夫婦で夏を味わう〜子育てがひと段落したステージ〜

毎週月曜日の「恋愛テクニック」は、「カップル・カウンセリング」と題しまして、パートナーシップの問題の修復や、もっと幸せな二人になるためのご提案をさせていただいています。

担当は「池尾昌紀」・「池尾千里」の夫婦カウンセラー。毎週交代で発信しております。今週は、池尾千里が担当です。よろしくお願いします。

スイカ　　

暑い夏真っ盛りですね。

夏祭りや、花火大会にはお出かけになられたでしょうか。

パートナーとイベントを楽しむことで、親密感を感じられるというメリットは、大きいものですが、子どもと一緒なら行くけれど、夫婦二人きりでは、行かないわぁ、なんてお声はよく伺います。

そんなことおっしゃらず、子育てがひと段落して、夫婦の時間が持てるようになった今こそ、ファミリー向けでない、大人の時間が過ごせる場所にお出かけになってはいかがでしょうか。

今日は、小さな子どものお世話だったり、年頃の子どもの進路や関わり方にエネルギーが向いていた時期が終わり、夫婦の関係性が、ここに来てまた変化を迎えるプロセスについて、書いてみたいと思います。

季節のイベントが何かと多い、この夏にお読みいただけたらと思います。

子どもが生まれることで、女性は、子育てにエネルギーが向きます。そして、男性は、家族が増えたことで、仕事のモチベーションが上がり、仕事にエネルギーが一層向くということが起こります。

子ども中心の動きになりやすくなりますよね。出かける先も、子どもが小さければ、授乳やおむつ替えのできるところや、赤ちゃんに負担がかからないところになるでしょうし、もしかしたら、人混みには出かけないなんてことにもなるかもしれませんね。もう少し大きくなってきたとしても、子どもの喜ぶ場所を組み込むことになるでしょうし、なかなか大人基準にはできないことが多いのではないでしょうか。

もちろん、子どもが小さくて、連れて歩かないといけない時期というのは、振り返ればそんなに長くはありませんし、親である私たちも、子どもの喜ぶ顔見たさに、少々高い入園券でも、少々遠いところでも、出かけてしまうのですけれど。

そんなワイワイと子育てする時期がやがて終わり、部活だ、バイトだ、デートだと、子どもの方が忙しくなり、留守をするようになったりすると、気がつけば、ぽつんと夫婦ふたりの週末の午後・・・なんてことが増えてきます。夫は、新聞を広げている。私は、なんとなくテレビをつけて、ぼんやり観ている。何を話すでもない。お茶でも飲む？ああそうだね。ただ、静かに時間が過ぎてゆき、さあ、晩御飯どうする？みたいな週末。

夫も妻も、まだ４０代、５０代なのに、まるで老後のような風景ではありませんか。

でも、こんなふうにお過ごしになっている、子育てが終わったご夫婦が、意外に多いのです。

８０、９０、まだまだ元気に過ごせる時代です。となると、この週末が、いえ、今は週末だけですが、夫が定年退職したら、こんな毎日が、４０年以上続くことになるとしたら、どうでしょう。

もうすっかり、身体も弱ってしまったから、ぼちぼち暮らすのが一番ね、なんていう心境になるには、まだまだあると思いませんか。日本のご夫婦には、この時期のビジョンがないのですね。どう楽しく過ごせばいいものか、イメージが浮かびにくいようです。

平均寿命が延びたりしたことで「老後」が長くなりました。でも、実際は、まだまだ心も身体も生き生きと楽しむことを求めている、とても「老後」なんてご隠居さんのような暮らし方や、生き方は合うはずがありません、にもかかわらず、子育てが終わった後、なんとなくそっちに向かってしまうような気がするのは、昭和の置き土産ともいえるかもしれません。

私たちの親世代の夫婦像は、根強く、私たちの中の「夫婦」のイメージに影響を与え続けています。

苦労、犠牲、我慢、退屈、地味、古い価値観・・などなど、いろんなワードが浮かんできます。

しかしながら、両親は今も一緒に生きている。そこには、外からはわかりにくいかもしれないけれど、二人の中の「答え」があるとも言えるのではないかと思います。もちろん、二人が話し合ったりしたわけではなく、暗黙の了解とでもいうのでしょうか。いろいろあるけど、それでも一緒にいる意味が、夫婦の中でバランスを取っているのだと思います。

たとえ、外から見た様子が、仲良しに見えにくくてもです。

男女の不思議を感じるところでもありますね。

さて、では、私たちの世代、これからの夫婦はどうあるといいのでしょうか。

先ほども申し上げたように、モデルがありません。イメージも湧きにくい、そんな中、子どものいない週末を、夫婦でどう過ごすかは、創意工夫ができるのではないでしょうか。

夫には、いろいろ思うこともある、腹が立つこともひとつやふたつではない、そんな女性も多いかと思います。でも、夫婦二人で、子育てをなんとかひと段落させた戦友のようなパートナーだとしたら。もちろん、子育ては私が全部しました！という方もいらっしゃるでしょう。でも、夫は、お給料を毎月入れてくれたんでしたね。彼は、それが、妻の子育てに代わる、自分の役目だと思っていたかもしれません。

もし、この部分にわだかまりが大きいときは、これからも、この夫と夫婦で生きていくことに、意欲が湧かないかもしれません。一度、整理をするのがいい方法だと思います。どんな不満がたまっていたか、全部をお掃除です。

このまま、何十年も、もやもやと過ごすよりは、ずっとよい考えだと思います。

夫婦で、ずっと楽しく幸せに過ごす。

結婚するとき、誓ったはずですが、みんな忘れてしまいます。

だって、とても大変だったからです。夫婦であることを続ける時、平和な時ばかりではないものですよね。

でも、「ずっと楽しく幸せに過ごす」ことに、今度はエネルギーを注いでもよいのではないでしょうか。

モデルがないからこそ、私たち夫婦は、どうあると幸せだろう、と考え、創っていくことになるのだと思います。夏のイベントに、そんなことを思いながら、ご夫婦でお出かけになってみてはいかがでしょうか。

冷たいビールを飲みながら、のんびり夏を味わうのもよいのではないでしょうか。

子育てがひと段落、新しいステージに、私たち夫婦も来たかもしれない、そんなふうに感じられた方へ、ひとつの参考にしていただけたらと思います。

お役に立てれば嬉しいです。

池尾千里

夏の名古屋２大イベントのご案内ですトロピカルカクテル