こんばんは
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
男女関係とは、いろいろな意味で二人だけの特別な関係といっていいでしょう。
だって、チューなんかできるのは彼と彼女の関係だけで、だれとでもするなんてことはありませんものね。
自分のお部屋に招待したり、「お泊まりしてもいいよ」と言ってもらったりするのも特別な彼や彼女だけでしょう。
「彼は私だけのもの。そして、私も彼だけのもの」。そして、彼は、ほかの人たちにはしないあんなことやこんなことを「私にだけしてくれる」という“特別さ”が満載なのであります。
そもそも私たち人間はみな特別扱いされることが大好きです。
私も「これは、平様にだけの特別のサービスでございまして‥‥」などと言われるのは、けっして嫌いではないのであります。
しかし、なぜ、私たちはこの特別なものやサービスや大好きなのでしょうか?
それは、深層心理の中に、自分はほかの人と比べて「特別に悪い」とか「特別にずるい」とか「特別にヘンである」という思いがあり、自分を責めているからです。
自分が特別に悪いと思っているがゆえ、特別によいと感じることを求めているのです。
そして、自分に自信がないときほど、この特別さはエスカレートしていきます。これが男女関係で起こると、なかなかの大問題に発展してしまいがちです。
たとえば、彼女から深夜にこんな電話がかかってくるわけです。
「寂しいから、会いたいの。いまから会いにきて!」
これが夜の12時半だったとしたら、終電も過ぎていますよね。そこで、彼が「明日の朝、すぐに行くよ」と答えても彼女は納得しないわけです。
「ダメダメ! きみのためならなんでもするって言ったくせに! この口だけ男! ほんとうに愛しているなら、いますぐ来て!」
こんなふうに愛の証明を求められたりするわけです。
ほかにも、「おなかが空いたから、ピザを買ってきてほしい」と真夜中に言い出すとか、「私のことを愛しているなら、あのブランドのあのバッグを買って」とか、例を挙げるとキリがありません。
特別扱いしてもらいたいという欲求がエスカレートする背景には、「こんな私をほんとうにほんとうに愛せるの?」という疑いが潜んでいる場合が多いようです。
これが行動動機となり、パートナーを試すようなことをしてしまうのです。
おつきあい開始からまもない時期だったりすると、彼氏も「バカにするな、おれは口先だけの男じゃない! いまからきみの家に向かう」とがんばってみたりします。
が、これが二人の関係の基準になってしまったりすると、いずれ彼氏は頭を抱えることになります。だって、夜中に来てくれと言われても、毎回、行けるものではありませんものね。
「先週も行っただろう。明日は仕事が早いから無理だ」
「以前ほど愛してくれていないのね」
「どんな夜中にも駆けつけてくれる彼」という基準ができてしまったとしたら、それを与えてくれない彼は「もう私への愛がなくなったのだわ」と言われるようになってしまうわけです。
二人の間にそれはそれは高いハードルができてしまったというわけですね。
しかも、このような場合、一つのハードルを跳んだとしても、その先にはほぼ確実にさらに高いハードルが用意されています。
「私を愛しているなら、このハードルを跳びなさいよ」
「あら、意外と簡単に跳んだわね。なら、これはどうかな?」
ハードルは次々に用意され、彼が「いいかげんにしろよ!」と怒るまで、それがつづくことはよくあります。
そして、彼を怒らせて、「やっぱり男はみんな口ばっかり。だれも私を愛せない」ということが証明されるわけです。
もちろん、これは女性にはかぎりません。天の邪鬼なタイプをはじめ、最近は“手間のかかる彼”もたくさん存在しています。
特別扱いされなければ、愛を信じられない‥‥。それほどに自己評価の低い人たちは、パートナーにムチャぶりをする傾向が強いということを覚えておかれるとよいでしょう。
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