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「ごめんなさい」が絆を紡ぐとき

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こんにちは。カウンセリングサービスみずがきひろみです。秋葉秀海カウンセラーと隔週で、金曜日の「大人の恋愛術」を担当しています。

こんにちは。今年は、寒く、雪が多いので大変な思いをされている方も多いでしょう。どうぞ、お身体を大切になさってくださいね。

さて、今週の「大人の恋愛術」では、「謝る」ということについて考えてみたいと思います。パートナーであれば、程度問題で、けんかはつきものではないでしょうか。親密な関係だからこそお互いに対して期待するところもあるし、それがすれ違えば腹も立ちます。わかってほしいからこそ言い過ぎることもあるし、嫌われたくないから言わなければならないことが言えなくて誤解がひきおこす衝突だってあるでしょう。昔から「ケンカするほど仲がいい」などと言いますが、ケンカそのものよりも、それだけ「仲直り」してきたことが絆の深さを作り出しているのかもしれません。そんな「仲直り」の魔法の言葉、「ごめんなさい」を大事に使いたい、と思う今日この頃です。

「ごめんなさい」が言えない

「ごめんなさい」を言いづらいと感じたことはありませんか?
それは、どんな時でしょうか?何故、謝りたくないと思ってしまったのでしょう?

自分が悪いことをしたと思えない時は、もちろん謝りたくありません。でも、自分に過失があるとわかっていても、どうしても謝れないと思うことだってあります。自分に過失があると思いながらも謝りたくないと思うのは、「自分が悪い」けれど、「自分はそれをどうにも変えられそうになくて」、そのことで「自分は許されない」と感じている時であることが多いようです。

パートナーシップの問題の一つに「浮気」がありますが、パートナーの浮気に悩んでお電話を下さる方の9割以上が、

「彼(女)に罪悪感があるようには見えません。謝らないどころか、堂々としていて私の方が悪いからこうなったみたいに言うのです」、

「彼(女)に罪悪感があるとは思えません。だって、本当に悪いと思っているのなら、浮気を止めるでしょう?別れるはずでしょう?そんな素振りがないのです」

と、仰います。でも、どうやら理屈が逆みたいなのです。

「浮気を止められそうにない」から、自分はきっと「許されない」だろうと思い、「許されない」のは困るから「自分が悪い」ことを認められない、否、認めたくない。

「ごめんなさい」と謝るということは、自分の言動に責任をとることなのですが、どう責任をとれば許されるのかわからないと、そもそも「悪いことをした」ということ自体を認め辛くなります。

子供の頃、テストで悪い点数をとったことを言えずに、テストを捨てては「テストそのものがなかった」と嘘をついた、なんて経験はありませんか?悪い点数をとったらお母さんに許してもらえないだろう(叱られてしまう・悲しい顔をされてしまう)と思うと、「できなくてごめんなさい」とは、なかなか言えませんでした。

「ごめんなさい」が言えないのは、「許される」とは思えないから。
「ごめんなさい」と言うためには、「許される」ことを信頼できなくてはならないみたいです。

簡単に「ごめんなさい」を言うと信頼を失う?

逆に、すぐに「ごめんなさい」と謝るのに、余計に怒らせてしまったり、嫌われてしまい困った、という経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。

「ごめんなさい」と自分の非を認めることに抵抗がなくて、人は許してくれると信頼しているのかもしれませんが、ひょっとしたら「ごめんなさい」と謝れば人は許してくれるということに甘えすぎていて、「変えてほしい、変わってほしい」という、怒っている人の気持ちを受けとめきれていないのかもしれません。

ケンカになるときは、お互いのニーズ(欲求)がぶつかり合います。怒りの下には、必ず、

「もっとわかってほしい」、
「もっと愛してほしい」、
「もっと助けてほしい」
というメッセージが隠れています。

つまり、「(相手に)変わってほしい」という気持ちがあるわけです。

だから、どちらかがすぐに謝ったとしても、「変わってほしい」というメッセージが伝わったと思えないと収まりがつきません

すぐに「ごめんなさい」を言いがちな人は、どうも人の感情に対して責任を感じやすいタイプで、つい「怒らせてしまった」ことについて「ごめんなさい」と謝ってしまうようです。正確に言えば、「あなたを不愉快な思いをさせてしまってごめんなさい」という感じでしょうか。優しさが感じられますね。でも、相手のニーズを拾いそびれると、あなたの優しさもうけとめてもらえない、という残念な結果になることもあります。

「ごめんなさい」は理解の証

「ごめんなさい」を言うためには、相手が「許してくれる」ことを信頼できなくてはならない。
「ごめんなさい」が相手の心に届くためには、相手のニーズを受けとめなければならない。

ケンカが二人のニーズのぶつけ合い、ぶつかり合いだとしたら、「ごめんなさい」を言うプロセスは、相手のニーズを理解して受けとめて、その結果として自分にできること、できないことを許してもらうこと、になります。仲直りは、お互いをより深く理解した証になります。

お互いのニーズを理解した分だけ、受けとめた数だけ、そしてお互いのニーズを満たせなかったことを許しあった分だけ、絆が深まるとしたら、もっと「ごめんなさい」を大事にできる人になりたいと思うのです。



みずがきひろみが仕事やパートナーシップについて日頃思うことを書いています。

みずがきひろみの毎日、好きなものについてつぶやいています。





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