みなさん、こんにちは。カウンセリングサービスの大野愛子です。
木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」をテーマに、大門昌代・大塚統子と共にお送りしております。今週は、大野が担当させて頂きます。
「長らく誰ともお付き合いしていない」というお話しをお伺いすることがあります。
「最後に恋愛したのは何年ぐらい前?」と聞くと、「う~ん、5~6年前かなぁ」という答えが多いでしょうか?
「どんなお付き合いだったのですか?」と聞くと、
「ちょっとひどい人だったんです」
「ある日、他に好きな人ができたっていわれたんです」
「遠距離恋愛で、自然消滅みたいになっちゃったんですよ」
とか、そのあたりの事情はさまざまです。
とてもステキ女子ですし、なぜゆえ「この人に彼氏がいないのだ!?」と思ってしまうのですけれども。
今日は最近多い、恋愛ご無沙汰系女子のお話しをお届けしましょう。
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「最後に恋愛したのは何年前?」と聞いているのには、ちょっとした理由があります。
「なにがそんなに恋することを臆病にさせているのだろうか?」とカウンセラーとしては気になってしまうから。
音信普通になったこと、突然に別れを切り出されたこと、他に女性ができたこと。
なんらかの、「私は捨てられたのではないか」と感じて、ハートが壊れてしまうほどに傷ついてしまったようなこと。
そこには、なんらかの“親密になることがこわくなるだけの経験”が存在するはずなのです。
すると、誰かを好きになろうとしても以前の経験が心の奥底にあるので、「もしかしたらまた捨てられるかも」とこわくなってしまいます。
「また捨てられるかも」という思いがあると、
・どうせ捨てられるのなら、最初からいらない
(誰とも付き合わない)
・どうせ捨てられるのなら、自分から終わりにしよう
(自分から別れる)
・どうせ捨てられるのなら、誰も好きにならない
(親密感を避ける)
このような行動をしてしまうことがあるのです。
誰とも付き合わなければ、捨てられるという恐れからは解放されます。
でも、大好きな人と一緒にいられなくなったり、親密になれなかったりして、望んでいることとは違う現実が手に入ってしまいます。
望んでいることと違うのならば、そこにはなにか“幸せになるための課題”があるのです。
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本当は恋愛だってしたいし、本当はもっと仲良くなりたいという気持ちがあるのならば、その恐れの根っこを知ってみることが必要です。
まずは、“以前の経験”“昔の誰か”を無意識に思い出して、それを目の前の相手にかぶせて見ているのかもしれないと知ること。(これを投影といいます。)
それに気がつけたら、いま目の前にいる人と、昔あなたを見捨てた人とは別人であるのだと、ハッキリと意識をしてみること。
それでも、こわいと思うときには、こう相手に伝えてみてください。
「昔、◎◎な経験があって。人がこわいと思うときがあるんだ。」
あなたのせいで不安なのではなく、昔の経験によって不安なのだと伝えることで、相手も自分のせいだと思わずに済みます。
そしてあなたも、自分の恐れから逃げずに向き合うことができます。
相手が、「そうだったんだね」と受けとめてくれたら、いま目の前にいる相手を信じてみることにチャレンジしてみましょう。
そうしようとすると、「いやいや、また傷つくかもしれないぞ」という声がどこかから聞こえてくるかもしれません。
そんなときは、「いま目の前にいる人と、自分の古傷と、どちらを大切にしたいのだろうか?」と自分に問いかけてみてください。
私たちは過去の古傷を通して、いま目の前に起こっていることを見ていることがとても多いのです。
このような投影の考え方は、「頭ではわかるんだけれども、そういわれてもできないものはできないんだよね」という気持ちがわきあがることがあります。
そう感じるときは、その傷を癒すための時間がまだもう少し必要なのです。
癒すために出てきている感情なのですから、カウンセリングなどでカウンセラーに受けとめてもらうところから始めるのが良いでしょう。
そのうえで、「過去の傷を通して見ていているから、今のありのままを見ることができないのかも」ということを知っておくことはとても役立ちます。
“人によって傷ついた傷は、人によって癒される”ともいいます。
「今はこう感じてしまうけれども、他の見方もあるのかもしれないな」という発想をもっておくと、あなたの感じ方を変えるキッカケになるでしょう。
あなたの好きという気持ちを取り戻せますように。
婚活・失恋・復縁・不倫など、恋愛について書いています
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