こんにちは
「魅力UP術」のテーマで、2週間に1度ずつ小川のりこカウンセラーと交代で執筆しております。どうぞよろしくお願いします。
●あなたが父親から受け取ったものは?(その2)
前回の記事では、
2017/1/7「あなたが父親から受け取ったものは?(その1)」
http://ameblo.jp/love-counseling/entry-12235730975.html
父親との関係から、私たちが受け取っている影響についてお話ししました。
今日も続きをお送りしますね。
(みなさんすべてにあてはまる話ではないと思っています。実際のカウンセリングでは一般論ではなく、一人ひとり個別の特定論でのお話になりますからね。そういうこともあるんだ、と思いながら読んでみてください。)
前回こんなことを言いました。
私たちの心の中には、父親という存在があらわすいくつかのシンボルがあります。
たとえば「力強さ」「権力(パワー)」「安定と安心」「保護してくれる」などがそうです。
こういった要素を持っていると感じる父親と子供時代に親密な関係を築けていたり、つながりを実感できていた分だけ、子供の自分もそういった要素が自分のモノとして感じられたり、守られている感覚を得られやすいですね。
さらに、成長する過程でそういった要素を上手に引き継いで、自分のモノとして心の中に根付かせていけると、進学・就職・転職・結婚など人生の節目やステージが変わる場面になっても上手に乗り越えていけることは多いのです。
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ただ、結婚などで元の家族から切り離されたような感覚が強かったり、実家からすごく遠い場所で暮らすことになったり、父親との死別を経験したりして、父親とのつながりが切れてしまったように感じる状況になった場合。
父親と離れたりお別れした後から
・なぜかパートナーとの関係がギクシャクしてきたり
・仕事や人間関係でトラブルが続いたり
・気持ちが不安定になったり、生きている意味を感じられなくなった
などのお話を伺うこともあるんですね。
これは父親を喪失したという体験から、「パワー」「安定」「保護」などの要素が自分の心の中からも喪失したように感じるからなんです。
心理的、物理的につながりが切れたことで、心の中で目に見えない形で守られてきた要素が消えてしまった(と感じた)からです。
こういったケースでは、もう一度「心の中で“父親とのつながりや絆”を取り戻すこと」が大切になります。
そうすることで、パートナーシップや仕事や人生に良い影響が出てくると、不安定になっていた部分に安定が戻ってくるんですね。
カウンセリングでおこなう心理セラピーでは、イメージの力を使ってクライアントさんと離れてしまった父親との距離を近づけていくことがあります。
イメージの中で向き合いながら暖かい眼差しを感じてみたり、近づいて受け入れてもらうことで安心感に包まれたり、もう一度つながりや絆を実感してみるチャレンジをしていただくんです。
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人のつながりというは、決して物理的な接触だけで感じるものではないんですね。
実際に側にいなくても、私たちが心の中で存在を感じられれば、いつでもその絆を取り戻すことができます。
なぜなら心の世界では、時間も空間も超えられるからです。
イメージの力を使うことで、たとえ遠くにいても、もう物理的には存在していなくても、その人を思い出すだけで、すぐ側に存在を感じることができるからです。
天国から応援してくれている。
草葉の陰から見守ってくれている。
こういった表現も、実際に天国や極楽浄土があるかどうかは証明できないですし、そこに大切な人がいるかどうかも分かりませんが、私たちの心の中ではその存在とつながりを感じられているという意味なのでしょう。
つながりを感じられた強さの分だけ、父親が遠くにいても、この世界にはいなくても、すぐ側でいつも見守ってくれている感覚が人生に再び安定を取り戻すことができるんですね。
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ある女性のクライアントのお父さんは働いてばかりの仕事人間でした。
仲が悪かったことはないのですが、仕事が忙しくあまり家にいなかったので、思い切り甘えていた記憶もなかったのでした。
家にいても物静かに新聞を読んでいることが多く、お父さんのイメージというと一人で新聞を読んでいる背中を思い出すくらいだったんですね。
そして彼女が成人した頃に病気で亡くなられていました。
彼女はというと、恋愛をするとつき合う相手が変わっても、なぜかいつもパートナーはハードワーカーで連絡もろくに取れなかったり、遠距離でなかなか会えなかったり、あるいは浮気を繰り返したりと難しい相手ばかり。
その女性とのカウンセリングを通して見えてきたのは、いつも寂しさを抱えているパートナーを選んでいたことでした。
寂し気なお父さんの背中を見つめながら「私が助けてあげたい」と心の奥底で感じていた分だけ、同じような陰のある男性を好きになっていたのです。
(もし助けてあげられたら「私のことを本当に愛してくれるはず」と思っていたんですね)
そして、いつも少し離れてお父さんを見ていた分だけ、パートナーとの間にも「仕事」「遠距離」「浮気相手」と、無意識的に何かを間に入れて、距離をとった関係になっていたのでした。
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セラピーでは、お父さんに近づいて甘えるイメージができたのですが、その後で気づいたことがあったと教えてくれたのです。
お父さんは勉強が好きで、本当は進学校へ進むこともできたし大学へもいけたはずだったけど、当時は家にお金がなく一番近所の高校へ行かざるを得なかったことと、就職してからは家族のためにずっと働き通しだったと言っていた話を聞いたことがあったのを思い出したそうです。
そして彼女が小学校へ上がる時に買ってもらった机と本棚に置かれていた文学全集と大きな百科事典のことも。
あ~、これがお父さんの愛情だったんだなあと、その時に初めて気づくことができたそうです。
その女性は、ようやく正面から向き合える彼と出会うことができ、幸せなパートナーシップを築きつつあるところです。
彼女は一緒にいられた時にはすべてを感じ取れなかった、受け取り切れていなかったお父さんの存在を、今なら感じきれる受け取り切れる自分になれたのでした。
さまざまな出来事、目の前の現実にはお父さんからの影響があるのかもしれないと思ってみてみると、ふとしたきっかけから「意外な気づき」が受け取れるかもしれません。
その瞬間こそ、お父さんをすぐ側に感じられた証なんですね。
それでは、今日があなたにとって素晴らしい日でありますように!
心理カウンセラー
近藤あきとし
最後までお読みくださいましてありがとうございました。次回の登場は2月4日です!お楽しみに^^ 来週は小川のり子カウンセラーが執筆いたします。
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読者さまからステキな感想をいただきました。
http://blog.livedoor.jp/cs_akitoshi/archives/65897069.html
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