こんにちは。神戸メンタルサービスの平です。
日曜日・恋愛心理学講座を原カウンセラー と隔週で担当しています。
4月という時期は、例年、一般企業ではいちばん大きな人事異動がある時期でしょう。新年度はなにかと新しい出会いが多いものですよね。
私どもにいただく相談も、この時期は職場恋愛に関するものが増えます。「好きな人が会社にいるんだけど、仕事上のこともあるので、告白がうまくいかなかったことを思うと、チャレンジする勇気が出ません‥‥」とか「つきあっても、万が一、うまくいかなくなったら、会社を辞めるしかありません‥‥」といったものです。
たしかに、職場の同僚や、取引先の担当者が恋の相手となると、いつにも増してナーバスになるものですよね。
そんなとき、「これは、仕事上のおつきあいだから、恋愛はなし」と割り切る人も少なくないのですが、相手があまりにも魅力的だったりすると、そうもいきません。
で、「なんとか、リスクを冒さずに、うまくおつきあいする方法はないでしょうか」とか「相手にとって、私は単に仕事上の関係者なのか、それとも、プライベートでも気に入ってくれているのかがわかる方法ってありませんか？」などという質問をいただいたりするわけです。
そんなみなさんには、メールを上手に使うことをおすすめしています。仕事を介してのお相手であるわけですから、まずは、仕事上の感謝を伝えたうえで、「一度、お食事にでも行きたいですね」と軽く書き添えてみましょう。
つまり、一見、儀礼的ともとれるようなメールを送るわけです。これが、職場恋愛のスタートの王道です。
もしも、相手もあなたのことを気に入っていて、いま以上の関係に深めたいと思っているとしたら、このメールに乗ってくることが多いようです。で、「ぜひぜひ、一度、ごいっしょしましょう！」とか「お連れしたいバーがありますので、近々、ぜひ」などという返信が来たら、もう、話は早いですよね。
一方、「ありがとうございます。機会があったら、ぜひごいっしょに」といった返信がくる場合もあります。
このときは「機会があれば」というフレーズに注目してください。これは暗に、あなたへの心の距離を表しています。つまり、脈は薄いということです。
同じように、返信はきたものの、食事のお誘いの部分についてはまったくスルーされ、仕事上のやりとりしか続かないという場合もあるでしょう。この場合も、現時点では見送った方がよさそうですね。
さらに、返信がないという場合もありますが、「返事がないのは、立派な返事」といえます。もちろん、「No」という返事です。
もう一ついえば、「忙しくて‥‥」も立派な返事です。
あなたがいま大好きな人がいたとしたら、どれだけ仕事が忙しくたって、メールの返事はするし、ちょっとぐらい会って食事をするような時間は、なんとしても作りたいと思いませんか？ したがって、「忙しくて‥‥」もまた「No」という返事であるわけです。
つまり、お食事の誘いを添えたメールに対し、相手から前向きな返信がなかった場合、ここはあえて、仕事上のおつきあいとして割り切ることをおすすめいたします。
いまはそうだとしても、そのうちチャンスがやってくるかもしれませんから、現状ではしつこく追わず、時期を見るのがよいでしょう。
そして、3カ月後ぐらいに、もう一度、同じようなメールで誘ってみるのも悪い手ではありません。
恋愛においては、だいたい3カ月周期で状況が変化していきます。
ひょっとして、3カ月前には彼女がいた彼も、いまは別れてフリーになっていたり、いま、まさに彼女との別れを考えているなんて場合もあるのです。
探りを入れるには、「○○さんの彼女は、きっと、とても幸せでしょうねぇ。だって、○○さんといっしょにいると、毎日が楽しいと思いますもの」などと言ってみるのもよい手です。
すると、「いえいえ、いまは彼女なんていませんよ」などという答えが返ってくるかもしれません。そんなときはすかさず、「え、じゃあ、私、立候補しちゃおうかなぁ」と言ってみてもいいでしょう。このぐらいのやりとりなら、まだまだビジネストークの延長レベルで問題はありません。
そして、あなたのその言葉に、「マジですか。そんなこと言うと、僕も本気になっちゃいますよ」などと前向きに来てくれるなら、先に進めるもよし。逆に、「僕なんかとつきあっても、手がかかってたいへんですよ」などと距離をとるようなことを言われたなら、まだまだ様子見を続けたほうがよいかもしれませんね。
少なくとも、この程度のアプローチであれば、恋へと発展しなかった場合も問題はないわけです。
ともあれ、あなたがなんらかのアプローチをしないかぎりは、職場の恋はなにも進みません。人を好きになることは、悪いことではありません。好きになられて、困る人もありません。あなたがしつこくさえしなければ、意外とうまくいくものなのですよ。
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