みなさん、こんにちは。カウンセリングサービスの大野愛子です。
木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」をテーマに、大門昌代・大塚統子と共にお送りしております。
今週は、大野が担当させて頂きます。
よく恋愛のご相談で「彼はちっとも連絡してこないのですが、さみしくないのでしょうか？」というものがありますけれども、男性だってさみしいのではないでしょうか。
ただそれを表現するかどうかは別の話で、さみしいの「さ」を感じたあたりで、感じないような工夫をすることがとても上手いのが男性です。
仕事で気を紛らわせるとか、お酒で流し込むとか、ゲームで逃避するとか、ジョギングして忘れるとか、その人なりの紛らわし方があるようなのです。だって、感じても気分が良くならない感情ならば、そんなものは無いほうがましだからです。
男性は「泣くんじゃない。我慢しろ！」という成長プロセスで育ってきています。子供の頃から「男の子は泣くな！」と言われ続けているわけですから、それは感情を感じるな、感じることを我慢しろと言われているのと同じなのです。
ゆえに、自分の感情についての話なんてしてこなかったので、それを受け止めてもらうという経験がそもそも乏しいわけです。だからこそ、感情を揺さぶられることを苦手に思うところがあります。
感情を揺さぶられることのNO１は恋愛ですが、彼女の前ですら感情を表現できない男性はたくさんいます。「さみしい」なんて言葉、そうそう言えない。感情表現＝恥ずかしいものと思っているので、そんなのバンジージャンプするぐらいに勇気がいること。
でもね、思うのですよ。多くの男性がいちばん知っている感情は、もしかしたら「さみしさ」なんじゃないかなと。でも、そのさみしさをいつもスルーします。だからこそ、目のまえの彼女がさみしがっていても、いつもスルーしてしまうのではないかな。
自分のさみしさをスルーするから、彼女のさみしさもスルーする。彼女にさみしいと言われても、自分も受け止めてもらったことがないから、うまく共感することができない。
上手く共感することができないから、それをどうにかする対処法もわからない。わからないからなんの対処もできない。だからこそ、二週間も連絡してこない、電話しても出ない、未読スルーなんてことが起こるのではないでしょうか。
女性の皆さんは、そのような男性の行動を「私のことなんかどうでもいいんだ」「私のことを好きじゃないんだ」と結びつけてしまわなくてもいいのかもしれません。
「もしかしたらこの人は私よりももっとさみしいのかもしれない。その感情を感じないようにすることに忙しいのかもしれないなぁ」と。
男性は、自分が感じている感情を言語化することが苦手です。たとえば、彼が仕事から帰ってきて、なんとなく元気がなさそうに見えたときに、女性の皆さんはきっとこう聞くでしょう。「ねぇ、どうしたの？なんかあった？」と。
彼の返事は「別に」なんです。でも、どうみても元気がないように見える。「え？何もないってことはないでしょう？明らかに変だもの」と聞くでしょう。
さらには「仕事で何か嫌なことでもあったの？」「何か私に言えないことでもあるの？」「私がなにか悪いことをした？」と言いたくなるでしょう。でも、彼の返事は「別に」なんです。
ここでさらに問い詰めると、ここから男性は本当に不機嫌になっていきます。「うるさいなぁ。何もないって言ってるだろ！」機嫌が悪くなかったものも、機嫌が悪くなるという感じ。
「別に」というしかないぐらい、自分の感情を言語化するのが苦手なのです。女性の皆さんは共感を大切にしますから、なんとか言語化して伝えたいと思います。
彼もなにも感じていないわけではないのです。ただそれを言葉にして説明することがむずかしいのです。こういうときの男性は、無理に聞き出さずに、そっとしておくのが無難なのですね。
男性は黙ることにより、ストレスを解消するようなところがあります。仕事から帰ると自分の部屋に引きこもってしまうとか、ずっとゲームばかりしているとか、ただぼんやりテレビを眺めている時があると思います。
女性にしたら、「ちょっとぐらい話をしてほしい」と思うかもしれないけれども、あれは男性にとっては「自分に戻るために必要な時間」だったりするのです。
男性が黙ってぼんやりしている時には、できれば１～2時間は声をかけずにそっとしておく。どうしても聞いてほしいことがあるときには、「それが終わったらちょっとだけ話したいな」とだけ言っておく。
私の夫もぼんやりとしているときに「ねぇ、何考えているの？」って聞かれるのがいちばん困ると言います。そうやって自分を休めているのかもしれません。放っておくのも思いやりということでしょうか。
そういえば、彼からのメールの返事はいつも深夜だな…なんてことはありませんか？仕事中は感情を切り離して仕事モードでいるので、恋愛モードの返信はできない人も多いのですよね。
素の自分に戻ってからようやく返信をしようとすると、ついつい時間が遅くなってしまう。それも少なからず、男性の感情の感じ方と関係している部分もあるのでしょう。
もちろん個人差はあると思いますが、そのような傾向を知っておかれると良いかもしれません。ご参考にしてください。
３０代からのうまくいかない恋愛と４０代からのこじれた男女関係に。
婚活・失恋・復縁・不倫など、恋愛についていろいろ書いています。
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