こんにちは。神戸メンタルサービスの平です。
日曜日・恋愛心理学講座を原カウンセラー と隔週で担当しています。
ご夫婦にまつわるご相談の中で意外と多く聞くのが、「うちの主人はなにもしゃべってくれないんです」というものです。
女性のみなさんからすれば、「きょう、なにがあった」とか「どんな気分で一日を過ごした」とかいったことを話すのはごくあたりまえのことといえるでしょう。女性の多くは、自分の感情を理解してもらうためのコミュニケーションを必要とする傾向が強いようです。
一方、男性はといえば、「ねえねえ、なにを感じてるの?」と聞いても、返ってくる答えは「べつに‥‥」で、「きょう一日、どうしてたの?」と聞いても、「いつもと一緒」。こんなふうに、よくわからない返答をされることが多いようです。
男性は子どものときから、「男のくせにメソメソするな」とか「感情一つコントロールできないなんて、まだまだ子どもだな」などと、感情を抑圧することを強いられがちです。
そのため、自分がさまざまに感じている感情を表現したり、他の人にコミュニケーションしたりということはせず、それより、いかにいやな感情を感じないように生きるかということに全精力を傾けることが多いようです。
また、男性の多くは、「言いたいことを言いあい、ケンカしながら、お互いがお互いを理解しあう」ということをあまり望みません。
理解しあうことは大切だとは思っているのですが、その手段として、感情をぶつけあったり、ケンカしたりというのがいやなのです。だから、「ま、いっか。おれさえガマンすれば‥‥」というパターンをもっている男性が多いようです。
しかしながら、男性はそうすることがよいことだと思っているのですが、奥さまからすれば、「なになに、私があなたをガマンさせてるっていうわけ? 私のせいなの?! 言いたいことがあれば言いなさいよ!」となります。
男性が感情を抑圧すればするほど、その抑圧された感情は奥さま側に感情的に出てくるようになるわけです。
こうして、冷静沈着かつなにも言わずガマンばかりしているご主人と、口うるさく感情的な奥さまという構図ができるわけです。もちろん、この逆もありますが、日本では圧倒的に、無口なだんなさまと感情的な奥さまというケースが多いようですね。
では、このようなだんなさまや彼氏をもった場合、女性としては、どう彼らを調教し、しつけていけばよいのでしょう?
このタイプの男性は、よいことであれ、悪いことであれ、感情を表現することがとても苦手です。そこで、まず、女性のみなさんが、ポジティブな感情表現を彼に対してしてあげることで、感情表現に慣れていただくことが大切です。
たとえば、「あなたといて幸せよ」とか、「こんなにすばらしい景色を大好きなあなたと一緒に見られてうれしいわ」というものですが、じつのところ、ポジティブな感情表現を嫌う男性はいません。
といっても、そのとき、あなたの横にいる彼は、笑っているんだか引きつっているんだかわからないような顔をしているか、照れてもじもじしているかのどちらかでしょう。感情にどう反応していいかがわからないのです。
そんなとき、「どう思ってるのよ。なにか言いなさいよ!」などとは、間違っても言ってはなりません。
それより、こんなときにとても有効な言葉が「ね!」なのです。
「ね!」の魔術と呼ばれるほど威力大!
この言葉は、『共感獲得助詞』というものの一つなのです。
たとえば、おいしいディナーを食べたあと、「おいしかったね!」と言うと、彼も「ほんとうにおいしかったね!」と、自分の感情を表現したり、あなたと感情を共有したりすることがしやすくなるわけです。
あるいは、デートで景色のいい場所に来て、「ここに来て、ほんとうによかったね!」とあなたが言うと、ふだんはうなずくことしかできない無口な彼も、「うん、ほんとうに」と多少は感情をこめて言ってくれるかもしれません。
感情表現においては、日本の男性はリーダーシップをとるのが難しいようです。ですから、どうしても、女性のみなさんがリーダーシップをとってあげる必要がありますよね。
彼の気持ちを聞きたいとき、「私のこと、いったいどう思ってるのよ!?」と脅すように言っても、彼はどんどん引きこもるばかり。それよりも、「つきあうことができて、ほんとによかったね!」などと言ってみると、彼も本音を話しやすくなるようですよ。
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