みなさん、こんにちは。カウンセリングサービスの大野愛子です。
木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」をテーマに、大門昌代・大塚統子と共にお送りしております。
今週は、大野が担当させて頂きます。
女は別れたくないから近づく、男は別れたくないから離れる。
恋愛のご相談でよくあるケースを取り上げてみます。
～＜ご相談事例＞～～
彼とはお付き合いして半年になります。
もともと仕事が忙しい人でしたが、なんとか時間を作って私に会いに来てくれる優しい人でした。
ただこのところ、仕事でトラブルを抱えたうえに、彼の家族のほうにもなにか問題が起きたようで、「ごめん、今は時間が欲しい」「ちょっとひとりになりたいんだ」と言われてしまいました。
え？ひとりになりたいってなに？
どういうこと？？
別れを告げられたわけではないと思っているのですが、もしかしたら彼は別れたがっているのかもしれないと思うようになりました。
私は結婚願望も強いほうなので、このまま先のないお付き合いをすることにも不安を感じています。
このような場合、私はどうしたらいいのしょうか？
私からは連絡しないほうがいいですか？
～～～～～～～
女性は、男性から言われる「ひとりになりたい」という言葉にはすごく敏感です。だから、パニックになってしまうんですよね。
「わ！それ、私も経験したことある！」という人も多いのではないでしょうか？
「これって別れの言葉なの？」
「私がいたら迷惑ってこと？」
「いつまで待てばいいの？」
「このままフェイドアウト？」
そんな不安がよぎるので、悩んでしまうことが多いんですよね。
だって、自分の身の上に同じようなことが起きたとしたら、「私だったら、ちゃんと事情を説明してわかってもらう努力をする」と思うからです。
それに、彼にさみしい思いをさえたくないから「こんな時こそ、ほんのわずかでも時間を作って会いたい」とさえ思うでしょう。
でも、彼はそれをしてくれない。
…ということは、「きっと私がいると迷惑なのね＝きっと彼は別れたいんだろう」という心の方程式が出来上がってしまうのです。
これ、女性にはよくある思考パターンかなと思います。
私もそう考えたことがありますしね。
だけど、長年カウンセリングをしていくなかで、そうではないケースをたくさん見てきました。むしろ男性にとってはそうではないケースのほうが多いぐらいです。
女性は話しあって“ふたり”で問題を解決していきたいと思いますが、男性は問題を“ひとり”で考えたいという傾向があります。
まずはひとりで考えたい。そのための時間が必要。
悩みも時間もふたりで共有したい女性とは違うのです。
このようなときに、女性に問いつめられたり、不安がられたり、感情的になられると、「引きこもる、連絡が途絶える」などの傾向が強くなる場合があります。
すべての男性がそうだというわけではありません。どちらかというと自立的な男性にこの傾向が強く出るようです。
目のまえの解決しなければいけない問題が優先になりますから、休日にデートを楽しむことや、今までのように頻繁に連絡を取り合うような余裕すらなくなります。
だからこそ「ひとりになりたい、時間が必要。これ以上、キミに迷惑をかけたくないから」になってしまうのです。じゃぁ、その問題についての途中経過を教えてくれるかというと、そんなこともないでしょう。
男性は、自問自答したうえに結論だけを言う。結論を言うのはまだマシなほうで、すべてが事後承諾（なにも言わない）なんていうこともあります。
「もう決めたんだ」とか言う男性、多いじゃないですか？
女性にしたら、「え？いつから考えていて、いつ決めたの？」と思うわけです。
だけど、自分で出来てこそ男、なんでも出来てこそ男、自分で決めてこそ男。
そう思う人ほどこうなるんですよね。つまりは、人に弱みを見せたくないのが男なのです。
でも、そんな彼だからこそ、あなたは好きになったのではないですか？
そういう責任感あるところとか、口先だけじゃないところとか、深く考えるところとか…。
ここで多くの女性に聞かれるのは、「じゃぁ、私からはしばらく連絡をしないほうがいいのですか？」という質問です。
皆さん、不安そうな顔です。だって、「私たちの関係が壊れてしまいそうで怖いから」ですよね。
結論から言いますと、連絡はしても大丈夫なんです。
ただね、今の彼には余裕がないんだということは、わかってあげてほしいんです。
これはね、そんなに難しいことではないんです。
「彼の立場だったら？」と考えてみたときに、どうしてほしいのかという気持ちで想像してみるのです。
わかりますか？
先ほどの「私だったらこうするのに」とは、だいぶ視点が変わるはずなんです。
・私だったらこうするのに＝私が彼にしてほしいこと
・彼の立場に立って想像してみる＝思いやり
このあたりがポイントになるでしょうか。
「じゃぁ、どんなメールを送ればいいですか？」
「どんな言葉を伝えればいいの？」
と聞きたくなると思うのですが、「彼の気持ちを少しでもラクにしてあげるような言葉」とはどんな言葉でしょうか？
ここは、テクニックではないところの思いが大切かなと思うんです。
カウンセリングでもけっこう時間をかけて考えるところなんですけれども。
女性は不安になりがちなので、自分の立場からの視点だけで見ると、どうしても見落としやすいところがあるんです。
なので、私は女性の皆さんにこうお伝えします。
「彼はね、あなたとの関係を壊したくないからこそ、距離と時間をおいているんですよ。むしろ、大切に思うからこそこうしているの。それをわかってあげてね。」
女は別れたくないから近づく、男は別れたくないから離れる。
女性と男性では、まったく考え方の視点が違う。
これがわからないと、女性は自分が迷惑な存在であるという勘違いをしたまま、関係性を壊すような方向にいきがちなんです。
だけど、大切だからこそ距離をおくことがあるんだと気が付けたとき、彼に対して「思いやりのある言葉」を伝えてあげることができるようになるのです。
そう、こんなときに彼に送るメールは、「相手の立場と気持ちを思いやる言葉」が一番いいのです。
ここで「私たちの関係はどうなるの？」「私のことはどうでもいいの？」とつめ寄ることは、わざわざ別れの言葉を引き出すようなもの。
ほんの少しの視点の違い。
これはひとりで悩むと、ネガティブにハマりやすいケース。
だからこそ、いつでもご相談くださいね。
あなたは女性なんだから、ひとりで悩む必要はないんですよ。
３０代からのうまくいかない恋愛と４０代からのこじれた男女関係に。婚活・失恋・復縁・不倫など、恋愛についていろいろ書いています。
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