木曜日は「うまくいかない恋の処方箋」がテーマです。
担当は、大塚統子・大野愛子とお送りしています。
今週は、わたくし大門昌代の担当となります。
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大好きな彼に別れを告げられたとしたら、とても悲しいです。
すがりつきたくもなります。
彼からの別れを受けれ拒否し、「別れない」の一点張りになる人もいるでしょう。
また、彼が考え方を変えてくれるように説得する人もいるかもしれません。
もしかしたら、泣いてすがって、「別れないで」と嘆願する人もいるかもしれませんね。
それくらい彼のことが大好きなのです。
そこで、少し想像してほしいのですが、逆の立場であればどうでしょうか?
好きでお付き合いを始めた相手であったとしても、今は気持ちが離れてしまっている人に、すがりつかれ、説得され、嘆願されたら?
気持ちが離れてしまったことに対して、申し訳ないという気持ちは出てくるかもしれませんね。
でも、それも長くは続かないのではないでしょうか?
申し訳ないという気持ちは、罪悪感と呼ばれるものです。
この罪悪感を持つと、その場から離れたくなってしまうのが人間だったりします。
ですので、最初は申し訳ないなと思ったとしても、次第に「嫌だな」「重いな」と感じるようになると思いませんか?
それでも、さらなるすがりつき、説得、嘆願があったとしたら、もう逃げ出したくなってしまうのではないでしょうか?
立場が逆なら、絶対にやめてほしいと思うような行為も、別れを切り出された側となると、やってしまうものです。
「やればやるほど、嫌われる」とわかっちゃいても、やってしまうのですよね。
必死で、「別れないでほしい」攻撃をしてしまいます。
このようになってしまった状態を、彼に執着していると言ったりします。
一見、別れを切り出した彼に執着しているように思えるかもしれませんが、実はこれ、彼に執着しているのではなく、「彼に別れを切り出されたダメな私」という自己概念に執着しているのです。
もし、彼と別れたとしても、「また次に素敵な人が現れる」「必ず幸せになれる」という確約があるのだとしたら、きっとこのお別れは残念ではあるけれど、受け入れられるのです。
でも、「こんな私とお付き合いしてくれるのは、彼しかいない」と思っているとしたら、彼からのお別れを受け入れるということは、「もう二度と私を好きになってくれる人は現れない」「私は幸せになることができない」ということになってしまいます。
つまり、「私は、誰も好きになってくれる人がいないダメな女」「私は、幸せになることができないダメな女」という自己概念に執着していることになるのです。
本当は、そんなことないのです。
彼に別れを切り出されたとしても、ダメだということではないのです。
こんなときは、彼にすがりつきたくもなりますが、そこに費やす力を、自己概念の書き換えに使ったほうがいいのかもしれません。
悲しいことだけれど、彼からのお別れは受け入れるのです。
すがりつけば、あなたの印象が最悪になってしまいます。
印象が最悪になれば、リベンジの可能性もなくなってしまいます。
ですので、たくさん泣いてもいいので、彼の別れたいという気持ちを受け入れてあげるのです。
そうすると、もしかしたら彼は、他の人とお付き合いするかもしれません。
でも、その人ともケンカするときや、うまくいかないときもあるでしょう。
そんな時に、自分の気持ちを理解してくれて、気持ちよく手放してくれたそんなあなたのことを、思い出してくれるのです。
その時に、リベンジの可能性が出てきます。
人は、自分に嫌な気持ちを感じさせた人とは、二度と近づきたくないと思ってしまいます。
でも、自分の気持ちを受け入れて理解してくれた人のことは、素晴らしい人として印象づけられるのです。
そして、リベンジの可能性が出てくるまでの間やることがあります。
「私はダメな女」「私は幸せになれない女」という自己概念を変えていくのです。
そもそもどうして「彼以外には、私を好きになってくれる人などいない」と思ったのでしょうか?
どうして「私は魅力がない」と思ったのでしょうか?
「幸せになれない女」だと思ったのでしょうか?
自分の魅力を発見し、更に磨きをかけ、自分で自分のことを好きになれてくると、「幸せになれる」という自信も出てきます。
そうなったときには、彼に別れを告げられたときのあなたとは違う女性になっているのです。
もしかしたら、彼とはまったく別の人が現れるかもしれませんし、それでも彼が大好きならば、リベンジのチャンスを狙って、変化したあなたで再告白もありです。
ただしこれは、お別れするときの印象が最悪になっていない場合ですね。
いくら変化したとしても、お別れするときの印象が最悪だったとしたら、彼はあなたに会ってもくれないかもしれませんからね。
全力投球で力を発揮するのは、別れを切り出されたときではなく、お別れした後なのです。
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