こんばんは
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
私どもの会社では、“提案型”といわれるカウンセリング・スタイルを採用しています。
日本のカウンセリングのほとんどは、クライアントの話を聞くことに徹する“受容型”で行われていますが、その中にあって私どもはこの提案型を貫いてきました。
提案型といっても、「私たちの言う通りにしなさい」とクライアントのみなさまに言うわけではありません。
私たちがお届けするのは、その人が“いままでチャレンジしてこなかったやり方”や“新しいライフスタイル”の提案です。
それを最終的にどうするかは、お一人おひとりにご自身で決めていただくことが大切です。
ちょっと思い出していただきたいのですが、子どものころは親の言うことが絶対で、言うことを聞かないと、「おかあさん、もう知らないからね」と、いきなり見捨てられるようなこともちょくちょくありました。
そして、クライアントのみなさまの中には、子どものころのおかあさんをそのままカウンセラーに置き換えて、言われたことはすべて聞かなければいけないと思い込む方がしばしばいらっしゃいます。
そんなことは、けっしてないのです。ここで私たちがもっとも言いたいのは、「選択肢の一つとして、私たちの提案をご検討ください」ということなのです。
「自分で選択する」ことは、人生を生きていくうえでものすごく大切です。
たとえば、あなたがお見合いをしたとしましょう。
非常に条件のいい相手で、おかあさんは「ぜったいいい人だから、この人にしておきなさい」と言っています。あなた自身はちょっと引っかかるところもあったのですが、結局、おかあさんの意見に押し切られ、結婚したとしましょう。
どんなによい相手でも、結婚すれば、ケンカが起こることもあります。
そんなとき、自分で選択したという実感がないと、「おかあさんはいいって言ったけど、ぜんぜんよくないじゃない」と、夫婦のもめごとをおかあさんのせいにしたくなったりするものです。
その逆のパターンで、親には反対されたけれど、その反対をあなたが押し切り、大好きな人と結婚したとしましょう。
こちらの夫婦ももちろんケンカはするのですが、あなた自身が決めた結婚であれば、ケンカをだれかのせいにしたりせず、自分で対処しようとしますよね。
カウンセリングでの提案もそれと同じです。
たとえば、カウンセラーが「どんなことを言われても、人に対して怒らないほうがいいですよ」と提案し、あなたは「カウンセラーに言われたから、絶対そうしなければいけない」とそれを実行したとします。
どんな理不尽なことを言われようが、されようが、けっして怒るまいとあなたはひたすらがまんをするわけです。これでは、いつか大爆発を起こしてしまってもおかしくないですね。
しかし、“絶対”ではなくて、“選択肢の一つ”として私たちの提案を取り入れてくれたとしたら、状況は変わってきます。
たとえば、あなたにひどいことを言ったり、からかったりする人がいるとします。
その人に対し、あなたは怒ってもいいし、カウンセラーが提案したように怒らないという選択肢をとることもできます。
そのどちらを取るのかが、毎回、選択肢としてあなたの目の前に現れます。
「絶対、怒るな」と言われると、私たちはがまんをするしかないのですが、「怒ってもいいし、怒らなくてもいい」という選択肢があるならば、「じゃあ、この程度のときは怒りません」とあなたが選び、そう決めることができます。
自分で選択して怒るのをやめたのだとしたら、「けっして怒ってはいけない」と言われたときに比べ、あなたが感じるストレスの大きさはまったく違います。
そして、複数の選択肢から選びつづけるということをしていくと、あなたらしい生き方・ライフスタイルが着実に構築されていきます。それは、あなたにラクな生き方とラクな変化をもたらしてくれます。
「選択肢のある生き方」とは、あなた自身が人生の主導権をとり、自由に決める生き方です。“選択の自由”という言葉がありますが、まさにあなたの自由意思で生き方を決めていくのです。
生き方に“禁止”が多いときは、“恐れ”が行動動機になりがちです。
「なにがなんでも、こうしなければいけない。もし、できなかったら、ひどい目に遭うぞ」という思いあるわけで、それは多くのストレスをつくりだすばかりなのです。


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