こんばんは。
カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。
ご相談にみえた彼女の問題は、「すぐ、男性に惚れてしまう」ということでした。
浮気性というわけではなく、いったんおつきあいが始まると彼一筋になるそうです。が、とにかく、お友だちから紹介された人や出会ったばかりの人をすぐ好きになってしまうとのこと。
その結果、相手を選んだり、熟考したりすることもなく、まるで早いもの順のようになっていることがいやだとおっしゃるわけです。
じつは長い間、本人はそのことを問題だとは思っていなかったそうです。しかし、お友だちにからかわれたりするうちに自覚するようになり、そんな自分がとても軽い人間のように思えてきてしまったとか。そのため、恋愛にも臆病になってしまっていたのです。
人間にはだれにも、いいところと悪いところがあるものです。そして、彼女は男性がもついいところにすぐに反応し、その素晴らしい部分に恋をしてしまうわけです。情熱的な彼女はすぐにのめりこみ、彼女のほうから告白をし、それなり、いい女なので、すぐにおつきあいに発展します。
そこまでは、ま、問題ないといえばないのですが、しばらくすると彼のほうから「僕はきみが思っているようないい男ではないし‥‥」とか「きみの愛が重すぎる‥‥」などと言われ、だんだんうまくいかなくなるということを繰り返していたのです。
彼女の友だちに言わせると「彼女にふさわしい、もっといい男がいるはず」とのことで、彼女が惚れる相手には、軽いタイプというか、薄っぺらいかんじの男性が多く、どこか釣り合わないカップルになっていたようです。
そして、ご相談に見えたときも、彼女には一人、気になる男性がいました。惚れやすい彼女はもうすっかり、彼に恋をし、彼のことばかり考えていました。彼女はファンタジーの世界に入っていて、その彼は彼女にとっての王子様になっているわけです。
そんな彼女に、私はこんなアドバイスをしました。
「とにかく、いつものようにすぐには告白しないで、60日、つまり、2カ月ほど待ってくれませんか? そして、その間もいちおうでいいから、いい男がいないかとまわりをキョロキョロ見まわしておいてくださいね」
そのときは、「そ、そんな‥‥! そんなに長い間、この気持ちを抑えることはできません‥‥」と言っていた彼女ですが、なんとか2カ月ふんばってくれました。
そして、その2カ月の間に彼女に起こったことは‥‥。
さらに3人、好きな男性ができたそうなのです。
彼女曰く、「私はいったい、だれが好きなんでしょう? どの殿方も素敵すぎて‥‥」。そう言う彼女に私は「そのすべての男性とお友だちという関係をキープしたまま、さらにもうしばらく様子を見てください」とお願いしました。
それを守ってくれた彼女はとても苦しいときを過ごしたのですが、その中であることに気づいたのです。
「この間に、なぜ、殿方はだれ一人として私に告白してくれることはないんだろう?」
どうも、彼女はいつも、彼女が恋の主導権を握り、彼女がリードしなければ動かないような草食系の男性を好きになる傾向が強かったようです。そして、彼女が本来望んでいるような、強く引っぱっていってくれるようなタイプの男性には恋をしていなかったということに気づいたのです。
それからまもなく、彼女はある一人の男性のことがきになるようになりました。その男性は彼女がいままでつきあった相手にはないような、強い男性性とリーダーシップを持ち合わせた人でした。
まさに、彼女が即座に好きになりそうな相手であったのですが、不思議なことに、彼女にはその男性のことが好きだとはまったく認識できなかったのです。それでいて、友だちから「彼、いいんじゃない?」とすすめられたり、彼のことでからかわれたりすると、もう顔が真っ赤になるほど恥ずかしくなってしまうのでした。
そして、彼女は彼のことを考えるだけで死ぬほど恥ずかしく、「こんなに恥ずかしい気持ちを抱えたままでは、告白することなんてできない」と思っている自分と出会ってしまったわけです。
その後、彼女はこの彼とおつきあいし、結婚することとなりました。やがて、おかあさんとなった彼女がいつも子どもたちに言っているのは、「ママはとっても素敵な男性たちに囲まれていたのだけど、その中でいちばん大好きなパパを選んで結婚したのよ」ということです。
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