こんばんは。
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
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彼女のおとうさんはサラリーマン、おかあさんは専業主婦。彼女曰く、“とても平凡な家”に彼女は育ちました。
そして、それなりにできるお兄ちゃんと真面目なお姉ちゃんのいる三人兄妹の末っ子で、「自分にはあまり個性というものがない」とつねに思っていたということです。
思春期になると、まわりのお友だちは恋愛の話題で盛り上がったり、実際に彼氏ができたりしていましたが、「恋愛も彼氏も自分には縁がない、ほど遠い話」であるかのように彼女には感じられていました。
「いつかは自分も結婚し、子どもを産み、おかあさんのように平凡な家庭を作っていくのだろう」と漠然とは思っていましたが、それもずっと先のことというイメージでした。
お友だちからコンパの話が出ても、なにかと理由をつけて断っていましたし、そもそも、男性と二人っきりになったらどんな話をすればいいのかもわかりませんでした。学生時代は男友だちも数人いましたが、あくまで同級生であり、異性として関心をもったこともなかったのです。
そんな彼女も28歳となったころから、おかあさんや嫁に行ったおねえちゃん、会社の人などから、結婚をすすめられたり、将来のことを聞かれたりするようになりました。
それで、ようやく彼女も重い腰を上げざるを得なくなったのですが、だからといって、その後も恋愛や結婚に関して、まったくリアリティをもつことができなかったのです。
「こんな私ってヘンですよね? まったく変われる気がしないんです」。
そう彼女に聞かれたわけですが、じつはこのようなご相談をいただくことはけっして少なくないのです。その原因として多いことの一つが、「大人の女性のよい見本が身近にいない」ということです。
大人の女性の見本‥‥?
そう、思春期から大人へと移り変わるとき、だれかを見て「あんなふうにカッコいい人になりたいな」となどと思ったときに、私たちは大人への階段を上りはじめるといってもいいかもしれません。
そして、もちろん、彼女のまわりにも、恋をしたり、デートをしたりしている大人の女性の見本がたくさんいたわけです。
が、なぜか彼女はいつも「自分はああはなれない‥‥」と感じていました。つまり、彼女の場合、大人の女性の見本がいないのではなく、自分にとっての見本として捉えることができなかったのですね。
彼女は三人兄妹の末っ子であるわけですが、末っ子というのはなにをしても家族の中でいちばん上手にできないわけです。だって、いちばんちっちゃいわけですからね。
おにいちゃんやおねえちゃんが上手にできることが、自分にはうまくできない。そんなコンプレックスをしばしば感じながら育ってきたわけです。
客観的に見ると、末っ子は家族の中でいちばんかわいがられ、愛される子どもでもあるわけです。しかし、そんなことよりも、「みんなにできることが、私にはなに一つできない」と自分を責めることのほうが彼女の場合は多かったようです。
その思い込みが、「男性に愛されたり、プロポーズされたりするのは、いろいろなことが完ぺきにできる女性であり、私とは関係ない」という思いをつくっていたわけです。
つまり、まわりの魅力的な女性たちと自分は違う‥‥、まるで“みにくいアヒルの子”のように自分を評価していたのですね。
“みにくいアヒルの子”はやがて美しい白鳥になるという物語でした。が、彼女の場合、あまりにも自己評価が低かったために、すべての男性の目は自分以外の魅力的な女性の方に向くという思いが消えることはありませんでした。
このような自己概念を持っている人の特徴として、「いつも下を向いている」、「恥ずかしくて、なかなか人の目を見ることができない」、「一人で過ごすほうが気がラクだと思っている」といったものがあります。
彼女ももれなくこのタイプだったのですが、これを心理的に見ると、「だれも私のことを見てくれていないのに、私だけキョロキョロと人を見ているのはヘンだ。だからこちらからは見ないようにする」という場合が多いのです。
そこで、私は彼女にこう提案しました。「できるだけ自分の中に入らずに、人を見ること。そして、あいさつだけでもいいので話しかけてみること。できれば、笑顔で話すぐらいのことはしてみましょう」。
彼女にはノートを用意してもらい、毎日の人々との関わりについての記録をとるようすすめました。すると、そこからは、彼女がいかに自分のほうから人に距離をとっていたかが明確にわかったのです。
そのために、じつはまわりの人が「彼女に嫌われているのではないか」と思っていたということもとてもよくわかったのでした。
彼女がそれを理解するだけで状況は好転し、まわりからも「最近、なんか愛想いいよね」とか「なんかいいことあったの?」と話しかけられることも多くなりました。そんな人づきあいの輪が広がる中で、いまのだんなさまと出会い、結婚へと進んでいったのです。
たったそれだけです。
「自分のほうから距離をとらない」。彼女がパートナーを作るために実践したのは、このたった一つのことだったのです。
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