こんばんは
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
この日、ご相談にみえた彼女は理系の研究職として、長年、一流企業に勤務してこられました。
職場は男性の比率がきわめて高く、これまでに何人か、彼女のおめがねにかなう男性はいたようです。
が、それこそ奥手で恥ずかしがり屋の理系男子たちばかりなので、男女関係はまったくといっていいほど進まないそうなのです。
たとえば、彼女に寄ってきた5歳上の男性がいたので、バレンタインデーにチョコレートを渡したところ、きゅうにカンジが悪くなったのだそうです。
なにやらコワイ顔をして、彼女を見ると挙動不審になるのだとか。
この彼にかぎらず、親密さを表現すると同じような状態になる男性が何人か続いたので、彼女はこう考えたわけです。
「私が好きになると、男はみな迷惑に感じるようだ。こんな私は友だちどまりで、それ以上の関係を求めてはいけない」
そうして落ち込んでいた彼女に、私はこんな話をしました
「いまの若い男の子たちは、塾やら進学先やらをぜんぶおかあさんが決めてきたでしょう。それで、“自分では決められない”という人がとっても多いんだよ。
それも、できるだけ失敗しないようにとおかあさんたちは手堅い道を示してくれた。その結果、いい大学を出て、あなたが働いているような一流企業に入ったわけだから、おかあさんのやり方はまさに的確かつ正しかった。
でね、そんなおかあさんに育てられた男性たちには、あなたの態度はとても中途半端に映るんですよ」
「なんですか、それ?」
「相手はなにごとも自分では決められない男性でしょ。その彼にあなたはチョコレートを贈ったわけですが、“好き”とも“つきあいたい”とも“彼氏になってください”とも言っていないわけですよね?」
そうなのです。彼女からすれば、「チョコレートをあげたのだから、それ以上は言わなくてもわかるわよね?」というところなのですが、決められない男たちはそんな彼女に対する態度も煮え切らない。
「つまり、あなたのことをものすごく意識はしているんです。が、“きみのほうから仕掛けてきたわけだから、きみがトドメを刺してくれないと‥‥”というのが彼らの言い分なんです」
読者の女性のみなさんの大多数が、いま、殺意を感じていらっしゃることと思います。
しかし、世の中の男性陣の多くはすでに草食系から絶食系や過保護系の域に入ってきているのです。
農家であるわが家のまわりでは、イチゴやトマトが従来のように畑で作られることはほぼなく、水耕栽培によるまるで工場のような場所で作られるようになっていますが、このような環境で育てられるのは、いまや野菜・果物だけではないようなのです。
そのように育った男性たちは、自意識過剰といいますか、ものすごい恥ずかしがり屋です。そして、あなたを一人の女性として意識しはじめると、恥ずかしさから悪い態度をとります。
みなさんも中学生ぐらいのとき、好きな人のことでお友だちにからかわれたりすると、大好きな彼の前で悪い態度をとったことがあるのではないでしょうか?
「あんな野蛮人、好きなわけないでしょ!」とか「なんであんなダサい人、好きにならなきゃいけないの?」などと。
あれと同じなのです。問題は、中学生であれば若さゆえと許されることを、20代後半の社会人、それも一流企業に勤める男子がしているというところなのですが‥‥。
そんな彼ですから、「私にしときなさいよ。つきあったら楽しいわよ。とりあえず、ごはんにでも行って、一杯飲みながら話をしましょうよ。さささ、着いておいで!」と彼女が言えればよかったのです。
が、彼女も彼女でチョコレートを渡すのが精一杯。「この先は、私より5歳先輩で、職責上もリーダーのあなたがリーダーシップをとってくださいよ、職場のように」と思っているわけです。
私たちカウンセラーはこれを「依存と依存がぶつかりあった、世にも醜いパワーストラグル」と呼んでいます。
おたがいが「どうぞ、どうぞ、どうぞ」と遠慮しあって、なにも起こらないわけです。
そう、最近の若い男性は、強気の女性が相手でないと、なにもはじまらないようなのです。
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