幸せを呼び込む幸せな思い出の仕舞い方

こんにちは。いきなり暖かくなっておちょこちょいの桜があわてて咲かないかと心配になる今日この頃。心も春風を感じたくてうずうずしていませんか？

まずは、３月のワークショップのお知らせです。

２０１３年３月９日開講！『幸せを呼ぶパートナーシップ道場』。半日かけてパートナーシップスキルを集中的に磨いてみませんか？嶽きよみ、村上ハル代、みずがきひろみの３人のカウンセラーがそれぞれの個性を活かしながら、幸せなパートナーシップを作るコツをお伝えします。きっと何かが変わる、そんな実践的な講座を仕込み中です！

２０１３年・【心理学サロン】は１０回シリーズ！「自分を知り、自分を好きになれれば、人生はもっと楽しい♪」をモットーに、人との対話を通して自分自身との対話を深める【心理学サロン】。２０１３年のテーマは、「再出発のための心理学」です。10回シリーズで、心理学的なものの見方を使って、自分の想いや自分の資質を感じ取り、「自分らしい」生き方を選択できるように応援します。

まだ私が前の夫の不倫で心を痛めていたときのことです。

「とにかく以前のようにラブラブだったときに戻りたいんです！」と心の動揺を鎮められずに泣きつく私に、それまで親身に私の辛い気持ちに共感してくれていたカウンセラーは、申し訳なさそうに、でも断固とした口調で、

「それは難しいかもしれませんね」

と言い切ったのでした。

「えっ？」

カウンセラーって私の味方になってくれる人ではなかったの？とドキッとしていると、

「だって、現実は巻き戻せませんから。あなたの言う『以前のラブラブ』なところから今のこの現実が生まれてきているのです。あなたにとっては残念なことかもしれませんが、この現実がなかったことにはなりませんから、もう『以前』と全く同じ関係性に戻ることはできません。でも、このことを乗り越えて彼と新しい関係性を作っていくことはできるかもしれません。」

とその真意を説明してくれました。

確かに、夫の不倫を知ってしまった以上、私は知らなかったときと同じ心持ちにはもうなりません。夫にしても、表面的にごまかすことはできたとしても、心の底ではあったことをなかったことにはできないでしょう。

一般には「元の鞘に納まる」とは言うものの、「やり直す」ことは「以前に戻る』ことではないと教えられました。イヤな現実ともしっかりと向き合った上で、そこから学びながら前に進むことでしか現実は変えられない。同じところに留まり続けることはできないのですね。

でも、幸せな思い出ってホントに手放すのが難しい。

あのとき、こんなに愛したし、愛された。
その楽しくも、美しくも、甘い記憶は、それこそ生きてきた証だし、今、辛い思いをしている間も心の拠り所だったりします。いつかまたあの世界がよみがえると思うからこそ、今日のこの寂しさをやり過ごせるのに。

そう思えば思うほど、あの幸せだった思い出にしがみつきたくなります。そして、早く現実の方がその思い出の世界にサヤ寄せしてくれることを期待しては、相手の素っ気ない、心ない態度や言葉に心は打ち砕かれます。

どこかあの思い出に通じるところが、今のこの現実にもないものかしら？すがるように探しては、がっかりして。その繰り返しの中で「幸せになる」ことそのもにもう希望をもつのが怖くなることだってありますよね。

そんなとき、私は、自分のとびっきりの幸せな思い出たちをきれいな小箱に収めて、しっかりと鍵をかけて、心の中の神聖な場所に置いて神様に守ってくれるように祈ることにしています。

自分にとってこの上なく大切なものだからこそ、現実の彼（女）にも汚させません。そのためにも、思い出は私だけの夢の世界へと送り届けます。今の彼（女）の気持ちはどうであれ、あの時、あの瞬間、愛があったのは真実だから、その思い出は夢の世界で守ります。

そしてトホホな現実と、「こうあるべき」「こうだったのに」という想いをはずして向き合ってみると、そのトホホの中に、そのしょーもなさの中に、なんだか笑いがこみあげてくるような可笑しさを見つけたりします。

人ってなんてちっぽけで、トホホで、しょーもなくて、でもかわいくて、愛すべき存在なんだろうって。

新しい関係性を紡ぎ出すきっかけは、そんなあなたの包み込むような優しいまなざしの中にあるのかもしれません。