こんばんは。
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
この日、ご相談にみえた彼女の悩みは、つきあっている彼がものすごく嫉妬深いということでした。
それも、その嫉妬の対象が、彼女が昔つきあっていたボーイフレンドたちだというのです。
現在、接点のある人たちであるならば、なんらか打つ手もあるというものですが、「過去の彼のことを言われても‥‥」と彼女も困惑しています。
まず、現在の彼の心理について推測できることを私はお話しました。
過去のボーイフレンドに嫉妬するというのは、この彼に限らず、しばしばあるものです。そして、そこには、「自分自身の男性性に自信がない」という心理が隠れている場合が多いようです。
つまり、彼は昔のボーイフレンドたちに勝つ自信がないということですね。
このタイプの男性は、女性の処女性にこだわることも多いようです。これもやはり、ほかの男性と比べられたとき、自分が勝てるという保証がないので、「自分が初めての男でありたい」という願望をもったりするわけです。
こんな話をすると、彼女も若干ウンザリ気味に、「たしかに、彼が私の昔のボーイフレンドと自分を比べるようなことはしょっちゅうあります」と言いました。
では、どうすれば、この彼が嫉妬せずにすむようになるのでしょうか?
前述のように、彼が嫉妬深いのは、ひとえに自分に自信がないからです。
そこで、そんな彼には、「これまでのボーイフレンドたちに負けない大きな魅力があなたにはある」ということ、そして、「あなたを心から愛している」ということを伝え続ける必要があると私は彼女に言いました。
ただし、彼女がどんなに一生懸命伝えたとしても、彼のようなタイプの男性は最初のうちはそれを疑い、素直に受け取ろうとはしません。
それに対し、「もう、いいかげんにしてよ!」などと言おうものなら、「ほーら、やっぱり!」と彼はふたたび自己嫌悪の泥沼へとハマッていってしまいます。
そう、ほんとうにめんどくさくて、ウザいタイプなのです。
それでもめげずにほめ続けていくと、こんどは「いいかげんにしろよ! こんなオレのいったいどこがよくてつきあってるんだ!」などとキレたりすることもありがちです。
ああー、めんどくさい。
ですが、これは自己嫌悪や劣等感で作られている彼の世界観が崩壊する直前のサインです。
キレられたりすると、「ああ、結局、どんなにがんばってもムダなんだ‥‥」と傷心してしまうかもしれません。しかし、あなたががんばってきたことが報われる一歩手前の状況ですので、ぜひ、もうひとふんばりしていただきたいのです。
そう、このときの彼の心は、「ほんとうに、ほんとうに、ほんとうに信じていいの?」という思いでいっぱいなのです。
そして、彼は信じることを恐がっていて、恐れが吹き出しているような状態です。
恐れ?
そう、恐れなのです。
「きみを信じ、本気で好きになってしまって、もしも、そのあとできみにフラれるようなことがあったら、僕はきっと耐えられないだろう‥‥」。そんな心の痛みからくる恐れなのです。
彼がキレて見せたりするのも、「どんなにいやな僕でも愛してくれますか?」という心のなせる業なのです。
「なんて、めんどくさい男なんだろう」と思うみなさん、ほんとにその通りなんです。
が、たまたま、そんな人を好きになってしまい、なんとかうまくやっていきたいと思うならば、がんばっていただくしか手はありません。
そして、ここでもう一つ、知っておいていただきたいことがあります。
じつは、「なんで、こんな手のかかる人を愛してしまうのだろう」と思っている女性は、じつはあなた自身の中にも、彼と同じぐらいの劣等感がある場合が多いようなのです。
その心理には、たくさんの愛情を彼に向けてあげれば、彼も私が愛してあげたのと同じぐらい愛してくれるのではないかという欲求が隠れています。
言い換えれば、「どんな私であっても、愛してほしい」という思いが、彼の愛の叫びを聞く力となり、その彼を愛することで自分も愛してもらいたいと思う思いがあるために、彼から離れられなくなるわけですね。
その場合、彼を肯定し、愛を伝え続けると、次の2つのいずれかのことが起こります。
一つは、「こんなオレを愛してくれるのはきみだけだ」と、彼に大事にされ、良いカップルになるという道です。これがだいたい3割でしょうか。
もう一つは、彼がどんどんわがままになっていき、振り回されるというケースです。残り7割がこの道をたどり、さらに次の問題が起きてきたりします。
問題とは、あなたがなにをしても許してくれる女性だと誤解されるケースです。
このとき重要なのは、できることとできないことをハッキリと伝えることです。そうでないと、あなたはまるで彼のおかあさんのようになってしまいます。
男女関係は対等でないと、どちらかが犠牲をすることになりがちです。「ノー」をはっきり言えるかどうかが、その明暗を分けることになりそうです。
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