こんばんは。
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
あるご主人から、こんなご相談を受けました。
「育児のことで、なにかと妻と対立してしまいます。子どものことを考えると、いっそのこと離婚して、私が子どもを引き取ったほうがいいのではと考えたりするのですが‥‥」。
夫婦といえども、一人ひとり、自分の生き方ややり方というものをもっているものですが、それがどういうものであれ、自分のそれが正しいし、常識にもかなっているとだれもが信じて疑いません。
このご夫婦の場合、大恋愛の末に結婚したのはいいのですが、しばらく経ち、子どもが産まれ、その子が保育園に行きはじめるころから、教育方針の違いが顕著になってきたのです。
今回、いちばんの対立の原因となっていたのは、奥さまが子どもに冬でも厚着はさせず、半ズボンで学校に通わせるという育児法をとっていることでした。
子どもは薄着で過ごさせるべきで、冬でも靴下ははかないほうがいい、そのほうが風邪などひかず、元気に育つという考え方の持ち主であるわけです。実際、そのほうが強い子が育つという育児法は私も本で読んだことがあります。
が、ご主人は自分自身が一人息子として親に大事に育てられ、冬ともなると、モコモコになるほど重ね着をさせられ、”だるま”というあだ名がついたほどだとか。そんな彼にとっては、「うちの嫁は息子になんとひどいことを‥‥」と感じられてしまうわけです。
双方とも「子どもに風邪をひかせたくない」という思いは一緒なのですが、そのやり方がまったく異なるわけです。
そして、二人は子育てについての話し合いをもつわけですが、話し合いとは名ばかりで、おたがいにハナから相手の言うことを聞こうとはしません。自分の考え方は間違っていないと思い込んでいるため、いかに自分が正しいかを主張し、もう一方にその考え方を押しつけようとするわけです。
で、ご主人は自分の子ども時代と比べ、「もし、自分があんな格好をさせられたら、間違いなく風邪をひき、肺炎になって死んでしまう」と言うばかり。
奥さまに言わせると、「そんなふうに過保護に育てられたから、すべてにおいてだらしなくて、私に頼ってばかりのろくでもない大人になったのよ。こどもにはそんなふうにならず、自立した大人になってもらいたい」‥‥、で、まったくラチがあきません。
さて、この二人の対立、表面上は子育てについての考え方の違いが問題となっていますよね。
が、じつはこのようなケースでは、ふだんからたまっていたおたがいへの不満が、なんらかの機会に一気に大爆発!という場合が多いのです。「ほかのことはどんなにがまんしたとしても、子どものことだけはがまんできない」というところから、いろいろなことがズルズルと出てくるのですね。
「そもそも、見ればわかるだろ。この寒空に素足なんて、かわいそう過ぎるだろう!」と言うご主人。
「いつもあなたは自分の考えばかりを押しつける! 私の言うことなんてなに一つきかないどころか、検証すらしない!」と激怒する奥さま。
というように、「ほかのことはどんなにがまんしたとしても、子どものことだけはがまんできない」というところから、いろいろなことがズルズルと出てくるのですね。
ともあれ、今回の対立の根っこには、それぞれの子ども時代の経験が大きく関わっているようだったので、二人に子ども時代のことを延々と話し合ってもらったわけです。そうすれば、それぞれが、なぜ、現在のような考え方をもっているかがわかってくるはずです。
ご主人は中国地方の山間部の出身。前述のように、一人息子として過保護に育てられたお坊ちゃんです。
一方、奥さまは東北地方の出身。地元の寒さに比べれば、都会の冬なんてどうってことないと考えていらっしゃいます。
また、奥さまの実家は農家でさほど裕福ではなく、だからこそ、「どのような環境にあっても生き抜くことができる強さをもってもらいたい」というのがご両親の教育方針でした。それが、ご両親の愛情であったわけです。
ご主人の実家も農家ですが、比較的裕福なこともあって過保護な育て方になったわけです。が、それもそれで、ご両親の愛情であることに代わりはありません。
そして、ケンカ腰の話し合いの中では、たがいに自分の両親の育て方や愛し方が否定されているかのように感じ、それもまた対立の大きな原因になっていたわけです。
二人がそれを理解できるようになるには、だいぶ時間がかかりましたが、やがて、ともに愛された子ども時代を過ごしていたこと、そして、自分は愛されていたのだということをそれぞれが確信できるようになりました。
そうして、ようやく最近はだいぶ穏やかにコミュニケーションができるようになってきたのです。
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