みなさん、こんにちは。カウンセリングサービスの大野愛子です。
木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」をテーマに、大門昌代・大塚統子と共にお送りしております。今週は、大野が担当させて頂きます。
私には、今だからこそ語れる「恋愛しくじり」がいくつもあります。今日はその中から「結婚したいのか、それとも俺と結婚したいのか?それが問題だ」というテーマでお届けしたいと思います。
男性心理にまつわるお話ですので、知っておいて損はないと思います。男性は意外とデリケートだということを、昔の私は知らなかったのです。
◆29歳問題、知っていますか?
30歳を目前にした私には、10年ほどお付き合いした彼氏がいました。10年といっても浮気問題があったこともあれば、一度別れて復縁したこともあれば、本当にいろいろあったのです。
10年も付き合えば結婚してもよさそうなものなのに、なぜか私たちはタイミングが合いませんでした。いろいろ問題があったことも確かなのですが、片方が結婚したいと思う時期に、もう片方は仕事に夢中で結婚に乗り気ではない時期になっている。そんなことの繰り返しでなんとなくズルズルと29歳まできました。
みなさんは独身女性の「29歳問題」をご存知でしょうか?
女性にとっての29歳というのは、男性にとっての29歳とはちょっと重みの違う年であり、いつもよりも心理的にプレッシャーを抱えている一年でもあるのです。
なぜなら、女性は「30歳までには○○しておきたい」という、なんとなくのビジョンをもっていることが多いからです。たとえば、30歳までに「結婚をしていたい」「子供を産んでいたい」「仕事で一人前になっていたい」「憧れのあの仕事をしている自分になっていたい」などがあります。「こんな自分になっていたい!」という憧れがあるのです。
どのような憧れをもっているのかは、人それぞれ。そこに正解も不正解もありません。仕事もしてきたし、恋愛もしたけれども、「そろそろ何かを形にしてもいいのではないか」と思い始める人が多くなります。そう考えたときに「結婚、出産」というものが、いつもよりも大きな文字で目に入ってくるし、いつもより大きな声で聞こえてくるようになるのです。
29歳と30歳って、たった1歳の違いなのに。でも、女性にとっては大きな意味をもちます。「ここまでの人生」と「ここからの人生」のちょうど分岐点のような感じがするからでしょう。
今は30歳で結婚していない人はたくさんいます。それをとやかく言われる筋合いもなければ、言われること自体も少なくなってきたかもしれません。それにも関わらず、どこかで気にしてしまうのは、まわりとの比較が出てくるからです。
女性の30歳って、本当にさまざまなのです。20代前半で結婚した人はもう二人ぐらい子供いたりして、早くに結婚した人のなかには離婚してバツイチになっている人もいたりして。かと思えば、バリバリと仕事をして輝いている人もいれば、転職をしながら自分の可能性を模索している人も。
同じにスタートダッシュを切った同級生であったとしても、30歳近くになると女性のライフスタイルは、比べようもないくらいさまざまになっています。だけれども、独身女性はそこで思ってしまうんですよ。「私はまだ結婚もしていないのか」と。
◆結婚に駆け込みたくなる女性たち
私も思っていたのです。「30歳までにはなんとかしなきゃ」って。それに、ちょうどその頃、仕事に疲れていました。長くしていた美容師の仕事に疲れきっていた頃で「ちょっと休みたいな」と思っていたんです。それに30歳ってちょっとした節目ですよね。
だから、30歳の誕生日はちょっと期待していたのです。もしかしたら彼がプロポーズしてくれるかもしれないなと。でも、そんなことは起きませんでした。彼は私がそんなことを思っていたなんて、全く知らないですもんね。
誕生日が過ぎて数日、なんとなくイライラして落ち込んでいた私は、こんなことを彼に言ってしまったのです。「もうさ、結婚するつもりがないんだったら、別れようよ」。
彼は「なんで急にそんなことを言い出すの?」というような顔をしていましたが、さらにこうも言ってしまったのです。「だってさ、結婚できないんだったら、付き合っている意味がないよ。もう疲れちゃったんだよね」と。
彼は哀しそうな顔をして黙り込んでしまいました。その日のデートはまったく盛り上がらず、重苦しい空気のまま、駅で別々の方向の電車に乗り込みました。
ちょっと期待して言ったんですよね。「待たせて悪かったな。そろそろ結婚しようか」という言葉を。彼のこと、ちょっと試してみたくなったのです。
それからしばらくたって、彼に言われた言葉は「ごめん、結婚はできない。だからもう別れよう」でした。
「結婚できないんだったら付き合っている意味がない」とまで言ってしまった手前、「それでもあなたと一緒にいたい。あなたのことが好きだから」と言ったところでもう手遅れ。私たちは別れることになりました。
今ならわかることがあります。なぜ彼はあの時、あんなに哀しそうな顔をして黙り込んでしまったのか。
「ああ、彼女は俺と結婚がしたいとかではなく、結婚というものをしたいと思っているんだろうな」と感じたのでしょう。
そういうの、男の人は繊細に感じとってしまうところがあるのです。自分を求められているのか、結婚を求められているのか。
本来結婚って、ふたりで手を繋いで同じ方向に歩いて行くようなもの。それは誓いの言葉にもあるように、健やかなるときも病めるときも、その言葉のままに共に生きていく。
だけれど、あの時の私は、「彼に私の人生をおぶって歩いてほしい」と思っていました。結婚したかったのは、結婚に逃げたいと思っていたのです。
男性にとって自分が結婚の「手段」にされていると感じたとき、自分の存在意義に疑問をもってしまうのかもしれません。「あなたでいい」と「あなたがいい」は大きく違うように。
さらには「結婚できない=なんの意味もない存在」と感じさせてしまったのでしょう。そう感じさせてしまったのは大きな誤算でした。
駆け込み乗車をしようとせず、一本電車を待つぐらいの心の余裕があれば、また違ったのかもしれないですね。今となれば、そう思えるのですが。
その電車に乗り遅れたおかげで、全く違った人生を歩んでいるのも確かなのですが、そのあたりはまたいずれお話することにしましょう。
男性のデリケートな心理として知っておいてくださいね。そして、29歳女子の皆さん、不安はひとりで抱えずにどうかご相談くださいね。
【お知らせ】
ワークショップを開催します。
ブログをお読みの皆様、ぜひご参加くださいませ!
日時:9月9日(木)19:00〜21:00
料金:4,400円(税込)
講師:大野愛子
開催方法:ZOOMオンライン会議システム
<お申し込み受付中!>
>>お申込みフォーム
>>お支払はこちら
※お申し込みと参加費の決済は「前日9/8(水)の15時が締め切り」となります。ご注意ください。
>>オンラインイベント/ワークショップの参加手順
30代からのうまくいかない恋愛と40代からのこじれた男女関係に。
婚活・失恋・復縁・不倫など、恋愛についていろいろ書いています。
■ 会場案内
お問い合わせ・ご予約は、
カウンセリング予約センター:06-6190-5131 まで
センターの営業時間:12:00~20:30(月曜日定休日)