毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーとの関係をより良いものにするため、「男性心理」「女性心理」を紐解きながら、さまざまなご提案をさせていただいています。
恋愛・夫婦問題で悩んでいらっしゃる方、パートナーをみつけようと思っている方、現在の、また将来の結婚生活に、役立つご提案を発信してまいります。
担当は、池尾昌紀・池尾千里の夫婦カウンセラー。毎週交代で発信していきます。
今週は、池尾昌紀が担当です。どうぞよろしくお願いします。
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お待たせしました。
本日の記事をお届けします。
怒りの理由が自覚しているものとは別のところにある。
そんなことってあるんですね。
このことに気づいていないと、怒りは減っていきません。
怒りが止まらない時は、もしかしたら自分が気づいていない理由が隠れているのかもしれないのです。
ということは、怒りの本当の理由に気づいて、その感情を扱ってあげたら怒りを減らすことができます。
例えばこんなご相談。
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結婚して1年、夫は優しい人で、ケンカになったことがない良い関係で、子どもも授かり安定期に入っています。
こんなに幸せだったのに、最近、夫に腹が立ってしかたありません。
元々家事にはあまり協力的ではない夫でした。
そのことを今までは特に気にならなかったのに、私が料理や掃除をしている時にゴロゴロしている姿を見ると激しく怒りがわいてきます。
それを私も言わないからなのか、夫は私が怒っていることに気がついていないようで・・・。
家事をやってくれない夫への怒りをどうしたらいいのでしょう。
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状況にもよりますが、家事に協力的ではない夫に対して怒りを感じる、というのは、同じように夫に不満を持っている人も多いでしょうし、共感する方も多いのではないでしょうか。
元々家事に積極的ではなかった夫、それだけでもどうかと思うところがありますし、さらに妻が妊娠中にも関わらず、相変わらず同じ態度だというのは、やはり怒りを感じても当然、と言ってもいいですよね。
しかしながら「あえて」このご相談者の怒りの理由が「夫が家事に協力的ではない」ことだけではなかったとしたら、と考えてみたらどうでしょう。
もちろん、夫への怒りはあるわけですが「加えて、それ以外にあるとしたら?」という視点をわざわざ持ってみることで、今まで気づかなかったことがわかる場合もあるのです。
◇出産後の不安の大きさが怒りの理由かもしれない
この推測が正しかったとしたら、別の理由には何が考えられるでしょうか。
その一つが「出産後の不安の大きさ」。
初めての子どもを出産し、子育てをしていくことは、どんな人にとっても不安でいっぱいになります。
また、家事についても「子育てをしながら今までと同じようにはできるのだろうか?」等の不安を持ちます。
この不安を抱えていたら、今までは気にならなかった夫が家事を手伝ってくれないことに目がいくのは無理ありません。
子どもが産まれた後の家事を一人でやらなければならないのか、その時夫は手伝ってくれるのか。
心は不安が大きい時、その感情を処理できないと怒りでフタをすることも多い。
ご相談者の本当の気持ちは、怒りではなく不安の可能性があるのですね。
◇相手にあなたの気持ちを伝える大切さ
怒りは不安が解消されれば減らすことができます。
では、どうしたらこの不安を解消できるかと言えば、その解決方法は
「夫に自分の思いを伝える」
ことなんですね。
家事をやらない不満を伝えることではありません。
出産後の家事育児の不安を伝えることが大切です。
しかし、これがすぐできるなら苦労しないはずです。
今回のご相談の言葉に
「それを私も言わないからなのか、夫は私が怒っていることに気がついていないようで・・・」
という一文がありますが、このご相談者は自分の気持ちを言えずに我慢してしまうということが読み取れます。
こうした方は自己表現が苦手というよりも
・誰かのために気持ちを我慢してしまう
・迷惑をかけるくらいなら飲み込んでしまう
このような優しさを持っている方が多いように思います。
そうだとしたら、いきなり大きな弱音は言えないはずなので、まずは、小さなことから伝えたりお願いすることから始めていくのをオススメしています。
夫の帰宅途中で簡単な買い物を頼むとか、二人でコンビニ等に行った時に小さなお菓子を買ってもらうとか、ハードルを下げて始めていくほうがうまくいきます。
そして何より「子どもは二人のもの」であることをいつも思い出すことが大切です。
こうした頑張り屋さんタイプの方は、全部自分でやらなければいけないと背負いがちですが、子どもは二人のもの、二人で育てるもの、そして、子どもを育てる責任も二人のものです。
直接、子どもを育てるの時間が母親の方が多い場合も、責任は半分半分。
このことをいつも思い出しながら、出産後に二人でどうやって子どもを育てていくか、その時の家事はどうするかについて、二人であらかじめ相談しておくことがとてもとても大切なんですね。
この視点を持ちながら、日常での二人の生活を見直してみる、夫のことを見てみると、この視点を持っていなかった時とは違う気づきを持つことができます。
例えば「夫は家事をやりたくないのではなく、私が言わないから本当に気づいてないのかもしれない」みたいな気づきです。
これに気づくと夫に頼みやすくなりますし、実際に頼んでみたら家事をやってくれた、という場合もあるのです。
怒りは自覚しているところとは別のところあるかもしれない、という視点で見直してみることで、状況や相手に対しての感じ方が変わってくることもたくさんあります。
今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。