こんにちは。神戸メンタルサービスの平です。
日曜日・恋愛心理学講座を原カウンセラー と隔週で担当しています。
女性がコミュニケーションの中でよく使う表現に、「ちょっと」というのがあります。
ほとんどの場合、この「ちょっと」は、なにかを否定したり、お断りしたりするときに使われることが多いようです。
たとえば、彼から「今週末、登山に行かない?」とお誘いを受けましたが、あなたは体力にはぜんぜん自信がないし、虫なんかも超苦手だったとします。
こんなとき、本来なら、「ムリムリムリ! 山登りなんて、ぜったいにありえない!」とはっきりと否定したいところですが、口から出てくる言葉は、「登山はちょっと苦手かも‥‥」だったりしますよね。
こうして、あなたは彼に「苦手」を伝えたつもりなのですが、とにかくあなたといっしょに登山に行きたい彼の耳には、「苦手」よりも「ちょっと」がよく聞こえたりします。
で、あなたの「苦手」や「ムリ」はぜんぜん伝わらなくて、「ちょっとぐらいの苦手だったら、つきあってくれよ」とか、「いや、大丈夫、大丈夫! 多少の苦手意識なら、オレがカバーするから!」ということになってしまいます。
あなたは、かなりイヤだと思っていることを、できるだけやさしく、遠回しに彼に伝えたつもりなのですが、彼はそれを理解してくれないわけです。
それどころか、「私の大嫌いなこと」をまるで押しつけてくるかのようにあなたには感じられてしまいますから、その結果、「なによ! 女心のわからない男ね!」などと大喧嘩になってしまうことも‥‥。
すると、彼のほうも、「そんなにイヤなら、はっきりイヤと言えよ!」などとエラそうに言ってきますから、こちらも「わざわざ気を回して、カドを立てないような言い方をした私の優しさがわからないなんて、アンタ、最低!」とブチ切れてしまったりするわけです。
このように、「ちょっと苦手かも」とか「ちょっとムリみたい」という表現がトラブルのモトになることはほんとうに多いようです。
私はセミナーなどでよく「女性の“ちょっと”はちょっとだったためしがない」というレクチャーをしますが、これは「太った人はちょっと苦手かも~」と私に向かっておっしゃった女性が、ちょっとだけ苦手だったためしはほとんどないという人生経験にも基づいているということをここで申し上げておきたいわけです。
しかし、一方で、この「ちょっと」があなたの思いをうまく伝えてくれる場面もあります。
たとえば、彼から「今週末も休日出勤が入って、きみとデートできそうがない」という残念なメールがきたとします。
そんなときは、「仕事だったら、しょうがないよね。でも、ちょっと淋しいかも」とでも返信してみてください。
なぜか男性は、こういうときの「ちょっと」は、ちょっとだけとは受け取らないようなのです。
このときの彼はあなたとのデートが果たせず、少々、罪悪感を感じています。そんな彼に「ちょっと淋しいかも」と書くと、この「ちょっと」はあなたの思い通り、「とっても」、「だいぶ」と彼の心に響くのです。
すると、彼のほうも、「ごめん、ごめん。来週は必ず時間を作るよ。お詫びもこめて、ゴージャスなデートに連れていくからね」などと返してくれることが多いようです。
この「ちょっと淋しいかも」のほかにも、「なんとかガマンするね」とか「一人でおりこうにしてます」などという表現は、男性の中で、なぜかポイントが高いようですよ。
ところで、彼の言葉で、女性のみなさんに気を留めていただきたいものの一つに、「また○○なの?」とうのがあります。
たとえば、あなたのお稽古事の発表会が近づき、忙しくて彼とのデートがままならないとします。こんなとき、彼が「またレッスンなの?」と言ってきたとしたら、その言葉の裏にはちょっとうんざりとした怒りが隠されています。
男性は基本的に感情表現を抑圧する傾向が強いものです。その男性が「また○○なの?」と表現する場合は、だいぶガマンしたあとのことと思われますので、そこに気がついてあげる必要があります。
こんなときは、「ごめんなさい、発表会前なので、どうしてもレッスンしなければならないの。その代わり、発表会が終わったら、またゆっくり遊ぼうね」などと彼の淋しい感情にしっかりと応えてあげるとよいでしょう。
日本語というのはどうも、ちょっとした表現が難しいものですね。
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