こんばんは
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
彼女は失恋をしてボロボロになり、私どものカウンセリングにたどりつきました。
すべてにおいて、理想的な彼でした。しかし、つきあって8カ月目ぐらいからケンカが絶えなくなり、1年後、彼女はフラれることになったのです。
最初の半年はハネムーン期間のごとくラブラブの二人でした。彼女は彼のことをどんどん好きになり、彼も「きみにメロメロだ」と言ってくれました。
32歳になっていた彼女は、そんな夢心地の中で、「私もようやく結婚できる」と思うようになっていたのですが、そのころからきゅうにケンカが増えていったのです。
ちょうどそのころ彼に言われたのが、「結婚後は両親と同居してほしい」ということでした。
しかし、彼女はちょっと自信がありませんでした。彼の両親は優しく、素晴らしい人たちだったのですが、自分自身に自信がなかったのです。
彼女はいつも自分のことを「こんな私なんか」と感じていました。
だから、彼になんとか気に入ってもらえたけれど、同居して、もしも彼の両親に嫌われるようなことがあったら、彼にも嫌われる‥‥という思いがあったのです。
そんなことから、結婚や同居の話が出て以来、「ほんとうにこんな私でいいの?」と何度も何度も彼を試すような言動をとるようになっていました。
彼のほうも当初はそれを受け止めていましたが、たび重なる彼女のテストに嫌気がさし、「いいかげんにしてくれよ!」とキレるようになってきました。
そのたびに、嫌われるという不安に襲われ、「ごめんなさい、ごめんなさい」と低姿勢になる彼女‥‥。
自分は最低なことをしていると感じた彼女は、自分をひどく責め、自信をなくし、「こんな私なんか」という思いをいっそう強めます。
で、またしばらくすると、「こんな私でほんとうにいいの?」と彼をテストしはじめるという悪循環に陥り、最後は「もう、きみとはやっていけない」と彼にふられることとなったのです。
じつのところ、彼女のケースとよく似たご相談は非常によくいただきます。
彼女のようなタイプの女性は、深層心理に“親密感への恐れ”と呼ばれるものをもっていることが多いようです。
このタイプの人は、後戻りできないぐらい好きになってしまってからフラれたりしては耐えられないので、ギリギリ、いまならフラれたとしてもなんとか生き延びられる‥‥というあたりできゅうに彼が嫌がるような態度をとることがよくあります。
これは、あなたの目の前で風船がどんどんふくらんでいく様子を想像していただくとよいでしょう。
いまでも割れそうなのに、なかなか割れない‥‥、そんなときの緊張感ははかりしれず、自分の手で、針かなにかで突ついて割ってしまいたいと思ったりしますよね。
彼女にとっての二人の関係に置き換えると、どうせ壊れるなら、このへんで壊れてくれないともう耐えられない、だから自分で壊してしまおうか‥‥ということになるわけです。
もちろん、心の中では、成功したい、幸せになりたいとだれもが思っています。
けれど、期待して、裏切られ、傷ついたという経験が多かった人は、うまくいかなくなったときの準備を、うまくいっているにもかかわらず、はじめたりするのです。
私は彼女にこう聞きました。
「彼は、100点満点でいうと何点でしたか?」
「うーん、95点」
「過去、つきあった中で最高の男性だったのでしょうか?」
「いえ、100点の人がいました」
100点の彼とは、彼女が高校のときにつきあっていた彼で、バンドを組み、ボーカルを担当していたそうです。
地元ではけっこう人気のあるバンドで、いわばスターとつきあうことになった彼女は有頂天。しかし、スターの彼には複数の彼女がいて、結局、彼女は半年で棄てられ、ひどく傷つくことになったのでした。
そのときから、彼女の心には、「これ以上、好きになって、もしもフラれたら、またあのときのように立ち直れないぐらい傷ついてしまう」という思いが出てくるようになったのですね。
ですから、彼との関係が親密さを増すと、彼女の心は警報を鳴らしはじめ、彼をテストしはじめることとなるわけです。
高校のときのバンドの彼と、今度の彼はまったく違います。でも、魅力的な男性を前にすると、心は「あぶない、危険だ、きっと私を傷つける‥‥」と反応してしまうようなのです。
この警報は、「私はきっとふられる」、「彼は私を傷つける」というネガティブな自己概念に基づくものです。
この二つの間違った自己概念を手放したとき、どれだけ自分がパートナーのことを「自分を傷つける悪者だ」と思い込んでいたかに気づくことができます。
それに気づくことがなかなかできないと、人はわざわざ魅力的でない相手とつきあったり、手のかかる人をパートナーに選んだりして、しばしば恋をコントロールしてしまうのです。
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