたくさんいらっしゃいます。
実際にヘドロまみれという訳ではありませんし、実際に臭いという訳でもありません。
でも「女性としての自分」というものや、性的なことに対する嫌悪感などから、「私に触れないで!」と思ってしまっているのです。
触れられると、パートナーに嫌われてしまうのではないか、パートナーを汚してしまうのではないかと、そんな気持ちになるようです。
一概には言えないのですが、女性は男性に比べて、容姿や身体に対するコンプレックスを強く持つようです。
思春期のころ、胸が大きくなりはじめたり、身体が丸みを帯びてきたころに、男子にからかわれたり、身体をジロジロと見られたりした経験から、「私って何だか変なのかもしれない・・・」と感じてしまい、自分の身体にコンプレックスを持つこともあります。
父親や親戚のおじさんなどから、「大人になってきたね」と言われることで、大人の女性へと変化していく自分の身体を、気持ち悪いモノとして感じることもあります。
また、もっと小さい頃に、親の何気ない一言で「私って、きれいじゃないんだ・・・」と思ってしまうことだってあります。
私は、今でも鮮明に覚えている場面があります。
幼稚園の年長さんだったときです。
母親とバス停でバスを待っていました。
そのときの場面は、鮮明に覚えているのです。
母親が、私の鼻を「高くなれ、高くなれ」と言いながら、そうすれば鼻が高くなるかのように、私の花を撫でているのです。
そして母親が私に言いました。
「おまえの鼻は十人並みだからねぇ・・・もう少し鼻が高ければ美人になれるんだけどねぇ・・・」
その時に思ったことも覚えています。
まず「十人並みってどういう意味??」ということ。
普通程度のことというのは、大人になった今ではわかるのですが、当時は初めて聞く言葉に???でした。
でも、母親の口調から、決して褒められていないということを感じたのです。
そして「もう少し鼻が高ければ美人になれるってことは、美人ではないってことなのね」と思いました。
もう私も40代後半です。
かれこれ40年も前になろうかというこの出来事を、とても鮮明に覚えているということは、私にとってはかなりのインパクトがあった出来事だと思われます。
このとき私は、「私は美人ではないんだ」「母親がおまじないをするくらいに、鼻が低いのだ」と思いました。
本当に、そう思ったことを覚えているのですから、驚きです。
40年ですよ!
40年も前に自分が思ったことを、いまだに覚えているなんて、相当なことだったのだなと思います。
こうして私は、「私は美しくない」という自己認識になったようです。
この自己認識は、高校生くらいまで続きましたね。
ですから、年頃になって彼ができても、「きれいな子に、とられてしまうかも」と怖くなりましたし、「美人じゃないから、嫌われてしまうかも」とも思っていました。
もし私のように、自分の容姿や身体に対してコンプレックスを持っている人がいたとしたら、彼に見つめられることは、とても居心地が悪いことになっているかもしれません。
まして、大好きな人に触れられるなんてことになると、更に近づくわけですから、嫌われる怖れはもっと大きくなってしまいます。
女性として成熟した自分自身をあまり好きではないという方がいらっしゃったら、ぜひ自分自身を愛でる(めでる)練習をしてみて下さい。
決して、ダメだしする為に「見る」のではないのです。
自分自身を「愛でる」のです。
鏡に自分の顔や身体を映して愛でてもいいですね。
鏡を使わなくても見える手や足などは、直接愛でるのもありですね。
不思議なことに、愛でれば愛でるほど、愛おしくなってきます。
コンプレックスを持っている状態は、自分で自分を嫌っている状態ですから、大好きな人に嫌われたくないあまり、「触れないで!」となってしまいます。
まずは、自分自身で、自分の身体を容姿を愛してあげて下さいね。
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