こんばんは。
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
いろいろなパートナーシップがありますが、しばしば、奥さまが野獣のようなタイプというご夫婦に出会うことがあります。
ご主人にお話を聞くかぎりでは、「よくそんな奥さまと生活できるものですね」と思わず言いたくなるようなタイプです。
しかしながら、先日、お会いしたご主人は、そのハードな暮らしのことをニコニコと笑顔でお話しになるのです。
ご主人はカウンセリングを受けにきたわけではなく、「一度、平さんに会ってみたかったんですよ」ということで、私どもの無料説明会に来てくださったのでした。
いつもブログを愛読いただいているとのことで、私に興味をもってくださったのです。
ご主人は仕事柄、出張が多いそうですが、「今週、出張だから」と言った瞬間から奥さまのゴキゲンが悪くなるのだとか。
そして、「このあいだ言ってた庭の剪定はいつやるんだよー?」とか、「ドアの立て付けが悪いから油を差すって言ってたの、先延ばしか?」などと因縁をつけるかのごとく言い出すそうなのです。
さらに、出張先にまで電話してきて、「ドアのギシギシいう音が気になって、イライラする。すぐに帰ってこれらないの?」などと無茶を言ってきたりする始末。
また、週末、取引先の人々とゴルフなんかに行こうものなら、「おめーはおめーで楽しんでるから、私も楽しませてもらった」と、当てつけるかのようにブランドのバッグを買ってきたりすることもあるそうです。
お話を聞くかぎりでは、ものすごくわがままな奥さまで、「ご主人、よく辛抱していますね」というような状況ですよね。
しかし、ご主人がニコニコしながらお話になる、というのがポイントです。ご主人はまったくいやがってはいらっしゃらないのですね。
つまり、こういうことです。奥さまはとても淋しがり屋で、ご主人がそばにいないのが耐えられないようなのです。ご主人とずーーっと一緒にいたいのです。
でも、恥ずかしがり屋さんでもあり、「お願い、淋しがらせないで」とか「一人だと淋しいの
」などと言えるキャラクターでもないわけです。
だからして、なんらか理由を作っては、なんとかご主人を家にいさせようとしたりするのですね。
そういったことを、ご主人はすべて見抜いているようで、「そこがカワイイな、こいつ‥‥」と思っていらっしゃるわけです。
それを指摘すると、ご主人はニコニコしながら、「あいつはオレにぞっこんで、嫉妬もすごいのがカワイイところなんです」とおっしゃいます。つけるクスリはありません。
奥さまは奥さまで、自分が凶暴で、トラのようなタイプであるという自覚はあるようで、「こんな私を愛してくれる猛獣使いのような男は、彼だけ」と思い込んでいるようで、激しい言葉とは裏腹に、24時間、いつもご主人のことばかり考えているようです。
私たち日本人は、世界一、恥ずかしがり屋の民族といわれることがあります。恥という感情を使い、自分のほんとうの気持ちを隠したり、ごまかしたりするわけです。
そういえば、関西のおばちゃんを恥ずかしがらせると、これまた凶暴になり、「もう、いややわ〜!!」と言いながら、横に人をパチパチと叩きまくったりしますよね。
恥ずかしさの感情が本音を覆い隠すわけですが、その恥ずかしさを理解することなく、日本での恋愛心理を語ることはできません。
昔、昭和一ケタ生まれの男性が奥さまに引き連れられ、私どものワークショップにおみえになったことがありました。
彼はなにか思うところがあり、3人いらっしゃるお嬢様にしっかり愛情表現をしようとしました。しかし、それがなかなか難しく、なかなか言葉にすることができなかったんですね。
そのとき、その男性がこんなふうにおっしゃっていたことを思い出します。
「情操教育のためにも、娘たちにちゃんと愛情表現することが大事だとは理解しているものの‥‥。私たち世代の人間には恥ずかしすぎて、“おまえを愛している”とか“ほんとうに大事な娘なんだ”ということを言葉に出すことができません‥‥」
恥ずかしさというフィルターに隠された本音。
伝えたいのに伝えられないというのもまた、苦しいことであるようです。
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