こんばんは。
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
心理学の本や自己啓発書や恋愛本を読むと、必ず書いてあるのが、「もっとコミュニケーションをとりましょう」ということです。
しかし、コミュニケーションをとるとは、具体的にはどういうことなのでしょう。
きょうは、とくに男女間のコミュニケーションにフォーカスを当て、お話ししていきたいと思います。
ある朝の夫婦の会話です。
生ゴミを出しにいった奥さまが、すこぶる不機嫌な顔で帰ってきました。
「ちょっと聞いてよ! お隣のあの新婚のヨメ、きょうは生ゴミの日なのに空き缶を混ぜて捨ててるのよ。サイテー!」
争いを好まない平和主義者のご主人は、こんなふうに答えます。
「それはまずいことだけど、ご近所づきあいもあるから、穏便にすませとけよ」
その言葉に奥さまは思わずイラッとしてしまいます。
「なによ! それじゃ、ちゃんとルールと守ってる私がバカみたい。なんで、あんんな女の肩をもつの?! あー、アヤシイ! あの女となかよくなりたいとか思ってるんじゃないの」
あわててご主人は答えます。
「な、なにをバカな! いいかげんにしろよ!」
といわれても、奥さまの怒りは収まりません。
「バカなのはあなたのほうでしょ!」
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このようなケンカは、世の中でゴマンと起こっているわけです。
ここでみなさんに学習していただきたいポイントは、女性は「自分の感じた感情を理解してもらいたい」という傾向が強いということです。
そのため、多くの女性は感情によるコミュニケーションを好みます。
しかしながら、それに気づく男性はあまりいません。なぜなら、男性の多くは、感情は抑圧するものだと思っているからです。
そのため、「こんな場面ではどう対処するのが正しいか」ということにこだわり、感情的にならないための方法をレクチャーしてしまったりするのですね。
で、その結果、先ほどの夫婦のようなケンカが起こったりするわけです。
ご主人に自分の感情を理解してもらえなかったという奥さまの思いが怒りとなって、ご主人にぶつけられたのですね。
そして、このように、ふだんから感情をぶつけられることの多いご主人は、「オレだからいいようなものの、ほかの人に対しても同じようにしていたらまずいだろう」と思ったりします。
で、自分と同じように、感情を抑圧するようにというようなことを奥さまに言ってしまったりすることが、被害をより大きくしているわけです。
では、どのようにすればうまくいくのでしょう?
先ほどと同じように、奥さまが不機嫌な顔でゴミ出しから帰ってきたと思ってください。
「ちょっと聞いてよ! お隣のあの新婚のヨメ、きょうは生ゴミの日なのに空き缶を混ぜて捨ててるのよ。サイテー!」
ここで、ご主人がすべきことは、奥さまの感情に共感することです。
「なぁーにー! ルール破りじゃないか。腹が立つよなぁ!」
ご主人が感情を理解したことで、奥さまの気持ちは落ち着きます。
「そうなのよ!」
「わが家はちゃんとルールを守って、きっちりと仕分けしてるのに、許せんなぁ、そのコムスメ」
「そう、そうなのよ!」
「しかーし、近所づきあいもあるからと、にらみを一発かましたぐらいで、あとはググッと呑み込んで帰ってこられたということでしょうか」
「そうなのよ」
「えらい。さすが、うちの奥さま!」
と、このへんまで来ると、奥さまはすっかり上機嫌になっています。
こんなふうに、コミュニケーションの秘訣とは、なにかの出来事があったとき、どんな感情を感じたか理解し、共感してあげることにあります。それによって、相手は「わかってもらえた」と感じられるのですね。
「わあ、それはうれしいね」
「ああ、悔しかっただろうねぇ」
「それは淋しすぎるわ」などなど‥‥
あなたはふだんから感情を表すコミュニケーションをとっているでしょうか? 一度、チェックしてみてくださいね。
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