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吾輩は、猫になる。

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恋愛テクニック-阿部純也2

こんにちは、カウンセリングサービスの阿部純也です。恋愛テクニックブログ、毎週火曜日は村本明嬉子成井裕美の二人とともに『モテオーラ養成講座』をお届けしています。

いつもなら妻の漫画と心理コラムでお届けしているのですが、ちょっと新しい試みをしてみようと思います。今回は、ちょっぴり心理学のエッセンスを含んだエッセイ風のコラムをお楽しみください。




吾輩は猫になる

吾輩は猫になる。名前はじゅやちん。

この姿はどう見ても犬っぽいかぶりものをしているが、猫になる。
妻の方は「これは何の生き物なのか?」とよく尋ねられるが、当人も定めていないのでけっこう困っている。
猫っぽいかぶり物をした、アヒル口の生き物だ。

何年か前、初めて本物の猫を飼うことになった。

以来、猫と一緒に暮らしているわけだが、これほどまでに猫がかわいくなってしまうとは想像していなかった。
妻にいたっては、元来、犬派であったはずなのに「もう一匹、猫もいいねえ」などと言い出す始末である。

これはどうにも『猫』という生き物には、人間の好みを変えてしまうほど強力な魅力があるようだ。
もしも彼らが人間であったならば、さぞかしモテることではないだろうか。

しかもこの『猫』という生き物ときたら、日々思い悩む様子も無く、
腹が減ってはニャアと鳴き、日が差せば日だまりでごろんと体をのばし、退屈すれば遊びを探すことに夢中になる。
寒くなれば人様の上着を掘っては懐に入り、私が寝転べばそこは彼の座布団である。
それはずいぶんと優雅で自然体な人生、いや猫生を謳歌しているではないか。
猫のように過ごせたなら、人も日々をもっと幸せに暮らせるのではないだろうか。

よし、決めた。吾輩は、猫になる。



『第1回 吾輩は、瞳を見つめる。』

吾輩は、猫になる。名前はじゅやちん。海賊王には、ならない。

『猫』という生き物は、人様があぐらをかいてノートPCなどをいじっていると、ふらーと音も無くやってきては、隣にちょこんと尻を落とし、まるで何かを待っているかのように、そこに待機をする生き物である。

何か用かと尋ねてみても、まるで「そちらこそ、どうしました?」という純朴な瞳で見つめ返すので、
その対応にはいささか困惑する。
そこに首を傾げる動作を加えられた日には、こちらも首を傾げるしかないのである。

そうして、しばらく目と目を合わせてやれば、今度はゆっくりと目を細め、
穏やかなまばたきを繰り返すばかり、といった具合だ。
猫がやってきて間もない頃は「なんだお前さん、そんなに眠いのか」と思ったものだが、この一連の所作が、リラックスや親愛の表現であるらしいということは、後の調べでわかった。

小さな頭をがしがしと撫でてやり、私が再びPCに向かうと、猫は暫くちょこんとそこにいる。
そんな日常に慣れてくると、これがなかなかに悪くない塩梅だ。
たったこれだけの動作で、ほどよく満足な、穏やかな時間を与えるものだから感心してしまう。

これが、人間の私であればどうであろうか。

まず、親愛の気持ちをもって妻に近づいては、ただ寄り添う、ということ自体が、めっぽうなくなってしまったように思う。

妻が何かをしていれば「ああ、夢中になっているのだな」と思っては、その場にとどまることもなく早々と立ち去り、いそいそと自分も何かことを始めたりする。
やれ仕事だ家事だと慌ただしく動いては、時間ができれば自分の時間として使う。

妻が私のもとへやってきた時には丁寧に対応しているが、それもどこか用事を済ませているようなふしがなくもない。
ましてや目的がはっきりしないような時は、猫へと同じように「何用であろうか」と尋ねてしまう始末。
ふと我を振り返りみてみれば、日々に自立と効率があるかもしれないが、いくぶん寂しい関係になってはいやしないだろうか。

元来、恋人同士というものは用事がなくても好意があるから関わりを持つ関係である。

どちらか一方がそれを感じられなくなってしまった時に、俺は私はあなたのいったいなんなんだ、親か、娼婦か、家政婦か、などといさかいになってしまうのだ。

自身のこころを覗きこんでみてみれば、これは何かしらの役割にはめこんでしまった関係性になっているのがうかがえる。
こうなってしまうと、こころのいずこに「○○しなければならない」といった義務のような気持ちが生まれては、家族サービスをしなくてはいけないな、そろそろ連絡をとらなけらばなるまいな、などとなってしまうのだ。

これの何が問題かと言えば「会いたい、そうしたい」という自発的な気持ちが欠如しているからして、たとえ相手が喜びを表してくれたとしても、それを今ひとつ同じ喜びには感じられないことにある。
知らぬ間に疲れがたまっており、ひいては「一人の時間が欲しいなあ」などと思うようになるのである。
なんだ、これはずいぶんと寂しいではないか。

どうやら、いったい私はなぜこの人と行動をともにしているのか、というのをすっかり忘れてしまっていたようだ。

その点、『猫』のやつと来たら「何となく来ました」といった面持ちで、
毎日ちょこんと隣に尻を落としては、穏やかに目を細めて見つめるのだから、憎めないやつである。

きっといまの私にもこういう時間が必要なのだ。
夫婦や恋人同士というのは、何年経っても穏やかに目と目と合わせる時間がある方がある方がよい。

吾輩は、猫になる。
そして、自分から近づいては穏やかに瞳を見つめよう。

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