■カウンセリングサービスの浅野寿和です。いつもご覧いただきありがとうございます。
実はこの記事を書いている今、名古屋は大雪なんです。もう足先からシンシン冷えてくる感じが、「あー雪、積もるな・・・」といった外の様子を教えてくれているようです。
ま、明日から出張なんですけどね・・・。きっと早朝から雪道を歩くんだろうな・・・そんな朝もたまには良いかなと思っています。
さて、今日はこんなケースについて扱ってみたいと思います。よろしければお付き合いください。
「一緒にいる彼に『君は僕のことを信頼してくれていない気がする』と言われたんです。それっきり彼は私に口も聞いてくれなくなってしまいました。
今思えば、私も悪いかな・・・って思うんです。彼のことを束縛するようなことを言っていたので。遅く帰ってくると嫌味を言っちゃったり、彼が友達と出かけようとすると、気分良く送り出してあげられなかったり。些細な事でもいろいろ伝えていたんです。
私も「そんなこと言わないで彼といい関係でいたい」と思っても、ついそういった言葉が口に出てしまったんですよね。
彼もずっと、僕が悪かった、ゴメンねだとか、今日はこんな理由で遅くなる、といつも話してくれていたんですが、ついに先日「君はいつも僕を信頼していない」「もうどうしたら信じてもらえるのか分からない」と言い始めて。
それから彼は一切心をひらいてくれません。朝起きておはようと言っても無視。黙って仕事に出かけていきます。
私は彼との関係を無くしたくないのですが、一体どうしたらいいでしょうか」
■さて、こういったパートナーに「君は僕を信用していない」といった言葉が出てきている時。
どこか、相手の気持ちが離れていく手前なのか?もう離れているのか?では、カウンセリングでご提供できることも変わってくるんですけどね。
ただ、少なからず、不安をケアしたり、彼がどうしてそんな気持ちになったのか?その理由を捕まえておくことは、学びにもなりますし、大切なことかもしれませんね。
今回取り上げている彼のその言葉は、ある意味「君は僕を見ていない」というメッセージであることが少なくありません。
この「君は僕を見ていない」という言葉を僕なりに解釈しますと
「君は僕以上に何か信用しているものがあるんだろう?」
と、暗にその女性に伝えようとしているようなものだ・・・と僕は分析することがあります。
どこか彼は、傍にいるあなたから、無関心さを感じ、親密感や信頼感を感じていない、ということですね。
実際、パートナーシップのご相談の中で「あなたは君は私のことを愛していない、信頼・信頼していない」といった言葉が登場することがあるのですが。
そういったケースでは、その内面でこういった構図になっていることって少なくないんですね。
ここでは彼が女性に「信用していない」というケースなので。
・彼→私をパートナーと認識している
・彼女→『何か別のものを信用している』
そして、この『何が別のものを信用している』は、特定の人や物、というケースもあれば、「感情」「観念(思い込み)」であることも少なくないんです。
今回のケースでは、「つい束縛してしまう」ということなので、心の面からみて可能性として考えられるのは
「寂しさ」
「分離感、孤独への恐れ」
「愛されないことへの不安」
「自分が不十分なのではないか?(だから人はいつか離れていくと感じている)」
といった感情があるのかな?と見ることができるんです。
不思議なんですが、人は「○○のようになりたくないなぁ・・・」と強く思っている時ほど、その内面では「○○」という部分を意識している事が多いんですよね。
これを今回のケースに当てはめて、あえてシンプルに書いてしまうと
・彼→私をパートナーと認識している(と分かりやすさのために設定します)
・彼女→『寂しさ、分離感、孤独への不安、愛されないことへ不安などを信用している』
ということになるんです。(別のケースでは、この感情の部分に「親(の言うこと)」「人の意見・目」などが入ることもありますね)
この状況を私たちは「自分(の内面だけ)を見ている」と表現することがあります。相手を見ているようで見ていない・・・そんなニュアンスを相手に伝えてしまうってことです。
だから、君を信用していない、だけでなく、君は自分のことばかり考えている、という言葉が飛んでくることもありますね。
■さて。
こういったケースでは、とにかく不安のケアや気持ちの面で余裕を持っていただき、「なくなったもので不安を煽られるより、あるものを見てできることをする」方向を考えていけるように・・・って大切なことなんですね。
しかしそうはいっても、不安ってそうそう割り切れるものじゃない・・・と思われるかもしれません。
ただ、その内面でその女性が「不安や怖れ」を信頼している以上、不安はやっぱり消えません。これは確実にその女性の心の動きなので、その女性の中で「信頼しているもの」がある程度変わらないと、彼はきっとその女性から、更に無関心さを感じることになりかねないんですね。
だから、今回のようなケースでは僕はこういったご提案をすることがありますよ。
「あなたにも愛される魅力も価値もあると思うんです。でも、どうしてそこまで不安になってしまったのでしょうか?
どうしてそこまで・・・必要以上に不安を信頼してしまうのでしょうね?それには何か理由があるのかもしれませんが・・・」
いわば「どこか別のものを信頼してしまうマインド」を見つめて、気づき、手放し、解放するアプローチの入り口です。
「彼がしてくれたこと、まずはあなたの中でも良いので、ちゃんともう一度拾い上げて感謝してみましょう。
彼があなたの気持ちに寄り添おうとしたのは、多くの場合、あなたのことが好きだったから、ではないでしょうか?ちゃんと受け取れていましたか?
彼とあなた、あなたのことを価値あるものだと見ていたのは、一体どちらだったのでしょうね?」
※まぁその彼の愛情が「彼の義務」だったら僕がびっくりで、そういったケースはまぁ別件でお話を伺いたいわけですが。
コレは一つの許しと感謝のアプローチですね。関係性をより良くしていく材料を集めつつ、その方が「自分を見ている状況」から脱していく感じです。
多くの男性が、女性が不安そうにしていると気を使い「ごめんね」という罪悪感を強化する言葉を使うことが多いので(まぁ素直に言えるだけ勇気があるとも言えそうですが・・・)、男性のテンションも恋する気持ちも徐々に低下していく・・・ということにもつながるわけです。
彼も罪悪感をたくさん感じちゃったので苦しくなり、それで「もう勘弁してよ」となっている。
だとしたら、彼が罪悪感を選ばない方向に進むほうがよりよいことに繋がるわけですよね。
もし、あなたがこのようなケースでもう一度関係性を整えたいと願われるならば。
少なくとも、今まであった彼の愛情は「私にとって意味のあるモノ」と感謝として感じることは必要なことかなぁ~と僕は思います。
とにかく「今の感情を信頼しているのは私」という部分は癒やしを考える上でとても大切な考え方なんです。
そこが見えないと、私がより良くなるために、今の状況を改善するために、何を変えたら良いのかもわからなくなる・・・ということにもつながりかねませんのでね。
今回は以上です。最後までお付き合い頂きありがとうございました。
【この記事を書いた人】
心理カウンセラー 浅野寿和(あさの・ひさお)
<カウンセリングサービス所属・「名古屋・東京・大阪地区担当」>
(30代後半・男性、既婚・娘が一人)
「恋愛と男性心理」「あなたの自信を培う(恋愛・婚活など)」「パートナーシップや家族の問題解決」「より深い愛情関係を紡ぐ」のジャンルで高い評価をいただく。どこか屈託のない語り口と、明快な分析が好評で高いお客様のリピート率を誇る。
年間「800時間(400件)以上の対面式カウンセリング」と年間「およそ250時間(250件)の電話によるカウンセリング」、年間「60本以上」の講座、ワークショップ・ヒーリングセミナーをこなす現場主義・実践派カウンセラーである。(2016年10月現在)
「ココロにまつわるコラム」をほぼ毎日更新中。「恋愛と男性心理」「自信を培う」といったコラムから、「心の解説」「カウンセリングのご案内」まで、さまざまなテキストをご覧いただけます。
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