こんにちは。みずがきひろみです。
いつもラブラブな関係は理想かもしれないけれど、順調なパートナーシップだって全く波風が立たないわけではありません。去年は、彼がちょっとだけ片思いだったかもしれないけれど、今年は私の方が片思いっぽいなぁなんて感じで、出会った当初のロマンス期のようにテンションがいっしょよ、とはなかなかいきません。
それは普通だし、同じ二人でも関係性がちょっとずつ変わることで、相手の新たな面を知ることにもつながるから悪いことではないけれど、でも、相手の態度が大きく変わったりするととても不安になりますよね。
そう言えば、
「パートナーシップって、要するに、『自立』と『依存』が入れ替わったときがピンチなのよね。だから、それをどう乗り切るか、なんだわ」、
と言い切った友人がいましたっけ。
それだけではないでしょうけれど、確かに、心理的な立場が入れ替わったときがピンチというのはありそうです。
関係性の中で、一見、「あなたがいなくてもやっていけるわよ」という立場が「自立」、「あなたがいなければやっていけないわ」という方を「依存」と言います。より「惚れている」方を「依存」、「惚れられている」方を「自立」と言うこともできるでしょう。あくまでも表面的にそう見えるということですが。
いつも追いかけては相手が立ち止まり振り返るのを待つばかり。寂しくて仕方がないのにすがってしまい苦しくてしかたがない。ひょっとして恋愛依存症かしら、と思うほど相手の愛情に執着してしまうと、自分の幸不幸の全てが相手次第のように感じます。実はそんなことはないのですが、そういう気持になります。相手に感情的に「依存」している状態です。それくらい大好きになれるということでもありますね。
一方で、惚れられるのが当たり前であるかのように相手からの愛情を軽く扱う人もいます。「依存」している人にしてみれば「気持をわかってくれない」タイプに見えますが、実は、とても臆病で感情が傷つくリスクをとりたくないから、無意識に人と距離をとってしまうことが多いみたいです。こういう人を「自立」的な人と呼びます。感情的に弱みを見せることは少ないけれど、面倒見のいい人は多くて、ちょっとおせっかいかも、という方もいますね。愛情は深いのですが、どうも「愛される」ことが苦手なようです。
愛情が欲しい「依存」の人と愛情を与えたい「自立」の人の組み合わせならば、ニーズが合ってよさそうなのに、関係性が長くなると、どうも「依存」の人の「もっと、もっと」に「自立」の人は「疲れた。面倒くさい」と感じてか、関係性がギクシャクすることがあります。
こんなとき、「依存」の人が「もっと、もっと」を手放して、相手次第ではない、自分次第の人生を生き始めると、まるでシーソーがガタンと音をたてて傾きが変わって、「自立」の人が感情的になって相手の気持に執着し始めたりするから関係性って不思議。
長い間、相手の愛情を待っていた人にしてみれば、それを手放して自分本位に生き始めると自分の中から新しいパワーがわいて出てくるような気持になるでしょうし、これまで自分の人生をコントロールできていた(と思っていた)「自立」の人にしてみれば、自分が弱くなる感じに最初はうろたえるかもしれません。
そんな関係性の変化は怖いから、二人とも焦ってちょっとパニックして、思わぬことを口走ったり、つい早まって「もうダメだ」と思っちゃったりしがちですが、ここで新しい自分と新しい相手を発見できたらしめたもの。二人の関係性はもっと豊かなものになります。
それには、「こうあるべきでしょ!」「こうのはず!」という期待や思い込みをいったん横に置くように心がけるといいかも。
強がる私も、拗ねるあなたもOK。
いじける私も、偉ぶるあなたもOK。
ちっぽけなところもあるかもしれないけれど、たくさんのつまらない出来事の中に、ちょっとした愛や優しさを見つけることができるということが素晴らしいことだから。
二人の関係性が変わるとき、変化している感じがあるときって怖いけれど、それをワクワクに変えられたらいいのにって思います。
変化のただ中でそんな「ゆとり」を持つのは難しいけれど、自分にも相手にも意識してたくさんの「OK出し」をしてみてくださいね。
「こうあるべき」の答えは、「自立」することでも、「依存」できるようになることにあるわけでもなくて、「自立」の中にひそむ「依存」のタネ、「依存」の中にひそむ「自立」のタネを育てては、シーソーゲームのようにお互いに「自立」と「依存」を行ったり来たりすることを楽しめるようになることではないかしら。
「キャー」「あちゃー」なんて言いながら、できてくる絆や歓びこそが宝物ですものね。
お知らせです。
早いもので10回シリーズの【心理学サロン】もいよいよ折り返しの第5回目を数えます。
6月の第5回【心理学サロン】からは関係性の視点も取り入れて、関係性の中で自分とつながり、相手ともつながる道を探ります。お互いに必要なときに助け合える相互依存の関係性を作るヒントを求めて、「依存」の言い分、「自立」の言い分、それぞれに耳を傾けてみませんか。
第5回【心理学サロン】「依存」の言い分、「自立」の言い分
日時: 2013年6月13日(木) 13:30~15:30
場所: 渋谷区総合文化センター大和田 学習室2
受講料: 3,150円
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