木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」がテーマです。
担当は、大塚統子・大野愛子とお送りしています。
今週は、わたくし大門昌代の担当となります。
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「長い間、彼ができなかったけれど、彼ができた！」
というのは、すごく嬉しいことですよね。
私も、恋愛のご相談を受けていたクライアントさんから、このようなご報告を受けると、本当に嬉しく思います。
ところが、「長い間」彼ができなかったけれど、彼ができたという場合、しばらくすると別のお悩みをお伺いすることがあります。
この悩みに共通するのが、「長い間」という部分。
そのお悩みというのは、「彼といると、なんだか疲れてしまう」「彼じゃないのでは？私には他の人が合うのでは？と思う」というものです。
疲れるということ以外にも、「私を理解してくれない」とか「行きたい所に行けない」とか、なんらかの不満が出てくるわけです。
長い間、彼がいない状態が続くと、「一人」に慣れてしまいます。
もちろん「彼が欲しい」「一人は寂しい」と思っているのですが、一人旅行の気楽さも知っているし、一人食事で好きなものを食べ歩く楽しさも知っている。
推しのコンサートに誰に遠慮することもなく出かける楽しさも知っている。
どんなに自宅でゴロゴロとしていても、ノーメイクで休日を過ごしたとしても、のびのびしていたられる楽さも知っている。
一人でいることが、当たり前の日常になっているので、待ち望んでいた「彼」が登場してしまうと、日常が崩れてしまうのです。
もちろん彼のことは好きだけれど、慣れた環境が崩れてしまって、落ち着かなくなってしまうのです。
落ち着かなくなってしまった原因が、彼にあるのでは？と思うので、その原因を彼の中に探します。
そうすると、原因なんていくらで見つかるわけです。
「私の好みをわかっていない」
「連絡してくるタイミングが悪い」
「服の趣味がイマイチ」
そうすると、「彼じゃないのでは？私には他の人が合うのでは？と思う」ということになってしまう。
ひょっとしたら本当に、彼とは合わないのかもしれません。
でも、あまりに早急に結論を出すのは、どうなのかな？と思います。
私たちは、安定を好みます。
慣れたものには、安心するんですね。
例えば、普段使っているバッグが、かなりくたびれてきたので、新しいバッグを買ったとしましょう。
収納力もあり、見た目もかわいい。
友人からの評判も良い。
でも、長年使ってきたバッグとは、ちょっと違うわけです。
ポケットがたくさんついていて、確かに便利だし、新品なのでくたびれた感はないし、新しいバッグがいいのは、わかっているのだけれど、なんだかしっくりこない。
慣れないので、安心できないのです。
そうすると、「ポケットが多すぎる」とか「色が明るすぎる」とか、不満が出てくるわけです。
買うときは、「いいな」と思ったポイントが、不満になっていたりもします。
そして結局、新しく買ったバッグはクローゼット行きとなり、使い古したくたびれたバッグが再登場し、「やっぱり、こっちがいい」となる。
これと同じで、「一人」が長いと、「一人」に慣れてしまって、「二人」でいることが異常事態になり、慣れていた「一人」に戻りたくなる。
ですから、長い間彼ができなかったけれど、彼ができて嬉しい反面、別れたくなったり、彼に対して不満が出まくってしまう場合は、少し二人でいることに慣れるための時間をとってみるといいかもしれません。
早急に、「合わない！」と、別れてしまうのではなく、「二人でいることに慣れていないかも？」と思ってみる。
一人で食事も行けるし、旅行も行けるかもしれないけれど、二人で食事する楽しさや、二人で旅行に行く楽しさを探してみる。
一緒に過ごす時間が多くなってくると、二人でいることが、あたりまえになってきて慣れてきます。
その上で、彼と合うのかどうかを、改めて考えても遅くはない。
ちなみに、二人でいることが、あたりまえになってくると、それはそれで別の問題が出てきてしまいます。
それがあたりまえなので、感謝ができなくなってしまう。
慣れてしまうので、つまらなくなる。
安定しているけれど、刺激がないと感じる。
そうすると、二人で過ごす時間に変化をつけていくことが必要になってくるわけですが、そう考えると、わたしたちって、本当にややこしくって、面倒な生き物なのかもしれないなと思います。
とはいえ、一人が長く、二人になったら不満ばかり出てきて、別れたくなってしまう場合は、まずは、二人に慣れることが大切かもしれません。
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