木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」がテーマです。
担当は、大塚統子・大野愛子とお送りしています。
今週は、わたくし大門昌代の担当となります。
------------------------------
心理学講座音声配信サービス「きくまる」
>>>さて、いつもご愛読いただいていますこのブログが、無料の音声配信により、耳で聞いて学んでいただけるようになりました。
心理学講座音声配信サービス「きくまる」では当面は毎週1本、無料配信していく予定ですので、どうぞ、こちらでもお楽しみください。
------------------------------
少し前のお話ですが、私の父の誕生日を祝う会を実家でやったときのことです。
我が家からは、息子と娘も参加したのですが、父が息子と娘に接っする違いを見て、『おおっ！この光景は、私が幼いころと同じだぞ！』と、思う光景が繰り広げられていました。
父は、息子にばかり話しかけるのです。
その様子を、父の隣で母がニコニコして聞いています。
『おい！今度一緒にゴルフに行かへんか？』『大学はどうだ？バイトは続いているのか？』
娘には、いくら待っても話しかけません。
そうなのです。
私が幼い時も、父は無口ながらも、兄と母には、かろうじて会話していたのですが、私には、無言。
こうして、父に話しかけられなかった私は、『私は女だから、愛されないんだ・・・』と誤解し、無価値感をたんまりため込み、おっさんのようになることで、男になろうと涙ぐましい努力を繰り広げてきたのでした。
そして今、目の前で私の幼少期の再現とも言うべき状況が、繰り広げられており、我が娘が、無価値観を、たんまり感じているのでありました。
『あちゃーーーーー』
『このままでは、我が娘もおっさん化してしまうぞっ！』
さてさて、私は幼いころ、父にほとんど話しかけられませんでした。
いや・・・会話がなかったと言っても間違いではないでしょう。
今でこそ、父はただの恥ずかしがりの親父であると理解できますが、幼い頃は、私と話をしない父に、私は愛されていないと誤解していたようなのです。
あんまり実感はありませんが・・・
そして、私と同じように父に扱われている娘を見て、『私のように無価値観を感じている！！』と、焦ったわたくし。
このままでは、私のように無価値感を感じた娘は、『私は男性に愛されないのよ・・・』と、ひねくれモードになるのではっ！と思ったのですが・・・
いやはや・・・
私の投影です・・・
娘は、私の父、つまり自分の祖父が、ただの恥ずかしがりの親父であると、ものすごく理解しているようなのです。
なぜなら、自分の父親や、自分の兄に自分はとても可愛がられていて、とても愛されていると、娘は知っているのです。
ですから、父や兄と態度が違う、祖父の態度にも『恥ずかしがりのじーさんめっ』ぐらいにしか思っていないのでありました。
私は自分の想いを娘に投影し、『きっと娘は、無価値観を感じているのよ』と、勝手に思っていただけのようでした。
今のお父さん世代は、私の父の世代とは違い、子どもに愛情表現をする人が多くなってきていて、それは素晴らしいことだと思うのですが、うちの父親世代は、本当に愛情表現をしません。
そうすると、「愛されている」という実感を、子どもがわは持ちにくかったりするのです。
私のように男兄弟がいる方は、兄や弟と自分に対する接し方の違いをみて、「私は女だから愛されないのだ」と誤解する人もいるかもしれませんね。
そうすると、成長して大人になって恋愛となると、「女の私は愛されない」という誤解をそのまま恋愛でも発揮しますから、恋愛対象となっている男性と男同士のように接しようとしたり、競争してしまうことも少なくありません。
こうなってしまうと、男性と甘いムードと言うよりも、同士や仲間、ライバルのようになってしまい、恋愛がうまくいかないということも多発してしまいます。
また反対に、男兄弟は、父親から厳しくされたけれど、私は女の子だから大切にされたという方もいらっしゃるかもしれません。
そうすると、「私は男性から女性として愛される」という想いを持つことができますから、成長して大人になっても、恋愛がうまくいきやすかったりします。
女性にとって、父親との関係性というのは、大人になってからの恋愛に大きく影響します。
お父さんに愛されたという実感はありますか？
お父さんに愛されすぎて、いまだに「パパが恋人」という場合も、恋愛に大きく影響します。
本来パートナーが立つポジションにお父さんがずっといることになるので、恋人ができにくかったりするのです。
父親との関係性を、適正なものにしておきましょう。
愛してくれてはいるけど、大人同士の距離感を持てるようになると、恋愛もうまくいきはじめる可能性大です。
---------------------------
大門昌代の『あの時知りたかったよ』シリーズ はこちら＞＞＞