

さて、本題。
傍から見ると釣り合っていない(?)カップルっています。私が昔働いていた投資会社でも、二枚目のナイスガイなエリートの奥さまがめちゃ暗い、誰からも尊敬されている温厚な取締役の奥さまがアルコール中毒で苦しんでいる、バリバリのキャリアウーマンのご主人が無職で札付きの遊び人、といった例はたくさんありました。心理学を学ぶ前の私は、それを不思議に感じていました。
長い人生、問題を抱えない人はいません。でも、気がつけば、いつも「問題をたくさん抱えた人」をパートナーに選んでしまうという人もいらっしゃるのではないでしょうか。中には、最初はそんなことはなかったのに、いつの間にか「問題の多い人」になっていた、しかも、誰かとつきあうたびにそうなってしまう、と悔しい思いをされている方もいるでしょう。ここでは、どんなことが起きているのでしょうか。
面倒見の良さは無価値感の強さの裏返し?
面倒見のいい人は間違いなくいい人です。愛も情もあります。他人の笑顔を見るのが大好きだから、つい他人事なのに頑張ります。でも、もし、あなたが人の面倒を見るばかりで、あまり助けてもらえていないとしたら、あるいは、パートナーが、病気、依存症、引きこもり、ギャンブル、浮気、等々いつも困った問題を抱え込むとしたら、「あなたは問題を作る人」、「私はそれを何とかする人」という役割にハマっているかもしれません。
「問題を作る人」は、「私はダメ」という無価値感をたくさん抱えているというのはわかりやすいですが、実は、「問題をなんとかする人」も、そうとは見えませんが、同じように大きな無価値感をもっていることが多いのです。
面倒見のいい人は、親切で思いやりが深く、人のために動ける自分のことはOKだと思っていますが、そうではない自分は受け容れてもらえないのではないかと密かに怖れている人も少なくありません。面倒見の悪い自分はダメ、という想いに囚われていると、自分が他人の面倒を見ていないとそれだけで罪悪感を覚えたり、関係性が希薄になったのではないかと不安や寂しさを感じていてもたってもいられないような気持ちになることもあるでしょう。
「人の役に立っていない私は無価値だ」。
そんな「私はダメ」という感覚が襲ってくるのを食い止めるために、またどこか人の役に立てるところはないかと探しては人助けをしてしまう、なんて方もいるのではないでしょうか。心理学では、このように(意識的もしくは無意識的に)ネガティブな自分の信念を覆したり隠したりすることを補償行為と言います。ちょっと見では、正反対に見える「問題を作る人」と「問題をなんとかする人」ですが、心の深いところで「私はダメ」という無価値感を共有していて、その共感が二人を結びつけているようです。
とはいえ、このパターンもあまり長く続くと、「問題を作る人」はますます多くの問題を抱えて苦しいですし、「問題をなんとかする人」も疲れ果ててしまいます。
鍵は「自己愛」
そんな二進も三進もいかない関係性を突破する鍵は、「自己愛」。
私は、自己愛は、どんな自分にもOKという力だと考えています。上の例でいえば、「問題をなんとかする人」は「人の役に立っていない私はダメ」だと自分にダメ出しをしていますが、そんな「役に立てない私」にも「そういう時もある」とOKと言うことです。
人は誰しも、こうある「べき」と自分に課している理想や信念がありますが、そこからはみ出す自分にも優しい眼差しを向けることができると、もっと自分の気持ちに素直になれます。「こうしなければならない」「ああしなければならない」と自分を縛ってきた鎖から自由になれます。
同じ「助ける」「役に立つ」行為も、無価値感を感じることがそこまで怖くなければ、相手を心配する気持ちに呑みこまれずに、もう少し信頼して見守るなど、選択肢が増えそうです。
そんな強さを支える「自己愛」は、心の基礎体力のようなものだと私は思います。
人を愛する基礎体力を上げるためにも、自分の気持ちをとことん大事にしてみませんか?

感謝祭は、カウンセリングサービスがお客様への感謝の気持ちからお届けする年に1回の熱いイベント。カウンセラーの講演、ワンポイントカウンセリング、クイズなどなど、カウンセラーとお客様がいっしょに楽しめるメニューをたくさんご用意してお待ちしています。今年の大阪の感謝祭は4月22日。みずがきも参加します。日頃、なかなかお会いできない関西方面のお客様とお会いできるのを今から楽しみにしています。

みずがきひろみの講演は、
13:40~14:10 『幸せの発信源になるために』
です。ぜひ、聞きにいらしてくださいね。
大阪感謝祭の詳細はこちら>>>>>>>>

自己愛はこころの基礎体力。
詳しい内容はこちら>>>>>>>

