こんばんは
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
なかなかよい相手にめぐり逢わないという人の中には、パートナー選びの条件が細かかったり、ハイレベルであったりという場合も少なくないようです。
「身長175cm以上、体重75kg以下、国立または有名私大卒、一部上場企業勤務。明るくて、やさしくて、頼りになる人。それと、歯が白くて、清潔感があること。次男であること」などなど‥‥。
求めるパートナー像が明確になっているというのは悪いことではありません。
ただ、その条件が細かすぎるという場合、その背景として、過去の恋愛でひどく傷ついた経験が影響しているというケースがよくあります。
「もう二度とあんな目に遭いたくない」ということから、条件がどんどん増えていくわけです。
たとえば、性格がよく、爽やかな彼だったけれど、浮気をされたとしたならば、「性格がよく、爽やか」という条件に「浮気をしない誠実な人」という条件も加わりますよね。
次に、ぜったい浮気をしそうにない人とつきあってみたところ、「浮気はしないものの、ろくに働かず、まるでヒモのような男だった」としたら、こんどは「しっかり働き、生活力のある人」という条件が加わります。
こんなふうに何度も傷つくような経験をしてきたとしたら、そのたびに条件が増えて、恋愛完ぺき主義者とでもいうような状態になっていくわけです。
が、問題は、条件を完ぺきに満たすような男性は数が少なく、そして、競争相手が多いということです。そんな男性はたいていすごくモテますから、それはもう、ハリウッドの映画スターとつきあいたいと思うぐらい難易度の高いことであるわけです。
そこで、ここで大切になってくるのが、あなた自身の根本的な問題について考えてみることです。
すなわち、「なぜ、私はこんなに傷ついてしまったのだろう」、「なぜ、私は自分を傷つけるような相手ばかりを選んでしまうのだろう」と考えてみることですね。
これらの問題のカタをつけないかぎり、今後も同じような目に遭いつづける可能性があるからです。
最初にいえるのは、恋愛においてパートナーに完ぺきを求める人の中には、「自分は不完全で、未熟である」と思い込み、みずからを責めていることが多いということです。
「私はこんなにダメで、なにもできないので、しっかりとしたパートナーを見つけて、面倒を見てもらわないといけない」と思っているのですね。
パートナーができても、自分をちっぽけに扱いすぎていると、「こんな私のことをいいと言ってくれる人はめったにいないので、とにかくつなぎとめておかなくては。彼を手放したら、そんな相手、もう二度と現れない」などと考えがちです。
さらに、その思いがあると相手のことを甘やかしてしまいがちなので、いいようにふるまわれ、傷つく‥‥、こんなことが起こりがちなのです。
いわゆる「苦労性」の恋愛であるわけですが、こんな恋愛をしている人を客観的に見ると、「どうして、そんな手のかかる人を好きになるのかなー?」などと思ったりしますよね。
そう、どうして、そんな人を好きになるのか?
心理的に見ると、その答えは「苦労したいから」となります。もちろん、本人はそんな自覚はまったくないと思いますが‥‥。
このタイプの人に多いのが、「両親がいつもケンカしていた」とか「おかあさんが苦労ばかりしていた」という体験です。
そして、親の苦労を見ていながら、自分はなにもしてあげられなかったという罪悪感をもち、自分を責めていることが多いようです。
このタイプの人がパートナーを作ったり、結婚したりすると、まるで当然のことであるかのように、「好きな人のためには苦労しなければならない」という思いをもちます。
また、自分は親を苦労させたり、心配をかけたりしてきたので、自分もだれかとの関係で、「苦労してあげたり、心配してあげたりするような立場にならないと申しわけない」と考えている人も非常に多いものです。
もちろん、いずれもまったくもって間違った考え方ですよね。
だって、「おまえはさんざん私たちに苦労をかけたのだから、おまえも子どものことではひどく苦労しなければいけないよ」なんて、ご両親が思っているわけないのですから。
考えてみればその通りなのに、私たちの心はなぜか前述のようなことを考えてしまうようなのです。
恋愛完ぺき主義者といえる人の深層心理を見てみると、子どものころに親を見てつくられた、「親は完ぺきで、間違うことなど一つもない」という誤解の思い込みがあることが多いようです。
そのため、自分が自立していないような状況にあると、自分を愛してくれるパートナーに親を重ねて見てしまいがちです。「完ぺきな人でないと、不完全な自分を愛し、面倒を見ることはできない」と考えてしまうのです。
苦労性の恋愛から抜け出すためのいちばんのカギは、あなたが自立し、親と対等な関係になれるかどうかということにあります。
当然ながら、親も人間ですから、不完全で間違いだらけ。
親のそんな部分を笑って許してあげられるようになった度合いだけ、あなたも自分の不完全さを笑って認められるようになります。
そして、そのときには恋愛完ぺき主義者を脱し、パートナーの不完全さも当たり前のこととして受け入れられる成熟さを身につけていることでしょう。
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