毎週月曜日の「恋愛テクニック」は「カップル・カウンセリング」と題して、パートナーシップの問題の修復やもっと幸せな二人になるための提案をしていきます。
担当は「池尾昌紀」「池尾千里」の夫婦カウンセラー。夫婦で毎週交代で発信していきます。
「月曜日：カップル・カウンセリング」のコーナーを、どうぞお楽しみに！
◎カップル・カウンセリングの詳細は以下をご覧ください。
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夫に怒ってます！というご相談、本当に多いです。
お話を伺う度に、妻（カウンセラー池尾千里）の顔が思い浮かぶ私ですが、こうした怒りは表現方法が人によって様々です。
はっきり怒りの態度や言葉を夫にぶつけているけれど、腹の虫が収まらない場合。
怒りを出すことができずに自分の心にしまい込んで、それをどこに出していいかわからない場合。
対極のケースですが、あなたはどちらのケースの方が苦しいと思われますか？
怒りをぶつける苦しみもあります。
怒りを溜め込む苦しみもあります。
それぞれの苦しみがあるので、一概には言えませんが、大切なのは対極に見える二つのケースが心理的には同じ苦しみだということなのです。
それは「自己攻撃」という苦しみです。
怒りというのは、たとえ相手が明らかに悪いことをしたからといって怒っている場合でも、自分に怒って自分を責めている場合が本当に多いのですね。
例えば、夫がいつも不機嫌で、何を話しかけても上の空。相談事をしても「お前に任せる」しか言わないような場合。
明らかに夫の態度が悪いわけです。
誰が聞いても妻が怒るのは当たり前です。
にもかかわらず。
いくら妻が怒りを感じたり、ぶつけたり、溜め込んだりしていても、そこには「夫がこんなに悪い態度なのは私のせいだ」という気持ちが隠れているんですね。
夫があまりに悪いことをした（浮気など）とか、夫への怒りで何も考えられないほど怒っている時は、こんな考えには、なかなか至りません。
でも、怒りというのは本当の自分の感情を隠すために使われる感情でもあるのです。
あまりに自分に怒っている時。
あまりに自分を責めている時。
こんな自分なんてダメだ。
こんな自分のせいでこんなことになってるんだ。
こうした思いが強ければ強いほど、この自分への怒りを感じるのが辛すぎて、感じないようにフタをしないと心が持たなくなってしまいます。
自分の心を守る為の無意識の働きでもあるのですね。
ところがフタをして感じないようにしても、怒りのエネルギーというのはなくなるわけではありません。
溜まった怒りのエネルギーには吐き出す先がいるのです。
そこで、格好の相手が夫。
そもそも本当に夫が悪いのだから、というきちんとした理由もありますから、使いやすいのです。
ここから先は、先の二つの表現「直接ぶつける」「我慢する」に分かれていくのですね。
ですから、この苦しみを解消するためには、本当は誰に怒っているのか、に気づく必要があるのです。
それに気づかないで、違う相手を想定して怒りを解消しようとしても、消えてはいきません。
いくら怒りの矛先を相手に向けても、違う相手に向けているのですから。
この怒り、どこにぶつけたらいいの？
この問いの答えは「自分」なんです。
だからといって、自分を責めてしまうこととイコールとは決して思わないでください。
大切なのは「相手ではなく、自分を責めているもしれない、自分に怒っているのかもしれない」と自分の心に寄り添ってあげようと思うこと。
そもそも、相手の態度が悪いのは私のせいなんだ、と思うこと自体が間違っているかもしれません。場合によっては、過去の自分の振る舞いが夫の態度を悪くした、と理由を思いつく方もみえるかもしれません。
そうした場合でも必ず何か仕方のなかった理由があるんですね。
人の言動には必ず正当な理由があります。
一時期、夫に冷たい態度を取ってしまった。
気がついたら、夫の方が私に冷たい態度を取るようになった。
その夫への冷たい態度には理由があったはずです。
初めての子育てがあまりにも大変で夫に目を向けられなかった。
仕事が大変な時期で余裕が全くなかった。
実家のプレッシャーが大きすぎて一杯一杯だった。
いろんな仕方のなかった理由があるのですね。
そうやって自分の振る舞いにあなた自身が理解をしてあげる。
そして「仕方なかったね」と言ってあげてください。
むしろ「今まで良くがんばってきたね」と自分を認めてあげてください。
こうやって自分を認めてあげる作業をして、自分に寄り添ってあげていくと、不思議なことに、怒りが減っていきます。
夫を許すよりも、自分を許す方が効果的な場合が本当に多いのです。
なぜなのでしょう。
それは相手に怒っているのではなく、自分に怒っているからなのです。
この視点が持てると、実は夫も同じ心理なのではないか、ということを思えてきます。
夫の悪い態度も、自分を責めているってこと？！
そんなはずはない！でも、もしそうならどうして？！
この問いかけは、自分の心に寄り添えるほど、答えが出やすくなります。
答えが出ると、自分の事も、相手の事も理解しやすくなり、その先に許してみてもいいかも、と思えてきます。
ここまでたどり着くととても楽になっていけるんですね。
この作業は一人でやるには大変なので、友達に話を聞いてもらいながらなど、誰かに自分のサポートをしてもらいながらやっていくのがオススメです。
何せ、目の前には腹がたつと思われる夫がいつもいるわけですから。
自分のケアをしながら自分に寄り添う作業をしたほうが楽に進められます。
自分に寄り添うことは、練習しないとなかなか難しいことですが、まずは本当に怒っているのは自分のことなのかもしれない、という視点を持つことから始めてみてください。
今回のお話が少しでもお役に立てたら幸いです。
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次週は、８月１日（月）は妻、「池尾千里」が担当します。
どうぞお楽しみに！
池尾千里のプロフィール＆ブログ
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