
こんばんは。カウンセリングサービス の大塚統子 です。
木曜日に大門昌代
・大野愛子
とともに「うまくいかない恋の処方箋」をテーマに書いています。今回は大塚が担当です。
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「『そんなことないよ』と言われてホッとする。」というコミュニケーションをしていませんか?
「私しつこいかなぁ?」「私ってめんどうくさい?・重い?」「同じこと何回も言っているけど大丈夫?」「こういう私のことは嫌いになるよね。」「私ってダメだよね。」…。
自分の中の自信がない部分、自分に不安があることを言葉にして、誰かに打ち消してもらうと安心できることってあると思います。これは、ネガティブなイメージを否定してもらうことで、結果的に肯定してもらおうというコミュニケーション方法で、「否定的肯定法」と言われています。
恋愛の初期段階やラブラブ期間中だと、「そんなことを気にしてかわいいな。」「意外に気が弱いところもあるのね。」と思いつつ、寛容に「そんなことないよ」と反応しやすいのではないでしょうか。
ところが、否定的肯定法のコミュニケーションが延々と繰り返されると、「またか」と相手をウンザリさせてしまうことがあるようです。
「私ってダメだよね」という呟きは、謙虚な物言いではあります。でも、それを言われた相手は、よほど何でも言い合える関係でない限り、冗談でも「そうだね、ダメだね。」とは言いにくいものです。たとえ心から「ダメじゃないよ」と思っていたとしても、毎度決まりきったセリフしか返せないことに人は不自由さを感じるもののようです。
一方は、自信のなさ・不安を打ち消してほしいと思って話していて、「そんなことないよ」と言ってもらうことで満足できて、それでいいと思っているのですが。もう一方は、決まったセリフを強要されているようで、言葉にしにくい不満を繰り返し感じていたり、何度伝えても相手の心に伝わらない虚しさを感じていたりすると。二人の気持ちの間にズレができてしまうことがあります。
もし、自分が「そんなことないよ」と言ってほしいと思っていたかもしれないという方は、「自分で自信をもてるようになる」「自分で不安をぬぐえるようになる」といったチャレンジをしてみるといいのではないかと思います。
かつて「そんなことないよ」と打ち消してもらった自信のない部分や不安は、「そんなことないから大丈夫」と信じられたらいいのにと思いませんか。とはいっても、頭では理解しているけれど、気持ちがついてこないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
自信のなさや不安は、自分の内側から湧き出してくるものだと思います。表面に出てきたものを誰かに打ち消してもらっても、湧き出す思考パターン・心理パターンが変化しないままなら、また湧き出してくるでしょう。どこかで、思考パターンや心理パターンを「変える」と選択するといいのかもしれませんね。
自信がなくて不安になるパターンの背景には、自己嫌悪が隠れていることがあります。「○○な私じゃ嫌われちゃうんじゃないか」「△△な私がすることだと間違っているんじゃないか」などと、発想の前提に自分が自分を認めていない部分(=自己嫌悪している部分)があるのかもしれません。
自己嫌悪があるなら、パターンを変えるには、自分が自分を認めていない部分を減らしていく、不充分な自分を許すことが必要になってくるかと思います。
例えば、否定的肯定法のコミュニケーションで、「私めんどうくさい?」と聞くような場合。「自分はめんどうくさい人間だ」と自分を嫌っている気持ちがあると考えられます。そして、そのめんどうくさい自分が迷惑をかけていないかと気にして発する質問が「私めんどうくさい?」になります。
ちょっと見方を変えてみると、めんどうくさい人って、ある意味こだわりが強い人だと言えるのではないかと私は思います。こだわっていることがあるから、それについての些細なことが気になって仕方がなくて、口を出さずにはいられない、確認せずにはいられない、自分のやり方を貫かずにはいられない、妥協できない…ということになっているのではないかと。だとしたら、「自分はめんどうくさい人間かもしれないけれど、こだわりがある人間だ」と胸を張ってもいいのではないでしょうか。
「自分はこだわりが強い人間だ」と認めることができると、「私めんどうくさい?」と聞く方法の他に、「私こういうの気になっちゃうんだよね~(笑)」といった言い方でコミュニケーションすることも可能になるのかもしれませんね。
自分を嫌っている部分は、別の見方で理解したら自分のいいところにできるのではないかと思います。短所と長所は紙一重。自分をどちら側で評価するかが大切なのでしょう。
なお、否定的肯定法がまったくNGなコミュニケーション方法なのかというと、そうではありません。出会ったばかりの頃やラブラブ期には、楽しいコミュニケーションでしょう。「そんなことないよ」が定番化しないような使い方なら問題ないでしょう。
また、自分一人ではどうにもならないくらい不安な時は、「そんなことないよ」って言ってもらってOKです。そして、その時には相手に感謝することを忘れないようにしましょう。「あなたのおかげでホッとできた。」「そういってもらえて自信が持てた。」と「ありがとう」を言葉にして伝えましょう。
ちなみに、もうちょっと上級編のコミュニケーションになると。「私のこと嫌いだよね」というところからスタートする否定的肯定法ではなくて、「私のこと好き?」と聞くような肯定を肯定してもらうコミュニケーションでもなくて、「私はあなたのことが好き♪」と言うコミュニケーションがあるようですよ。
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