毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーとの関係をより良いものにするため、「男性心理」「女性心理」を紐解きながら、さまざまなご提案をさせていただいています。
恋愛・夫婦問題で悩んでいらっしゃる方、パートナーをみつけようと思っている方、現在の、また将来の結婚生活に、役立つご提案を発信してまいります。
担当は、池尾昌紀・池尾千里の夫婦カウンセラー。毎週交代で発信していきます。
今週は、池尾昌紀が担当です。どうぞよろしくお願いします。
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なかなか手強い「バツイチさんとの恋」について、お話ししています。
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お待たせしました。
本日の記事をお届けします。
例えばこんなご相談
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夫が浮気した。
すぐに相手と別れた夫は深く反省してシュンとしている。
そんな夫に対して私は何度もキレてしまう。
私が怒ると夫は黙ってそれを受け止めるだけ。
するとそんな夫の態度にますます私も怒れてくる。
二人でやり直そうと決めたのに、どうしたらこの怒りを止められるの？
＊＊＊
こうしたケースでは、夫への怒りが止まらないものです。
悪いのはあきらかに夫。
責めたくなるのも無理はありません。
「私のことはどうでもいいと思っていたの？」
「私が苦しみながらがんばっていた時、あなたはそんなことをしていたの？」
「どうして私ばかりこんな辛い目に遭うの？」
こんな風に怒りが出てきて、相手を責めたくなるのは当然のことです。
しかし、「相手にひどいことをされた」ことだけで、あなたは苦しんでいるのではありません。
きちんとした理由があって相手を責めることになったとしても、責めている時点で加害者意識を持つことになります。
私たちの心は、誰かを攻撃する時、必ず罪悪感を感じています。
どれだけ相手が悪くても、優しさ愛情が大きい人ほど、罪悪感を感じやすくなるのです。
それがあなたにとって大切な存在なら尚更のこと。
相手にひどいことをされた＝被害者の苦しみに加えて、相手をひどいじゃないか！と責める＝加害者の苦しみという、二重の苦しみを抱えることになるのです。
◇被害者としての怒りの下に隠れている加害者としての私
被害者意識というのは言ってみれば
「私をこんなに苦しめるなんてひどい！」
と思うこと。
浮気という明らかに相手が悪い場合だと、周りの友達などは、みんなあなたの味方になってくれますし、同じく、相手のことをひどい人だと責めます。
しかし、味方になってくれることが嬉しいし、とてもありがたく感じるのですが、これだけでは心は楽になりません。
ところが、被害者であると同時に加害者になってしまっていることに気がつくこと、心はなぜだか楽になります。
先に書きましたように、どんな理由があっても相手を責めると罪悪感を感じる、つまり相手を責めているという加害者意識が苦しみを生むのですが、それだけではありません。
前回の記事で書きましたように「浮気という相手の悪い行いは私が原因んではないか」という気持ちがあなたを苦しめるのです。
＊前回の記事＞＞「浮気問題からの回復のカギが「自分と相手の罪悪感に気づくこと」だとしたら」
私が過去に夫に悪いことをしたから、夫は浮気をしたのではないか。
この気持ちも加害者意識です。
すると、とてもとても傷ついたという被害者としての苦しみと、今夫を攻撃している＋過去に夫にひどいことをしたのではないかという加害者としての両方が苦しみの正体なのですね。
こうして整理して苦しみの正体がわかってくると、これがどれほど大きな苦しみなのかもわかります。
あり得ないほどの苦しみです。
でも、ここまで気がつくことができると、
「こんなにも自分を苦しめなくてもいいんじゃないか」
ということも少しずつ感じられるようになります。
だって、いくらなんでもこんな風に苦しむのは大きすぎる、背負いすぎる、やりすぎなんじゃないか、と思えてくるからです。
◇相手のことも自分のことも責めたいとは思っていないことに気づく
そして、あなたの心が本当に望んでいることが
「夫のことも、私のことも、どちらも責めたくない」
ということだと、あえて思ってみてください。
ポイントは、ただこう思うのではなく、今日の記事の話を自分の中でふまえながら思ってみることです。
納得できない、腑に落ちない、そんな思いが出てきたら、この気持ちも大切にしながら、もしもそうだとしたら、と仮定するように感じるほうがやりやすいです。
そして、もし、どちらのことも責めたくないのだとしたら、どちらをも責めてしまっていることが苦しみの元なのかもしれない、と思ってみます。
次に「これが本当なら、誰のことも責めたくない、責めないようにしてみよう」と思ってみましょう。
この時、心は被害者でも加害者でもなくなっています。
本来の心の本質に戻ってきているので、優しさや愛情を使いやすくなっていきます。
難しい話のように感じられるかもしれませんが、順番に自分の心の中で自問自答を積み重ねていっていただけたらと思います。
誰のことも責めたくない、という言葉は、あなたを楽にします。
それがあなたが本当に望んでいることだから。
感情の大波小波を繰り返す中で、このことを思い出し続けていくと、夫婦の関係性は少しずつ変化し、浮気という苦しみからの回復につながっていきます。
そして前回も書かせていただきましたが、
大切なのは、自分一人で抱えないこと。
この苦しい一時期、一緒に考えてくれる人と進んでいこうと思ってください。
