みなさん、こんにちは!カウンセリングサービス の大野愛子 です。
木曜日は「不倫と浮気」をテーマに、大門昌代・大塚統子と共にお送りしております。今週は、大野が担当させて頂きます。
・こっそり彼のケイタイ電話やメールの履歴をチェックしてしまう。
・「今、何しているの?」「どこにいるの?」「誰と?」と、確認せずにはいられない。
・彼が友人や仕事仲間と「飲みに行く」というだけで、機嫌が悪くなってしまう。(浮気をするんじゃないかと心配になるから。)
上記いずれかに心当たりがあるという方は、いらっしゃいますか?
ほとんどの方が、「悪いとは思うんですけれど、でも、つい不安でやっちゃうんですよ。」という感じだと思います。
でも・・。
そうしてみたところで、心の中にある不安が解消されるわけでもないし、嫉妬の感情が無くなるわけでもないですよね。
それがまた、苦しいところなのではないでしょうか?
相手を疑い過ぎたり不安になり過ぎることから、関係性がぎくしゃくしたり、信頼関係が壊れてしまうカップルは少なくありません。
今回も、彼が浮気をしていないにもかかわらず、心配してしまう方へのメッセージをお送りします。
(前回の「疑ってしまうわたし。」の続編となります。
http://ameblo.jp/love-counseling/entry-11377872880.html
こちらも参考にして下さいませ。)
※ ※ ※
彼を好きになればなるほど、不安になる。
彼を好きになればなるほど、自分に自信がもてなくなる。
自分が好きだと思っているのと同じぐらい、彼にも好きになって欲しい。
自分が彼を必要だと思っているのと同じぐらい、彼にも必要とされたい。
だからこそ、彼の愛情を確かめたくなってしまうんですよね。
そして、疑い過ぎたり不安になり過ぎてしまう。
これは、多くの“恋する女性の心情”だと思います。
かつての私の恋愛をひとつ、みなさんにお話しようと思います。
当時お付き合いしていた彼は、どういうわけかとても心配性だったのです。
わたしが仕事で残業になったり、休日に友人と遊んでいると、いくつもの着信履歴が残っていたり。
お付き合いの最初の頃は、何をさておき彼と過ごす時間を優先していた頃もありました。
半年ぐらい経った頃からでしょうか。
仕事も友人関係も、自分のスキルアップも大切にしたいと思うようになり、彼との時間を少しばかり減らすようになりました。
しばらくすると、「僕より、仕事や友人が優先なの?」という言葉が多くなり、彼はイライラした態度を見せるようになりました。
「さて、困ったなぁ」と思ったわたしは、こまめに連絡を入れるようにしたり、予定を先に伝えるようにしたり。
わたしなりに彼の不安を解消しようとしましたが、彼のイライラは募るばかりでした。
最初は、心配という程度だったのですが、それが不機嫌に変わり、しばらくすると束縛に変わりました。(・・そんなふうに、わたしには感じられたのです。)
彼の心配が束縛に変わった頃、わたしもイライラすることが多くなり、ささいなケンカが増えました。
「そんなに信用してもらえないのならば、付き合う意味がない。」
「どう説明したら、信じてもらえるの?」
「すべての時間を、あなたと一緒にいることは出来ない。」
わたしはわたしで、そんな言葉が増えたように思います。
(こんなふうに言う男性、いるかもしれませんね。)
でも・・。
彼は彼で、相当我慢をしてくれたのだと思います。
「どうして、僕の気持ちがわからないの!」と、声を荒げるようなことも多くなりました。不安やさみしさは、無理に抑えようとすればするほど、どこかで爆発するものです。
今、彼の心情を察するのならば、「会う時間を減らしたこと=自分への愛情が減った」と捉えたのだろうと思うのです。
彼は愛情が減ったように感じて、怯えていたんですよね。
ですが、当時のわたしは、彼の不安をひとつひとつ解消することに疲れ果ててしまったのです。
このあたりでどちらかが、「少し距離をおこう」と言い出すカップルも、少なくないのかもしれません。
(「キミにそんなにつらい思いをさせているのであれば、僕は離れた方がいいんだよね?」と考える男性は、少なくありません。)
※ ※ ※
多くの女性の心情は、「彼がどれぐらい自分を愛してくれるのか?」を知りたいものです。愛されたいがゆえに、もっと綺麗になりたい、もっと認められたい、と努力もします。
わたしは、女性のそういう姿、とても“けなげ”だと思います。
涙ぐましいぐらいの努力を平気でします。彼のためなら、どんな我慢だってしますよね。
ただ、どんなに彼の行動をチェックしたところで、彼の心は縛れないし、心の中にある不安も解消しない。・・・なぜなんでしょう?
愛情を信じられないのは、彼のせいでしょうか?
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれません。
少しばかりの視点を変えて見れば、自分の愛情を信じてもらえない相手が、あなたの目の前に存在するのも事実なんです。
それは、相手を「あなたは、わたしを傷つける人だ」と扱うことに等しいし、さらにあなた自身を傷つけることにも等しいのですよね。
冒頭に書いた、悪いと思いながらも、ついやってしまうチェックのすべては、不信感からのコントロールなんですね。
自分が傷つくような出来事が起こらないように、相手の行動(=自分の不安)をコントロールしたいという不安の解消行動でもあるのです。
コントロールされて気分の良い人はいませんから、たいていは関係性が悪くなります。
不信感の対極にあるものは、“信頼”。
「信じられたら、苦労しないわよ!」と言いたくなるのもわかります。
ただ、関係性を悪化させるのは、あなたの本当の望みではないと思うのです。
ここまで書いておいて、なんですが・・。
なんでもかんでも全てを信用しましょう、と言っているわけでもありません。
不実を見て見ぬふりをしてまで信用するのは、盲信ですから。
(盲信:わけもわからず、ただひたすらに信じること。信頼:気持ちと気持ちのつながりですから、双方向です。)
不信感を作るのは、過去に起こった傷ついた経験による心の防衛本能のようなものです。疑いという鎧は、心を守るだけの作用はあるからです。
・相手に全てを求めるのではなく(会えない時間に懸念を抱くのではなく)、ひとりでいても楽しいと思えるような時間をもつこと。
・自分の目の前にある仕事や趣味や生活にあらためて目を向けてみること。
・自分自身の気持ちを整理してみること。(書いてみる、誰かに聞いてもらう。)
上記のような“彼だけに目を向けるのではなく、自分に目を向ける時間”を作ってみても良いかもしれませんね。
不信感からのコントロール、不安の解消行動、ついついしちゃうものです。
それが、嫉妬や猜疑心となってあなたを苦しめるのだとしたら、逆効果なんですね。
彼に不安を解消してもらうことで愛情を感じようとするパターンのある方が、本当に求めているのは、“穏やかな平和”なのです。
かわいい嫉妬は恋愛のスパイスになりますが、それもやり過ぎれば、ふたりの関係性をぎくしゃくさせることもあることを覚えておいて下さいね。
参考になりましたら、幸いです。
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◆大野愛子のプロフィール
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