こんばんは
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
みなさんからいただくご相談の中に、パートナーから突然、別れを切り出されたというものがあります。
その日も、カウンセリングにおみえになった女性がこんなふうにおっしゃいました。
「あんなにうまくいっていたのに、別れようといきなり言われて、もう、パニックで‥‥」
しかし、男女の別れで“突然”というものは、じつはほとんどないのです。
ご相談者の話をうかがっていったところ、どうやら、別れを切り出した彼のほうに、ずっとがまんしていたことがあったようだということがわかってきました。
しかし、彼女はなに一つ、気づいていなかったんですね。
彼のがまんの上に成り立っていた関係だったわけで、その彼が「もう無理」と思った瞬間に別れ話が出てきたというわけです。
彼にとっては突然ではなかったのですが、うまくいっていると思っていた彼女にとっては突然のことであり、わけがわからない状況です。
彼女には、彼にいったいどんながまんをさせていたのかもわかりません。そもそも、彼ががまんをしていたということにも彼女は気づくことができなかったのです。
これは彼女のみならず、彼女と同じ“ある状態”の人にはたいていあてはまります。
ある状態?
それは心理学でいうところの“依存”の状態のことであります。
子どものころ、みなさんは親に面倒を見てもらうことが当たり前だと思っていませんでしたか。
お風呂に入るときは「ママ! パンツないよ!」と言ったり、冷蔵庫を開けては「アイス、買ってない!」と言ったり、ママに文句ばかり言っていましたよね。
そう、まるで奴隷のようにママを扱っていた時代がありましたよね。
親子関係では、子どもは面倒を見られる側・愛される側(依存)で、親は面倒を見る側・愛する側(自立)という立場になります。
依存の側は、してもらって「当たり前」であり、してもらえないと「自分は愛してもらっていない」と理不尽に感じたりするわけです。
そして、大人の恋愛においても「彼は愛する側」、「私は愛される側」と(もちろん、この逆もあります)と、子ども時代と同じように自分は一方的に依存の側に立つ人は少なくありません。
そして、“突然の別れ”はそんな人に多く起こっているのです。
依存の立場にいると、どんな問題があるのか、パートナーをどのようにがまんさせているのかが見えないという問題があるのです。
ご相談にみえる人の中には復縁を望む人も少なくありませんが、仮にやり直せることになったとしても、彼をがまんさせてしまうあなたのパターンを修正しないかぎり、けっしてうまくいくことはないでしょう。
「だって、それはママの仕事でしょ」というのと同じように、「だって、それは彼がすることでしょ」とあなたの面倒を見ることを彼に一方的に押しつけるのはよくありません。
彼だって、「彼女に依存したい」と思う部分はあるわけです。あなたとの関係でその依存が満たされないと、彼はいずれ、それを満たしてくれるほかの女性のもとに行ってしまうことでしょう。
ここに、依存が強い女性の特色(じつは男性の場合も同じなのですが)を挙げておきますね。
・とにかく、文句が多い。
・感情的になりやすく、ヒステリックな言動をすることがある。
・感情がコントロールできず、泣きわめいたり、怒ったりすることが多い。
・なにかしてもらっても、感謝を表すことがなく、エラそうな態度をとっている。
専門用語で“偶像崇拝”というのですが、恋愛初期は「きっと彼はこんな素敵な人に違いない」という自分の思い込みのフィルターで相手を見てしまいます。
で、それと違うことがあると、文句を言ったり、感情的になったりしてしまうのですね。
彼にしてみれば、ふだんどおりの自分でいるだけなのにいろいろ言われなくてはならないわけで、そんなことがつづくと、「自分のほんとうのことをわかってもらっていない」という思いが湧いてきます。
また、彼も人間ですから、パートナーであるあなたにほめてもらったり、感謝されたり、やさしくされたいと思っています。
そのパートナーに対し、あなたはそれがあまり上手にできていないようです。
さて、あなたはどのぐらい自立できているでしょうか。
それを量るとしたら、あなたが「ご両親に対して、どれだけ文句を言わず、感謝できているか」ということがリトマス試験紙になりますよ。
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