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夫婦の間の「あきらめ」について考える〜新たな気持ちで伝えてみよう〜

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池尾昌紀

 

毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーとの関係をより良いものにするため、「男性心理」「女性心理」を紐解きながら、さまざまなご提案をさせていただいています。

恋愛・夫婦問題で悩んでいらっしゃる方、パートナーをみつけようと思っている方、現在の、また将来の結婚生活に、役立つご提案を発信してまいります。

担当は、池尾昌紀・池尾千里の夫婦カウンセラー。毎週交代で発信していきます。

今週は、池尾昌紀が担当です。どうぞよろしくお願いします。

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1:「夫に何をいってもやってくれないんです」

2:「どうせ話しても聞いてくれないんです」

3:「聞いたところで何も答えてくれないんです」

 

この台詞、何度もカウンセリングや心理学ワークショップで伺います。

 

夫婦間の問題についてのご質問をいただく時に、私は

「まず話してみましょう」

とご提案するのですが、それに対して返ってくる言葉なんですね。

 

具体的に言いますと

<ご相談くださった方の悩み>

1:「夫が全く家事をやってくれない」

2:「私の相談を聞いてくれない」

3:「(今の夫婦の問題について)夫の気持ちを教えて欲しい」

 

それに対しての私の提案

1:「簡単な家事から頼んでみましょう」

2:「まずあなたの気持ちを伝えてみましょう」

3:「夫の気持ちを聞いてみましょう」

 

という時に返ってくる言葉なんです。

 

こうした回答になるのは「あきらめ」ているから。

そもそも「散々に悩んで相談してるのに、こんな単純な提案で解決するか!」と言われることも多いのですが、そこには意図があります。

 

「あきらめ」ていると可能性をゼロにしてしまいます。

やり方によっては、タイミングを見たら、昔なら無理でも今なら大丈夫な場合もあるのですが、その発想を消してしまうのです。

 

 

こうした「あきらめ」の気持ちを持つには、きちんとした理由があります。

ほとんどの場合、過去の出来事から今を「あきらめ」てしまいます。

 

1:「どれだけ家事を頼んでもやってくれなかった」

2:「何度相談しても話を聞いてくれなかった」

3:「夫は自分の気持ちを話してくれたことがない」

 

こんな過去の体験があれば「だからやっても無駄」と思いますよね。

当然のことです。

 

しかし、ケースによっては「今なら通じるかもしれない」場合も結構多いのです。

 

例えば「夫は全く家事を手伝ってくれない」と怒っていたあるクライアントさんのケース。

「結婚して6年。共働きで私も仕事が大変なのに、家事を夫が全くやってくれない。夫も仕事が忙しいのはわかるけど、私の方がどれだけ大変かわかって欲しいのに、そんなそぶりもない。」

こんなご相談でした。

 

先に述べたように、私は最初は「まず頼んでみましょうよ」とか、「最近、手伝って、と伝えたことがありますか?」みたいに伺っていきます。

 

すると「昨日も頼んだけどやる気配はない」というケースもありますが、「もう何年も頼んだことはない」と言われる方も多いんですね。

 

このクライアントさんも「言ってもやってくれないから頼んだことはない」というご返事。

そこで、私は「夫に家事を頼んでやってくれなかったのはいつ頃の話ですか?」と伺いました。

すると答えは「新婚時代」だったんですね。

 

この女性は「我慢強くて」「弱音を吐かない」「一人でやってしまう」という、私のいうところの「自立三点セット」をお持ちの方でした。

 

一見、強そうで仕事もバリバリこなせるのですが、実はとても遠慮深くて気を使ってしまうタイプ。

だから、夫に文句を言いながらも、とても気を使ってしまい、新婚時代に数回、家事を頼んでも夫がやってくれなかったことから、「この人は家事をやってくれない人なんだ」と思ってしまったんですね。

それだけなら誰だって思うことですが、最大のポイントは

 

「家事を頼むのは夫に負担をかけることだから、そんなことはしたくない」

「そもそも、家事は妻の仕事だから、それができない自分はダメなんだ。でもダメな妻になりたくない」

 

心の奥では、そんな風に思ってしまっていた、ということだったんです。

 

ですから、私は、この女性の心の声を解説しながら

「今、うまく伝えたらやってくれるかもしれませんよ」

とお話ししていきました。

 

新婚時代というのは、この女性が「妻とはこうあるべき」「しっかりした妻にならねば」と思うものです。

時には自覚がなく無意識に感じている人も多い。

同じように、夫も男として「結婚したのだからしっかりせねば」「仕事できちんと成果を上げて家族を養わねば」とプレッシャーを感じていることが多いのです。

すると、そのプレッシャーから余裕がない場合も多く見受けられ、家事を手伝う余裕がないこともあるんですね。

 

「そんなの私だって大変な中、家事をやってたわよ!」

と腹を立てられる方も多いのですが、ここでのポイントは先に述べたように

 

「夫に気を使って、夫のために、これ以上の頼み事をやめた」

 

というこの女性の気遣いと優しさなんです。

 

自分が自ら、頼むのをやめてしまっていたんですね。

 

ここまでお話ししてから、

「今度、折を見て、簡単なことでいいから家事を頼んでみてください。

 怒って伝えたり、追い込んだりしないように気をつけて

 『お皿片付けてもらえたら助かるな』とか

 『ついでに牛乳買ってきてもらえる?』とか

 そんな感じで伝えてみましょう。」

そうご提案しました。

 

後日、カウンセリングに来られたこの女性は、驚きと喜びを込めて、

「本当に夫がやってくれました!」と報告に来られました。

 

私が「ちょっと嬉しそうでしょう?ご主人。」と伺うと

 

「そうなんです!びっくりしました。」と答えられました。

 

夫婦は長く一緒にいたり、苦労や困難の最中や、苦しい時期を通ってきたりすると

「あきらめ」をいろいろなジャンルで持ちます。

それはやむ得ないところもあるのですが、

 

「あきらめ」は可能性がない

 

という意味です。

 

そう思うと、本当に可能性がないのかどうか、検証することができなくなってしまいます。

 

「あきらめ」てしまったことについて、まずは可能性や、相手が答えてくれなかったことに仕方がない理由や状況などがないか考えてみましょう。

 

その上で、伝えられそうなタイミングで少しずつ、アプローチしてみることに取り組んでみてください。

 

このチャレンジのポイントは「あなたが優しいから頼むのを、伝えるのをやめたのかもしれない」と自分の優しさや愛情を思い出しながらやっていくこと。

 

このアプローチは「自立三点セット」を手放していく方法でもあります。

 

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おひとりでお越しいただくことはもちろん、お客さまのパートナーとご一緒にカウンセリングを受けていただくこともできます。

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ご希望の方は、ご予約の際に「池尾家・カップルカウンセリング」とお申し出くださいませ。

池尾家カップルカウンセリングは、名古屋市の鶴舞にておこなっております。

カップルカウンセリングの料金

1時間 ¥14,500-(税込)

2時間 ¥27,000-(税込)

 

次週、2018年9月10日(月)は妻、「池尾千里」が担当します。

池尾昌紀のプロフィール&ブログ

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