浮気問題からの回復のカギが「自分と相手の罪悪感に気づくこと」だとしたら

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毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーとの関係をより良いものにするため、「男性心理」「女性心理」を紐解きながら、さまざまなご提案をさせていただいています。

恋愛・夫婦問題で悩んでいらっしゃる方、パートナーをみつけようと思っている方、現在の、また将来の結婚生活に、役立つご提案を発信してまいります。

担当は、池尾昌紀・池尾千里の夫婦カウンセラー。毎週交代で発信していきます。

今週は、池尾昌紀が担当です。どうぞよろしくお願いします。

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なかなか手強い「バツイチさんとの恋」について、お話ししています。

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お待たせしました。

本日の記事をお届けします。

夫婦問題の中でも、浮気のご相談を伺う場合。

例えば「夫が浮気をしたが、夫の態度が悪いまま」というケース。

悪いのは夫のなのに、逆ギレをするように悪い態度のまま、というお話はよく伺います。

こうした状態から、夫婦の関係性をよくしていきたいという願いを持ってカウンセリングにこられる場合。

関係性を変えるための視点のひとつは「罪悪感の正体を知る」ことなんです。

◇苦しみの元が自己攻撃だとしたら

パートナーに浮気をされたら、本当に傷つきます。

裏切られた、という表現をされる方も多いですが、実際のところは、もっともっと傷ついています。

いってみれば「自分の存在価値が全否定された」感じです。

しかし、そんな思いとは裏腹に、夫が口を聞いてくれない、無視をする、いつも怒っているなどの態度を取られたらやってられません。

こんなにも大きな苦しみの中でも、わざわざカウンセリングに来られるということは、この状況から抜け出して

夫婦の関係性をよくしていきたいという願いを持っている

方が多いのです。

その意欲を持つだけでもすごいことだと私はいつも思います。

こうした状況だと、ご相談者の周りの人たちは、みんな味方になってくれます。

誰にも相談できない方もみえますが、友人や両親、義父母、家族などに相談することができた場合は、誰もがあなたの味方になり、夫は時に極悪非道扱いとなることが多い。

こうした応援者の存在は、とても大きな力になるのですが、一方であなたを苦しめることにもなります。

なぜなら、夫が孤立していることを感じるからです。

態度を改めない夫が悪いのですから、孤立してしまうのは当たり前の話なのですが、なぜか、すっきりしないと感じている方が多いのです。

その理由はあなたが自分を責める気持ち、つまり「罪悪感」にあります。

「夫が罪悪感を感じるならともかく、浮気をされた自分が罪悪感を感じるなんて！」

多くの方はそう言われるます。それは当たり前のことです。

しかし、気がついていなくても、潜在意識の中では

「夫が浮気をしたのは私のせいではないか」

と自らを責める気持ちがあり、それどころか、この自己攻撃がとても大きく心を占めていることがとても多いのです。

もし、そうだとしたら、この自己攻撃を減らすことができるだけでも、今の苦しみを減らせることになります。

◇「私以外の人と結婚していたらこんなことにはならなかったのでは？」という思い

この罪悪感は、とても自覚しにくいものなので、私はカウンセリングの中でこんな問いかけをさせていただきます。

「私以外の人と結婚していたらこんなことにはならなかったのではないか、と思ったことはありませんか？」

多くの方がこの思いを感じているんですね。

そもそも、パートナーからひどい仕打ちを受けたら、優しい人、愛情深い人ほど、自分に落ち度があったのではないか、と感じるものです。

しかし、それ以外にも過去の自分の夫への振る舞いなどについて思い当たる出来事があったり、夫が浮気の原因について逆ギレして責めてきたりして、具体的に後悔している場合があります。

例えば、子どもにばかり気を取られて夫を放っておいてしまったとか、仕事が辛い状況の夫の話を聞けなかったとか等について。

こうしたことがあると、夫が悪いという気持ちよりも、自分が悪かったという罪悪感の方を多く感じてしまうのですね。

ここに思い当たる場合には、カウンセリングでは、後悔している具体的な出来事について詳しく話を伺っていき、その罪悪感について整理をしていきます。

後悔している出来事を伺っていると、それをきっかけに次々と後悔している話を思い出される方もみえます。

しかし、どの話もご相談者は気がつくことができていないだけで、

「やむ得ない、仕方がない理由」

があってのことなんです。

ですから、私とご相談者と一緒にその理由を探していきます。

例えば、

「初めての子育てで寝る時間もないほどで夫のことを見てあげられなかった」

こうした理由がでてきます。

理由がわかったら、やむ得なかったこと、したくてしたわけじゃないこと、も感じられるようになっていきますから、罪悪感を持つ必要はないことも段々とわかってきます。

「少なくとも今自分が感じている大きさの罪悪感は必要ない」ことに気づけるだけでも、罪悪感は減らすことができ、心は少し楽になります。

この心の楽さを感じた時。

初めて、夫を責めている気持ちよりも、自分を責めていた気持ち、すなわち自分の中の罪悪感がいかに大きかったのかに気づけます。

この気づきは、さらに罪悪感を減らす方向へ心を整理する力になります。

◇「夫の悪い態度の下に罪悪感が隠れているとしたら？」という視点

このように自分自身の罪悪感に気づけると、夫も同じなのではないか、という視点を持つこともできます。

夫に対して怒りまくったり、友達に相談して慰めてもらったり。

最初に口を聞かなかったのは私だった、とか。

こうした自分が夫に対して怒りや攻撃をぶつけていた心の奥底には、自分の中の罪悪感があったとしたら。

あの夫の悪い態度に隠れた心の中には、夫が自分自身を責めている罪悪感があるのではないか。

こんな風に夫のことを見ることもできます。

そうは言っても、夫の悪い態度が変わらなければ、腹が立つし悲しくなるし、この視点を持つことが難しくなります。

それは当たり前のことなので、そんな風に怒り悲しむ自分の心を大切にしてあげながら、やっぱりこの視点に戻っていく。

こうやって夫を見続けていると、夫の本当に苦しんでいる様子や、あなたが今も自分を責め続けている気持ちに今よりももっと気づけるようになります。

気づいた時には「もう自分を責めなくていいよ」と自分に、そして夫には心の中で言ってあげましょう。

この積み重ねが、お互いの罪悪感を減らし、何かのきっかけで二人で会話ができるようになる道を開いてくれます。

大切なのは、自分一人で抱えないこと。

この苦しい一時期、一緒に考えてくれる人と進んでいこうと思ってください。