こんばんは
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
みなさんのまわりには、けっして実らない恋にエネルギーを注いだり、けっしてたどり着くことのできない夢を追いかけたりしている人はいないでしょうか？
例をあげれば、十代のころはアイドル歌手やドラマで活躍するタレントなどに恋をしがちで、「ジャニーズの○○のお嫁さんになる！」とか「アイドルのあの娘をお嫁さんにしたい！」などと思ったりするわけですね。
しかし、大人になるにしたがって、心は現実的なほうにシフトし、手の届かないアイドルを追いかけるよりも、いつもそばにいて、自分のことを愛してくれるリアルな相手のほうにあなたの恋心は向いていきます。
あるいは、ショービジネスの世界では、売れないお笑い芸人を何十年もやっているとか、ミュージシャンとしてプロを目指しているけれど、いつまでもメジャーデビューできないといった人々はゴマンといますよね。
こうした人々にとっては、いつ、夢をあきらめ、正業に就くのかがとても難しい問題です。もうしばらくがんばれば、売れるかもしれないなどと考えると、なかなか夢を手放すことができないですからね。
ちなみに、日本一の漫才師を決めるM-!グランプリで、昨年は錦鯉が優勝しました。このコンビの長谷川さんは50歳で夢を叶えたことで有名ですが、この長谷川さんに影響されて、あきらめようと思っていた夢をまた追いかけるようになった芸人さんも増えたと言われています。
同じように、ぜったいふり向いてくれないであろう会社のマドンナを追いかけている、多くの女性が憧れる素敵な彼を追いかけ、その彼以外は目に入らないというような恋をしている人もいます。
ひどい言葉では「身のほどを知れよ」と言われるほど勝ち目がない恋愛といえますが、なぜ、人はこのようなことをしてしまうのでしょうか？
‥‥じつは、人間、だれもがこのようなことをした経験があるのです。
「え、そんなこと、ぜったいない！」と言われそうですが、じつはあなたにもあるはずです。
言い換えると、“けっして手に入れられない人やもの”を欲しがることの原体験なのですが、それは、異性の親とあなたとの関係にあるのです。
女性であれば「パパと結婚する！」、男性であれば「ママをお嫁さんにしたい！」という欲求がそれにあたります。
なかには「そんなこと、憶えてないなー」という人もいれば、「そんな欲求をもったこと、忘れてしまいたい」という人も少なくありません。
が、ともかく、大なり小なり、私たちは異性の親を自分のパートナーにしたいという欲求をもつといわれているのです。
ただし、ママはパパと結婚しちゃっていますし、パパにはママというお嫁さんがいますから、あなたと結婚することはできないんですね。その事実をして泣きじゃくる子どもの動画をYouTubeやSNSの投稿で見たことがある人も多いのではないでしょうか。
それにしても、手に入れられないものを追いかけるとは、心理的にはどういうことなのでしょう？
どうも、そのときの私たちは、自分の中にある純粋な愛情にふれることができるようなのです。
もっと言うならば、私たちがほんとうの愛につながりたいと思うとき、子どものときの自分が純粋にだれかを愛したあの感覚を心は求めるようなのです。
変な言い方ですが、それはまったく見返りを得ることのできないものに向ける愛ともいえます。
そして、ここで気づいていただきたいのは、このストーリーができあがったのは、あなたが子どもだったときに、子どものマインドで両親を見ていたときだったということです。
大人になったあなたは気づきます。「親より魅力的な人が、この世の中にはたくさんいるんだな」、と。パパも素敵だけど、彼のほうがパパより100倍素敵だったりしますよね。
しかし、それに気づかず、手に入れられないものを追いかけてしまうこともあります。そして、その心理の裏側には“大人になることの怖れ”が隠れていることが少なくありません。
あなたは、ご両親と大人どうしの関係性で向き合うことができているでしょうか？
それができるようになった度合いだけ、ファンタジーを手放し、現実を受け入れやすくなるようですよ。
グランプリを決めるのは、あなたの１票
見逃し配信も行いますので、お気に入りの講演を何度もリピートして心を潤してくださいね
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