毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーとの関係をより良いものにするため、「男性心理」「女性心理」を紐解きながら、さまざまなご提案をさせていただいています。
恋愛・夫婦問題で悩んでいらっしゃる方、パートナーをみつけようと思っている方、現在の、また将来の結婚生活に、役立つご提案を発信してまいります。
担当は、池尾昌紀・池尾千里の夫婦カウンセラー。毎週交代で発信していきます。
今週は、池尾昌紀が担当です。どうぞよろしくお願いします。
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【池尾昌紀の１DAYワークショップ】のご案内
テーマ「自立三点セット（我慢強い・弱音が吐けない・一人でやってしまう）を手放して幸せになる」
◎「自分を変えたい」「状況を変えたい」「夢を叶えたい」。そのために自立三点セットを手放して幸せになるをテーマに１日のワークショップを開催します。
＜東 京＞◇２０１９年７月１５日（祝） 会場：上野・TKP上野駅前ビジネスセンター
＜名古屋＞◇２０１９年８月３１日（土） 会場：名駅・愛知県産業労働センター・ウインクあいち
＊詳細・お申し込みはこちらへ＞＞＞「池尾昌紀の１DAYワークショップ」
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その女性が、カウンセリングに来た理由は「やりたいことを仕事にするための方法を教えて欲しい」でした。
既婚３５歳、結婚７年、夫と共働き。
勤続１２年、辞めたいほど嫌ではないけれど、充実感を感じられない。
自分のやりたいことを仕事にしたいという思いがどんどん強くなっている。
しかし、やりたいことがわからない。
趣味もないわけではないけれど、心がワクワクドキドキするものが見つからない。
そもそも、ワクワクすることって何？。それを探す方法を知りたいと、カウンセリングの門を叩かれたわけです。
私は、クライアントさんからご相談やアドバイスを求められると、必ず「その人の背景」を伺います。
背景とは、どんな仕事をしているのか、パートナーがいるならどんな状況・関係なのか、どんな生い立ちなのか、などのこと。
それは、目の前の課題の答えを探すためには、その課題がでてきた理由を知ることが大切だからです。
理由や原因がわからないと、その人に合った答えを出すことができません。
やりたいことを仕事にしたいからと言って、一般論を展開しても、上手くいきませんよね。
自分でその手の本を読んで理解できるなら、わざわざカウンセリングは使わないわけですから。
そして、さらに大切なのは「目の前の問題や悩みや目的が、実際のそれと違っていることが多い」ということ。
「やりたいことを仕事にしたい」と言う願いは本当のことですが、その後ろに隠れた「本当の願い」がある場合が多いのです。
そこで、私は早速、ご主人のことをご質問しました。
すると、その女性はこんなことを話されました。
「夫と関わるのが面倒くさいんですよ。だから残業で遅かったり、出張の時は気が楽で。
別に仲がそれほど悪いっていうわけじゃないんですけどね。
ロマンス？。そんなの７年も一緒にいたらなくなりますよね。」
この方は、夫への愛情が冷めてしまい、でも離婚するほど嫌いでもないので、このまま結婚生活を続けている、と語っていました。
しかし、この女性は本当にそう思っているのでしょうか。
そもそも、この方はなぜ「やりたいことを仕事にしたい」と思い、「ワクワクドキドキがわからない」と悩んでいるのでしょう。
私たちの心の中から湧き上がる行動動機は、目の前に感じていること（今回のケースでは仕事がつまらない、充実したい）からきているわけではありません。
もっと深いところにある「何か」が心を刺激してくるのです。
私は、この女性に「自立三点セット」の話をしました。
我慢強い、弱音が吐けない、一人でやってしまう。
私はこれを自立三点セットと名付けています。
＊詳しくは以下の記事をご覧ください
そんな生き方をしていませんか？と。
思い当たる節はない、とその女性は言われるので、職場での評判を伺いました。
同僚、上司から、この三つについて該当するようなことを言われたことはありませんか？と。
すると「他の人からは言われたことがあるけど、自分では全然そうじゃない、甘えてばかりだと思っちゃいますね」とのこと。
すかさず私は「それ、自覚ないだけで、自立三点セットを持ち続けてる人の特徴ですよ！」とお話します。
そして、この方の隠れた「本当の願い」について一気に伝えていくことになりました。
「あなたは、ずっと昔から、我慢強くて、弱音が吐けなくて、一人でがんばってきた人なんですよ。
その理由は、誰かに迷惑をかけたくないから、なんです。
それは仕事だけじゃなくて、結婚生活でも同じはず。
あなたが夫と関わりたくないのは、関わらない方が夫が楽だろう、と思っているからだと思いますよ。
ずっと夫に遠慮してきたのではありませんか？
夫に迷惑をかけたくなくて遠慮し続けていたら、夫の方も遠慮するようになってしまい、お互い距離ができてしまい、今の状況に至ったのだと思います。
遠慮から始まったことであれ、実際に夫と距離を感じると、自分が嫌われているとか迷惑な存在なのではないか、と感じてしまいます。
それは辛すぎるので、夫と関わるのが面倒だ、と思うことで、距離を取ろうとしてるんだと思いますよ。
この状態では、相手の顔を見ると辛くなってしまうから、口実がいるんです。
夫が面倒だ、と思えば遠ざけられますからね。
夫に関心がない、のではなく、その逆で、関わるとあなたの心が苦しくなるから、遠ざけているだけです。
ということは、あなたは夫に対して愛情を持っているんです。」
この話を聞いて、この方は
「そんなこと思ってませんよ。夫のことはどうでもいいと思ってるから、関心ないんです。」
と言われます。
「だったら、どうして今、そんなに苦しそうな顔をしてるんですか？」と私。
続けて、私はこんな話をしました。
「もし、あなたが夫に対して愛情を持っているとしますよね。
なのに、それが表現できないとしたら、どうでしょう。
苦しいと思いませんか？
苦しみの中には、『愛せない苦しみ』というのがあるんです。
あなたがやりたいことを仕事にしたい、ワクワクドキドキを探したい、と思っている理由は、仕事に対して思っているというよりも、むしろ、夫への愛情表現ができない苦しみを他に使いたいという思いがあるからなのではないでしょうか。
本当の願いとは、夫との間でワクワクドキドキしたい、充実したい、と感じていることなのだけれど、それが叶わないから、他に探そうとしているとしたら、どうでしょう。
それは、愛したいのに愛せない苦しみを抱えていて、他に愛せるものを探している、と言い換えることもできます。
もしそうだとしたら、やりたいことを仕事にできたとしても、心は満たされないと思いますよ。
あなたの本当の願いは、ご主人と楽しく充実した生活を過ごしたいということなのではないでしょうか。」
そうお伝えしていきました。
「そんなはずはありません。そんなこと思ってません。」
そういいながら、その方は涙を流されていました。
「今、感じているその気持ちを大切に思ってあげてください。
あなたは今、愛したいのに愛せない、という気持ちに触れています。
もし、普段、この気持ちを感じているのに、必死に我慢して感じないようにしているとしたらどうでしょう。
それって、すごく苦しいことですよね。
でも、どうしてこんなにも我慢して表に出さないようにしているんでしょう。
ピンとこなくても結構です。
もしそれが、ご主人に負担をかけたくないと思っているとしたら、と思ってみてください。
それこそが、ご主人への愛情の証、だと僕は思います。
愛したくても愛せない時には、愛せないだけのきちんとした理由があります。
そのきちんとした理由を、結婚生活を振り返って考えてみてください。
恨みつらみも出てくるでしょう。悲しいことも思い出すかもしれません。
けれど、それら全ては、あなたご主人を愛していたからこそ、心の中にしまってしまった思いです。
こんな思いを心の中にしまっておけるほど、私は夫のことを愛しているのかもしれない。
そこにたどり着くことができると、これほどの愛情を持っている自分自身のことを愛しく思えるようになります。
あなたは夫に関心がない冷たい心の持ち主だと自分のことを思っているはずですが、実際は逆です。
本当に愛情深い方なんです。」
そうお伝えしていくと、ただただ涙を流しながら
「私は冷たい人間ではないんですか？」と言葉を出されました。
「違いますよ。本当に愛情深いんです。それを今から知っていきましょう。」
と私はお伝えしていきました。
そして、カウンセリングの中で今までの結婚生活を一緒に振り返り、それぞれの時代に起こった出来事と感情、実はたくさんの誤解があったことなどについて、整理を進めていきました。
＊
結婚生活を出来事だけではなく、その時感じていた感情を年表を作るように整理していくと、自分の結婚生活を広い視野で見ることができるようになります。
そのことで、今まで気がつかなかった、自分の我慢や思いやり、夫の優しさなどが見えてくるのです。
やりたいことを仕事にしたい、という願いが、本当はパートナーシップを良くしたいという願いだった。
そんな場合もあります。
同じテーマで悩まれている方がいましたら、一度、この視点で心の中を整理してみてください。
あなたが本当に取り組みたいテーマは、今思っていることと違っているのかもしれません。
この視点が、あなたの願いを叶える方向性に気づかせてくれます。
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池尾昌紀・千里、ふたりのカウンセラーによる『夫婦カウンセリング』ご好評いただいております。
おひとりでお越しいただくことはもちろん、お客さまのパートナーとご一緒にカウンセリングを受けていただくこともできます。
男性カウンセラーと女性カウンセラー、双方からのバランスの良いカウンセリングがご提供できます。
ご希望の方は、ご予約の際に「池尾家・夫婦カウンセリング」とお申し出くださいませ。
池尾家カップルカウンセリングは、名古屋市の鶴舞にておこなっております。
ップルカウンセリングの料金
１時間 ￥14,500-（税込）
２時間 ￥27,000-（税込）
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次週、２０１９年７月１日（月）は妻、「池尾千里」が担当します。
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