木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」がテーマです。
担当は、大塚統子・大野愛子とお送りしています。
今週は、わたくし大門昌代の担当となります。
------------------------------ 心理学講座音声配信サービス「きくまる」
>>>さて、いつもご愛読いただいていますこのブログが、無料の音声配信により、耳で聞いて学んでいただけるようになりました。
心理学講座音声配信サービス「きくまる」では当面は毎週1本、無料配信していく予定ですので、どうぞ、こちらでもお楽しみください。
------------------------------
通称(?)なのかどうかは定かではないけれど、私たちカウンセラーが「罪悪感男」と呼ぶ男性がいます。
罪悪感というのは、「俺は悪いやつだ」と思う気持ちがあり、故に「罰を受けなくてはいけない」「罰せられなくてはいけない」と感じる気持ちのことです。
と、ここまで書くと、「罪悪感男というのは、罰を受けなくてはいけないと思っているので、非常に謙虚で、おとなしいのではないか?」と思われる方も多いのかもしれませんが、実はそうではないのです。
「俺は悪いやつだ」という思いも、普段はあまり意識していませんし、なんなら「だからどうしたっ!」くらいの態度であったりします。
また「罰をうけなくてはいけない」というのも、反省文を書くとか、謝罪するとかのわかりやすい罰ではなく、本人にとって「幸せではない状態」というのが罰になります。
それに、誰かに自分を責めさせることで罰を受けるということもあります。
ですから、この罪悪感男とお付き合いしていたりすると、相手を責めたくなるようなことばかり起こされます。
嘘をつく、浮気をする、ギャンブルにはまる、借金を繰り返す、働かない、暴言を吐く・・・
こんなことを彼にされると、彼女としては、「あなたは間違っている」「あなたはひどい」と言いたくもまります。
こうやって、彼女から責められることで、罪悪感男は、そもそも自分が持っている罪悪感を強化していってしまいます。
そして、更にたちの悪いことに、彼女から責められ、彼女に泣かれたりすると、もくろみ通り罪悪感を強く持ちますので、あまり感じて心地よいものではない罪悪感を強力に感じなくてもよいように、その彼女から距離をとります。
音信不通になったり、他の女性の元に走ったり、更に暴言を吐いて彼女を遠ざけたりということをするのです。
悪事に悪事を重ねると言う感じですかね。
しばらく彼女と距離をとっていると、その距離の分だけ、罪悪感は感じなくてすみますから、「彼女どうしてるかな?」「あの時は、ひどいことをしたから、お詫びをしなくちゃ」と気になりだします。
そうして、再び彼女に近づいてくるのですが、近づくと罪悪感を感じるので、また悪さをして罪悪感を強化し、彼女に責めさせ、いたたまれなくなって離れるということになります。
何度も何度も、こんなことを繰り返してしまうということも少なくありません。
だからこそ、罪悪感男とお付き合いしていると、とてもつらい思いをしてしまうのですが、慈愛深い女性は、「彼を理解してあげなくては」「彼のそばにいてあげなくては」「彼を助けてあげなくては」と思ってしまうようです。
元々「俺は悪いやつだから、誰からも愛されない」と思ってしまうような、何らかの原因を彼らは持っていることが多いのですが、それはお付き合いしている彼女とは、なんら関係がない原因だったりします。
罪悪感が元になっていますので、「許し」というのが彼らには必要になってくるのですが、彼女が許しても許しても、罪悪感男は、それを信じられません。
「俺が許されるわけなんてない」「よし!これでも俺を許せるのか試してやる!」とばかりに、何度も何度も悪事を繰り返してしまいます。
もちろんそんな意識は彼らにはないのですけどね。
もしあなたの彼が罪悪感男なら、彼らの悪行で傷つかないこと、そして傷つけられないようにすることというのが大切になってきます。
傷ついてしまうと、「俺は彼女を傷つけた」と、更に罪悪感を強化しますからね。
罪悪感男と無価値観女というのは、ある意味セットになっているように私は思います。
私自身もそうでしたが、悪事を働く罪悪感男と一緒にいることで、「私にはこの彼がちょうどいい。なぜなら私は無価値だから」と思っていたり、「私がこの彼を更生させてまっとうな道に導くのよ!なぜなら私はそれくらいしないと価値がないから」と思っていたりしたものです。
あまりに彼の悪事が激しいのであれば、少し自分から離れてみることも大切です。
それは、彼に傷つけさせないためでもあります。
また、女性が自分自身の価値をみつけていくことも、とても大切です。
そうすることで、無価値観から罪悪感男を助けることで価値を得ようとしなくてもよくなりますからね。
---------------------------
大門昌代の『あの時知りたかったよ』シリーズ はこちら>>>